第1章 幕開け この悲劇が引き金となる
2100年。日本は科学が進歩し、世界でも科学力ナンバー1を独占していた。世界にとって日本の科学は欠かせないものになったのだ。
日本の科学は生命に関係することも変えることができる。たとえば、人間は最高100歳まで頑張れば生きれるとされていた。しかし、今となっては最高150歳まで科学の力によって生きることができる。これは人間の細胞を進化させることによってできることだ。そこまで、日本の科学は進化していた。
そんな日本の科学を利用した一つのゲームができた。それは、ゲームの世界に人間が入ってするゲーム・・・つまり自分の身体がゲームの世界に入って遊ぶことができるゲームである。このゲームは今、日本全国の高校生を中心とした人に人気が出ており、高校生のほとんどがこのゲームをやりこんでいた。そのゲームを2人の少年がやり始めた。
「ぜぇぜぇ。やっとついたぜ。」
拓真が隆斗の家の前に着いた。隆斗の両親は金持ちで家は拓真の家の数10倍ある。家の周りは囲いで囲まれており、部屋の前には門が大きくそびえている。その門の近くには小さなインターホンがあった。拓真はそのインターホンを押す。
―――ピーンポーン。
部屋の中にインターホンが響く。そのインターホンから隆斗の声が聞こえてきた。
「「はい。どちら様だ」」
「俺だよ、俺。それにこのうちには防犯カメラもついているんだろ?そんな冗談はよせよ。」
「「あれ?やっぱり騙せんか~。ほな、今開けるな。ちょっと待っておれ。」」
さっきまで重く閉ざされていた門が開く。拓真は開いた門を遠慮なく通った。少しいったところに隆斗が待っていた。
「はよ、こんか!!はやくこんとできないやんか、ゲーム。」
拓真が隆斗の呼びかけに答えるために走りだす。しかし、家がやけに広いために隆斗の所までいくのに2分もかかった。拓真はもう、息切れしている。
「はぁ、はぁ。早くゲーム・・・やろうぜ。はぁ。」
「大丈夫か?拓真。」
「だ・・・大丈夫だ。早くやろうぜ。」
「拓真がそういうのならば、やるけど・・・。」
拓真と隆斗が家に入る。そして、やけに大きいパソコンにゲームを差し込んで起動させた。拓真と隆斗はゲームに必要なヘルメットをかぶる。拓真と隆斗はゲームの世界に入りこんだ。
拓真は身体が光に包まれた感じがした。その後に青いトンネルの中に入る。説明すると・・・まるで、時空を飛び越えている感じなところである。そこで、拓真の頭の中に直で声が聞こえてきた。
「「では、今からゲームを始めます。ゲームでは自分の身体をメインに実物に似た体が作られます。なお、運動神経などはゲームの中でも現実世界と同じ扱いになります。それではよろしいでしょうか?」」
拓真は頭の中に直で聞こえる声に戸惑いつつ、1つの質問をする。
「ゲームのルールを教えてくれないか?」
「「ゲームのルールですね。このゲームではライフワールドという架空の世界に行き、クイズに答えるゲームです。クイズの問題数は5つ。すべての問題を答えることができたらクリアとなります。答えかたとしてはその場その場で違うのでその場に応じて答えてください。しかし、クイズはライフワールドの中に隠されており、その隠された問題を見つけなくてはいきません。頑張って見つけてください。」」
「ゲームを出るには?」
「「ゲームを出るには、携帯を利用してください。その携帯に脱出と書かれたボタンがありますのでそのボタンを押してください。ゲームのセーブでは、自動セーブなので脱出と押した時点でセーブがかかれます。ほかに何か質問はありませんか?」」
「ありません」
「「では、今からライフワールドの世界に移動させます。」」
頭の中に聞こえていた声が聞こえなくなる。それを合図に身体が浮かび地面に突然投げ飛ばされた。突然の出来事に思いっきり尻を打った拓真。痛そうに尻をさする。
「いてててて。なんだよこの扱い。」
拓真はゲームの愚痴を言いながら手に握られていた携帯を開く。携帯の中にはメール、電話、地図、脱出、と4つしか書かれていなかった。
「電話?もしかして、電話番号って自分の携帯と同じ番号なのか?もしそうだったら、隆斗に電話・・・」
―――ピロピロ、ピロピロ
隆斗に電話をかけようとした時、突然電話がかかってくる。拓真はその電話に出た。
「もしもし?」
「「もしもし。俺だよ俺、隆斗。やっぱりつながりよった。携帯番号まで一緒ちゃうかな?と思ってよかった。そんで今何処におる?」」
そう隆斗に聞かれた拓真はあたりを見渡す。あたりはビルに囲まれており、何処にいるのかわからない。まるで、都会にいるみたいだ。
「わからない。ビルがたくさん並んでいるだけだ。」
「「ほな、携帯についていた地図を使え。それでわかるはずや」」
拓真は隆斗のいう通りに耳から携帯を離し、地図を開いた。携帯に自分の居場所が移しだされる。
「わかったぞ。今はライフワールドAの3にいるみたいだ」
「「Aの3やな。ほな、わかった。今からそこに向かう。一緒にゲームをしようや。待っておれ」」
―――ブチッ。
携帯が切れる。拓真は隆斗が来るのを待つことにした。電話があってから10分が経過した時、隆斗がやってきた。
「すまん。遅くなってしもうた。」
「お前、何処からやってきたんだ?」
「Aの4だ、Aの4。1つしか違うから、すぐつくちゃうか?と思ったんだが、予想以上にも広くてな」
「やはり広いのかここ」
「そうみたいだな。これがAの1~Eの5まであるとなると難しいな」
そうここ、ライフワールドでは場所が区切られておりAの1からEの5まで区切られている。ここから問題を見つけるのは困難。
「ほな、はよいくか。見つけなきゃいけないんだろ、クイズ。」
「ああ。そうだな」
拓真たちはクイズ探しに町を歩き始めた。
ゲームをやり始めて、1ヶ月がたった。拓真たちはゲームを毎日、毎日やっている。しかし、毎日やっているのに未だに問題は1問しか解けていなかった。
「なぁ、隆斗。この前の問題って、難しくなかったか?」
「あぁ、あれは難しかったで。こんなに見つけるのが難しいのに、問題も難しいなんてふざけるのもほどがあるで・・。」
そう。拓真たちはこの1ヶ月間、何もしていたわけでもない。ちゃんと問題を探していたのだ。そして、やっと1つの問題を見つけた。その問題はこれである。
正直者は誰?
A「ここに、嘘つきは1人いる」
B「ここに、嘘つきは2人いる」
C「ここに、嘘つきは3人いる」
D「ここに、嘘つきは4人いる」
E「ここに、嘘つきは5人いる」
ここでの「正直者」は常に本当のことを言い、逆に「嘘つき」は常に嘘をつきます。
「この問題・・・ややこしいにもほどがあった。」
「そうだな・・・問題にしては難しいやな」
「それで・・・この問題の答えってなんだったっけ?」
「たしか・・・Dだったと思んやけど・・・。」
「まぁ、こんな解いた問題は忘れよう。次の問題を見つけようよ」
「そうやな。ほな・・・次は何処探す?」
「何処といってもなぁ・・・・すべての区域を探したし・・・」
拓真が考え込む。
―――ピロピロ、ピロピロ。
すると、携帯がメールを受信した。拓真がメールを開く。
『メール。
明日の午後1時にイベントを行います。
イベントに参加する人は午後1時までにゲームを起動させてください。』
「イベント?なんだ、これは?隆斗はわかるか?」
「しらへんな。イベントなんか初めてやで。面白そうから参加しようや」
「そうだな。参加するか。」
「じゃあ、今回はここまでにするか。明日のイベントに備えて、休もうや」
「わかった」
拓真は一言答えて、携帯の脱出を選択する。ボタンを押した瞬間、身体が中に浮いた感覚がする。その感覚がするのはつかの間、すぐに現実世界に引き戻された。拓真たちはヘルメットを外し、手や足を振る。
「やっぱり、この感覚にはいつもなれないな~」
「ほんまや。一瞬、中に浮いたかと思ったらすぐに現実に戻るん。これじゃ、なれないのもあたりまえやんか」
「じゃあ、俺はこの辺で家に帰るね」
「わかった。明日の12時、集合や」
「OK。明日の12だな。絶対にくる」
拓真が隆斗の家をでる。そのまま、自分の家に帰った。
~次の日~
拓真は約束どおり隆斗の家に、12時ぴったりに来た。
「ほな、始めようか。ヘルメット被ろう。」
拓真たちがヘルメットを被る。隆斗は拓真が被ったか確認すると、ゲームを起動した。いつものように、あの感覚がする。そして、ゲームの世界に入った。今の居場所はBの2。住宅が立ち並ぶところである。今のゲームへの参加者は2万を越えている。これはイベントがあるためであろう。
「すごいな。参加者が2万だなんて」
「そうやな。こんなに参加者がいたのは驚きや」
拓真たちが参加者を見て驚く。さて、イベントはなんなのだろうか?
~時間が経過~
「そろそろやな」
「そうだな。あと1分」
時計の針が1時さす。その瞬間に携帯に受信が入った。拓真たちが携帯を開き、メールを確認する。そこには、ありえないことが綴られていた。
『メール。
今から、このゲームは天才ハッカーによって乗っ取られました。
そのせいであなたたちはこのゲームから抜け出すことはできません。(脱出ボタンを使っても無駄です)
しかし、私は天才。あなたたちにチャンスを与えます。
それはこのゲームのルールにあるように5つの問題をすべて見つけて解くことです。ただし、私そんなに甘くはありません。このルールに新しいルールを付けたいと思います。
そのルールとは、ミッション。今からあなたたちには、問題を解くのとは別にミッションをクリアしてもらいます。もし、そのミッションを無視して、達成できなかった場合死んでもらいます。簡単でしょ。
では、今から始めたいと思います。なお、問題を解いた者はリセットしました、もう1度探してください。ただし、同じところにありません。それでは、始めましょう。
ミッション1
日にちが立つまでに、4人でチームを作れ。 』
「こ・・・これって・・・嘘だろな?」
拓真が隆斗に向けて聞く。しかし、隆斗は首を振る。
「なぁ。嘘・・・だよな!!」
拓真が再度聞き直す。それでも、隆斗は無言のまま首を振るだけ。それを見た拓真が携帯から脱出を選択する。しかし、何も起こらない。そう、拓真たちは閉じ込められたのだ、インターネットの世界に・・・。いや、拓真たちだけではない。このゲームに参加していた2万人の人々が・・・。
ここから始まった・・・拓真たちの悲劇のゲームが・・・・。
どうも、真龍 虎子といいます。中称、トラです^^
ここからは、小説にあった問題の答えを書きたいと思います><
答え
では、考え方として、まずは正直者が0人、つまり嘘つきが5人と仮定します。
しかし、Eは、「ここに、嘘つきは5人いる」と言っています。つまり、Eは本当のことを言っている。そのため、矛盾が生じます。
次に、正直者が1人、嘘つきが4人とすると、Dは「ここに、嘘つきは4人いる」と言っているので、Dが正直者、残りが嘘つきです。
正直者が2人、嘘つきが3人とすると、Bが「ここに、嘘つきは3人いる」と言っているので正直者。あとの4人は嘘つきとなりますが、仮定とは矛盾。
同様に、正直者が3人、4人、5人と考えても矛盾が生じます。
したがって、答えは「Dが正直者」になるんです。わかりましたか?
何かこの問題の答えなどに感想や質問がありましたら、書いてください。よろしくお願いします>w<