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かわいいコックさん企画部屋  作者: 霜水無


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2013年8月12日の活動報告より 猛暑日

「あちゅい…」

「ユーリちゃん、ほらコレ飲んで」

「あーい…」


いきなりダレダレモードで失礼します。




本日、魔大陸では超レアな猛暑日を記録しております。

余りの暑さに、ヴィンセントさんから各部隊に熱中症対策の徹底が命じられました。

調理部隊からは塩と柑橘類を使った飲み物が提供されます。


オルディマさんから飲み物の入ったコップを渡され、大人しく飲む。

私だけじゃなく、三馬鹿トリオの兄さん達もダレてる。ラダストールさんとディオガさんに「見苦しい」と叩かれていた。


「今日はメニュー変更だな」

「簡単でさっぱり食べられるモンか」

「材料的に…この辺りならいけるか」


ディルナンさん、シュナスさん、オッジさんが緊急会議中。


そんな側で、私は冷えたタオルで額を冷やして貰ったりとオルディマさんにアレコレと世話を焼かれていた。


「かき氷食べたいでしゅ…」

『…”かき氷”?』


思わず漏れた呟きに、調理部隊の面々が揃いも揃って鸚鵡返ししてきた。


「おっきー氷を削ったのをお皿にもって、果物のあまーいシロップをかけた冷たいお菓子でしゅ…」


かき氷の姿を語ると、想像したらしい面々が揃いも揃ってゴクリと喉を鳴らす。

これだけ暑いと、かき氷は魅惑のデザートだよね。


「氷削る機械をジョット隊長に依頼するか?」

「なら使い捨ての器とスプーンを大至急で発注しねーと」

「安く入る果物は何があったか見てきます」

「アルフ、砂糖も追加しないと」

「エリエスに企画書上げる。もういっそ全員巻き込め」


………皆様、すっかり私に毒されてきたね。行動が手慣れて素早くて素晴らしい。




あっという間に夕食後に食堂でかき氷サービスの話が纏まり、食事と共に準備が進められていく。


同時に突発企画のかき氷大会が各部隊にも通達された。


氷作成の為に魔導部隊から何人かが派遣され、ジョット隊長が機械片手に現れて食堂で調整し、甘いシロップの香りが漂えば期待の視線が厨房に集まる。


私もかき氷を楽しみに、お仕事頑張りますた。







「はい、ユーリちゃん」


そして夕方。出来上がった試作品のかき氷第一号が私の前でキラキラと輝いております。


いつの間にか協力部隊の隊長な皆様が揃ってらっさる。

そんな中、スプーンでフワフワな氷を掬って一口。




あぁ、天国やーん(*´∇`*)




「合格らしいぞ」

「よし、コレで進めよう」


うっとりしている間にそんなやり取りが行われていた。


「たいちょ」

「ん?」

「あーん」


現実に戻った所でお裾分け。

一番近くにいたディルナンさんにスプーンを差し出す。


「……ん」


何故か困った顔をしつつもディルナンさんが食べてくれる。

それを見て、次々に周りに一口ずつお裾分けしていく。


暑さを我慢した後だし、皆で食べると格別に美味しいねっ。







この後のかき氷大会も大盛況で、シロップが空になるまで振舞われた。


そしてかき氷は魔大陸でも夏の風物詩になりましたとさ☆




〜おまけ〜


「うめーっ」

「ユーリちゃん、最高だー」

「うっ、あ、頭がぁっっ」


かき氷をかき込み過ぎて頭痛多発。

最初の被害者はやっぱり三馬鹿トリオ。

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