2013年1月1日の活動報告より 初めての餅つき
土の一月一日です。
日本だと二月一日に当たるんだが、この世界では季節が一周したこの日がお正月になるらしいよ。
まぁ、北の魔王城は年中無休の二十四時間営業だけど。
って訳で、折角なので日本的お正月を一つ取り入れてみたいと思います!
当然ながら、お節やお雑煮の風習は皆無。それに色々準備が難しい。何せ、私ってばまだ(外見)お子ちゃまだからねぇ。
そんな中で何をするのかと言うと…餅つきです。
実は餅米は既に発見してました。
蒸した餅米がサラダに乗っかって出てきたんだよね。アレには驚いた。
米が野菜扱いって欧米かっ!
餅つきって正式には正月前か三日以降なんだけど、拘る時間は無い。なので当日、しかも仕事の後でやっちゃうよ。
因みにこのお餅がお年玉の語源だったりする。微妙な豆知識、いぇい☆
臼と杵はジョットさんとヤエトさんの合作で作ってもらい。
餅つきの方法をディルナンさんとシュナスさんとオッジさんに伝えて、食べ方も伝えて。
量は五十人前になりました。きな粉と餡子の代用品も準備完了。
エリエスさんにも許可を取り、親しい人達をご招待しました。
いつもの周囲を巻き込んだイベント化ですよー。
という事で、餅つきスタート!!
現在、目の前でまるで格闘の様な餅つきが繰り広げられてます。
少し捏ねたと思ったらあっと言う間に始まり、気付けば怒涛の勢いになってた。つく人も返す人も早い。早すぐる。
私の出番はナッスィング(泣)
てかね、調理部隊だけでなく参加者全員がそのペースに付いていくってどういう事?!
お餅は恐ろしく熱いでしょ??!
「ユーリ」
一人寂しく隅っこで眺めていたら、ディルナンさんに呼ばれた。
近付いて見ると、臼の中には既にほぼ完成形のお餅。
お餅って、三十分位で出来たりするのね(いや、普通はそんな訳無い)
オッジさん達はこの先の準備にもう入ってるのに何で呼ばれたのかな?
「ほれ、お前も掴まれ」
首を傾げていたら、ディルナンさんに杵を示された。
ディルナンさんの足元でディルナンさんと一緒に杵を握ると、ゆっくり下ろされる。
ぺったんぺったんとオマケでついていると、ラダストールさんが返しに入ってくれた。
気付けばディルナンさんからエリエスさんに交代し、ヴィンセントさんやらヤエトさんやらジョットさんともつく事になってた。…俺得やん。
終いには場の全員と餅つきしてました。
この世界では初のお餅が配られる。その側には水も完備。
喉に詰まったら大変だし。
きな粉で包まれたお餅を掴み、はむっと一口。
つきたてのお餅はみよーんと良く伸びる。
どうにか噛みきってもっきゅもっきゅ噛んでたら、他の面々に見られてた。
「美味いか?」
オッジさんの問いかけに、大きく頷いて答える。
口の中いっぱいにつきたてのお餅がね。
あー、これって最高の贅沢だ。
お餅と共に幸せを噛み締めていたら、アルフ少年が怒涛の勢いで食べ始めてた。
「この食べ方は面白いな」
「手間が掛かるがな」
「ユーリは食い物の文献を良く知ってる。まだ他の食い方も出るんじゃないか?」
「あい」
餅米ならおこわに赤飯も出来るからねぇ。
それに善哉も食べたい。
兎に角、餅つき成功です。
何だかんだで好評を得たお餅の最後の一個は争奪戦の末、エリエスさんの胃に収まりました。
微妙に半泣きのアルフ少年が可哀想になったので、オルディマさんが取ってくれていた餡子のお餅を半分こしてみました。まる。
次の餅つきが楽しみです。うふふふふー。




