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かわいいコックさん企画部屋  作者: 霜水無


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2013年10月17日の活動報告より 十三夜

皆様、こんばんは。

今宵も月が素敵ですよ。




仲秋の名月と対とされているのが、旧暦九月十三日のお月見、十三夜。

この頃のお供え物に因んで、「栗名月」や「豆名月」なんて呼称もある。


そんでもって、仲秋の名月(十五夜)を見たら十三夜も見ないと「片見月」と言って縁起が悪いと言われてたり。


って訳で、秋のお月見第二弾といきたいと思います。







今回は、前以て準備をしておりましたよ。


農作部隊のジーン隊長と一緒の休みの時に近くの里山に行き、栗を収穫してきますた!


魔大陸では栗を「マロ」と呼んでるらしい。

名前を聞いた瞬間、脳裏に眉がアレで語尾が「おじゃる」な白塗りの麿様が浮かんだのは私だけ?


イガを足で左右に割って中の実を収穫するんだけど、子供には中々に難しい作業でした。

そんな私の為に何食わぬ顔でコッソリとイガを割りやすく仕込んでくれたジーン隊長は超カッコ良かったです。まる。


余談だけど、他にも色々な山の食材を教えて貰い、お勉強しつつアレコレと収穫して亜空間に収納してきました。イヒっ。




そんなこんなで収穫したマロを一晩水に浸けておき、茹でて柔らかく炊き上げ。

炊き上がったらお湯を捨てて、触れる位に冷ましたら半分にして(これは黙って見てた筈のアルフ少年がストップを掛けて切ってくれた)、中をスプーンでくり出す。

最後に裏漉しして砂糖をまぜ、濡らしたサラシでキュキュキュッと絞れば………栗きんとんの完成!


「栗名月」だから、これでお茶にするんだ。楽しみだなぁ(*´∇`*)







「……………で、再び月見って訳な」


出来上がった栗きんとんにホクホクしつつ、お湯を沸かしながら片付けしてたら、様子を伺っていたディルナンさんに捕まった。


何をするのか大人しく答えると、調理部隊の面々がニヤリと笑った。

え。何、その笑み。


「オルディマ」

「勿論、用意出来てますよ。ねぇ、副隊長」

「おぅ、一通り揃えた」

「となると、後は豆か。ジジイ」

「豆と肉の煮込みならいけるぞ」

「あ、隊長。オレ、ユーリが言ってた豆パンの試作してありますよ」


ちょ、まさかっ!

皆様、今度は先回りして色々取り揃えちゃってたの?!


「ジジイは煮込み、オルディマとアルフはユーリ連れて準備、他は手分けして片付けだ。半刻経ったら問答無用で始めるぞ」

『了解!』


……こりゃ参ったね。皆様、超ノリノリだ(苦笑)







この前と同じテーブルに沢山のツマミとお酒が並ぶ。

その中央にオッジさん作の出来たて熱々な煮込みとアルフ少年の豆パン、私の栗きんとんが乗って準備完了☆


きっちり半刻以内に仕事を終わらせた面々が其々席に着けば、宴会の開始。

私は少し豪勢に、近習部隊に分けて貰った紅茶を入れた。


温かい飲み物が美味しい季節になったなぁ…。


「豆パン、おいちーね」

「そうか?」

「おやつに一個下しゃい」

「良いぞー」


アルフ少年の試作品の豆パンは程好い甘さのお豆が沢山入ってて美味しい。ちゃっかりおやつにゲットしておいた。

オッジさんの色々なお豆と挽き肉の煮込みも絶品。良い仕事してる。


「マロはこんな食べ方もあるのか」

「茹でて裏漉して砂糖混ぜるだけだろ? 煮たり、蜜浸けにするより簡単だしな」

「季節のデザートに応用出来るか」


栗きんとんも意外と好評です。良かった。

少し別に残してあるから、ジーン隊長に持って行こうっと。


月を愛でつつ、食べて飲んで、沢山話して楽しい時間を過ごす。







他の部隊のお馴染みの面々が乗り込んで来てあっという間に全て制覇するまで後少しである事を、私達はまだ知らない。

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