83.入浴前に・・・
長谷川や手神と3階で合流した未佳達は、大浴場へ続く通路を2列に並ぶような形で、歩き進んでいた。
大浴場があるのは、3階のエレベーターホールから左側にある一直線通路の奥。
多くの宿泊者達が利用することなどを考え、エレベーターから降りてすぐに分かる場所に設けられているのだ。
そんな通路をしばらく進み続けていた長谷川は、ふっと先ほどから自分を盾にして背後に隠れている人物に、そっと視線を向けてみる。
その相手はこともあろうに、両手で長谷川の右腕にしがみ付きながら、先頭を歩いている栗野と厘の姿を凝視していた。
この様子からも、おそらく先ほど上の階で何かがあったのであろうということは容易に想像が付く。
しかし最初にこの人物が今のような行動を取った時、こちらは『別にワケを尋ねる必要なんてないだろう』と思っていた。
どうせ尋ねても向こうが素直にそのワケを言うとは思わなかったし、何より長谷川自身がまったく興味がなかった。
だからわざわざ聞く必要もないだろうと、そうタカを括っていたのだ。
しかし今は逆に、そのワケを早めに彼女から聞き出して、自分なりの解釈でその問題を解決するのが鉄則なのかもしれない。
そもそも今自分の右腕にしがみ付いている相手は、自分達のバンドのヴォーカル。
それも一人の女性だ。
一応栗野の話では『このホテルにはファンらしき人間は宿泊していない』と言ってはいたが、絶対的に『ない』とも言い切れない。
もしもたまたまこの通路を歩いていた時、前方。
もしくは背後からファンの人間が歩いてきたらどうだ。
自分達を見て相手が興奮するよりも、明らかにこの光景に妙な誤解をされる可能性の方が高い。
それに、たった1年しか年が離れていない独身女性が、これまたこんなギターばかりを弾いている独身男子、いや。
独身紳士の腕にしがみ付かれると、それなりに冷静にはいられない部分も出てくる。
始めのうちはどうにか冷静に堪え耐えていたが、そろそろ冷静さも緊張もピークだ。
そして何より。
こうガッシリと爪を立てるように密着して引っ付かれると、さすがに広い通路と言えど歩きずらい。
前へと足を運んですぐ、後ろの相手の爪先が足首や踵に当たる辺りでかなり歩きずらい。
その肝心の相手は、一切としてこちらの足元を見ずに。
しかもいくらこちらの足首に当たろうがまったく気にしていない風情だったが、もはや理性や気持ち上での我慢もギリギリ。
長谷川は気持ちを落ち着かせるかの如く、深く息を吸い込むと、意を決したように相手の方を振り返った。
「坂井さん・・・。もうさすがにいい加減にしてください。歩きにくい」
「! やだ! 先頭歩きたくない!!」
「いや、別に先頭やなくても・・・。僕らの後ろに隠れてればそれでいいっしょ? せめて利き手だけは放してや」
「イヤやッ!」
「ま~ったく未佳さんったら・・・。一体何を怖がってるんだか・・・」
「別に怖がる必要ないんにねぇ~?」
「いや! 嫌よ・・・?! 小歩路さん、絶対に私にソレを向けんといて!!」
「えっ? コレ?? ・・・・・・ほらっ♪」
「! イヤァーッ!!」
「う゛っ・・・!」
未佳はそうテンパった時の関西弁で大声を上げると、激しく首を左右に振った後、先ほどよりもさらに長谷川の右腕にしがみ付いてしまった。
それも今度は『しがみ付く』というよりも『全身で抱き着く』ような形で、だ。
その際、長谷川は自分の二の腕の後ろ辺りに、何やら本来触れてはならない未佳の身体の箇所が当たっていることに気が付いたが、そこは慌てて大きく息を吸いながら。
ついでに首も左右に激しく振りながら、必死にこの身を落ち着かせる。
(落ち着け・・・! 落ち着け! 長谷川智志!! 大丈夫・・・。確かに33年間生きてきて、こんな経験は今までになかった・・・。なかったけど・・・! コレはそういうアレやないから! せやから落ち着け・・・。落ち着け・・・・・・『ドクッドクッ』鳴るな! 俺の心臓!!)
「は・・・、長谷川くん・・・」
(落ち着け・・・。何も聞こえない。心臓の音とか、呼吸の音とか・・・、何にも聞こえな)
「長谷川くん?」
「んあっ?! あっ・・・・・・。なんだ・・・。手神さんか・・・」
「だ、大丈夫か? なんかさっきからすごい険しい顔で首横に振ってたけど・・・」
「へっ?」
ふっと、単刀直入に自身に言い聞かせていた時と同じ顔のことを聞かれ、長谷川は思わず裏返ったような声を発した。
その長谷川の裏声に、手神は余計に心配したかのような表情を浮かべる。
「だ・・・、大丈夫か? 本当に・・・」
「えっ? あっ・・・」
「というか・・・。みかっぺがちょっと首横に振ってるんは分かるけど・・・、なんでさとっちまで首横に振ってるん?」
「えっ・・・、いや、その・・・。エッホンッ! ほら、坂井さん。放れて」
「嫌ァッ!!」
「・・・ハァ~・・・。さっきから会話が平行線だし・・・。一体何があったんっすか?」
「なんか小歩路さんが持ってるものに怯えている感じだったけど・・・」
「へっ? ・・・あぁ、コレなぁ。二人とも見てみる?」
厘はそう言って、長谷川の方に例のローションを手渡そうと腕を伸ばしたのだが、肝心の長谷川の右腕は、抱き着いた未佳の身体と力が邪魔になって受け取れず。
結局ローションを受け取ったのは、隣に立っていた手神の方だった。
「スンマセン、手神さん・・・」
「いやいや・・・。ところでコレは何のクリーム?」
「あぁ。女性客の肌ケアローションクリームです」
「肌ケア・・・? ローション?」
「はい。まあ女性は結構一般的ですよ?」
「逆に男性の方は、そういうのに疎いですもんねぇ~?」
「「悪かったなぁ!!」」
そんな日向の上から目線発言に怒鳴りつつも、長谷川と手神はケース全体を見渡し、最終的には先ほど未佳が悲鳴を上げた商品名のところで視線が止まった。
「でもコレ・・・、なんて読むんだ?」
「ん? コレ・・・、漢字なんっすか?」
「そっ。中国語なんやて」
「「ふ~ん・・・」」
「嫌! 嫌よ! さとっち、それ絶対に私に向けないで!! 絶対によ?! 絶対に・・・!!」
「一体何をそんなに怯えて・・・」
「向けたらあなたのギター、迷わず叩き割るわよ?!」
「・・・・・・・・・」
そんな未佳の脅しもあり、長谷川は渋々手神に持ってもらう形でモノを観察。
そしてしばし漢字を見つめた後、長谷川はふっとこう口を開いた。
「コレって、もしかして『スッポン』?」
「え゛っ?」
「あっ・・・。長谷川さん、よく分かりましたね! そうなんですよ。コレ『メイピェー』って言って、スッポンの肝臓と漢方薬を混ぜたローションなんです」
「え゛ぇ゛~? 『肝臓』? それはスゴイなぁー・・・」
「『スッポンの肝臓』って・・・、あの健康食品とかの?」
「はい・・・。あら~? てっきり長谷川さんも未佳さんと同じくらい悲鳴上げるかと思ってたのに・・・」
「ん?」
「ウチもちょっと意外・・・」
そう栗野と厘の二人は口を揃えてそう言うと、長谷川の口から意外な一言が飛び出してきた。
「あぁ・・・。実は僕のオカン、一時期スッポン美容にハマってたんで・・・。家の中にその手のがぎょうさん・・・」
「あっ! なるほど、それで・・・!」
「って、栗野さん。やってる美容内容がさとっちのオカンと同じってどういうこと?」
「あっ・・・・・・」
その厘の鋭いツッコミに、栗野は思わず目を点にしてその場に固まった。
一方の未佳は、一旦握り締めていた長谷川の右腕の力を緩めながら、長谷川の顔を後ろから見つめるようにして尋ねる。
「ねぇ? さとっち」
「ん?」
「なんでアレが『スッポン』だって分かったの?」
「えっ? だって・・・。『スッポン』って、漢字で書くとあの字だから・・・」
「へっ? ・・・・・・! あの難しいグチャグチャの『亀』みたいな漢字・・・! 読み方『スッポン』なの?!」
「う、うん。でしたよね? 手神さん」
「あっ、うん。確かに『スッポン』はあの字・・・だね」
「ほら~」
「・・・・・・『花瓶』のことは『はなびん』って読むくせに・・・」
「んっ? ・・・坂井さん、何か言いました!?」
「ううん、別にー」
そうそっぽを向きながら返事を返していると、ふっと未佳達の目の前に、赤と青の暖簾がそれぞれ入り口に掛けられた通路が見えてきた。
しかもよく見てみれば、赤い暖簾には『女』。
青い暖簾には『男』と、まるで筆で書いたかのような白文字で書かれている。
どうやら、大浴場の入り口に到着したようだ。
「あっ・・・。ここですね。ここ!」
「へぇ~。やっぱりホテル建ったばっかりやから、結構入り口もキレイやねぇ~」
「う~ん。しかもちょっと木製なのが嬉しい・・・」
「やっぱり日本の大浴場や温泉、ヒノキ板と暖簾使こた和風やないとね! 洋風バスはアカンよ、ホンマに・・・」
「「「ハハハ」」」
そんな両脇に手を当てて渋い顔をする厘に笑っていると、ふっと腕時計に目を向けた栗野が、希望の入浴時間を5人に尋ねた。
「じゃあ・・・。何時に出ます? もしかしなくとも女性陣の方が時間掛かると思いますけど」
「そうっすね。今回はあの『お湯好き』まっちゃんがいないっすから」
「ハハハ、確かに。ところで長谷川くんは長湯派?」
「うんにゃ。・・・どちらかと言うと『烏の行水』」
「え゛っ? ・・・うっそだぁ~! さとっち去年のツアーの時、名古屋でめっちゃくちゃ長湯してたじゃない」
「せやせや。軽く1時間近く出てこなかったし・・・」
「ねぇ~」
ふっとそう厘と口を揃えながら、未佳は長谷川の腕を離れ、長谷川に疑いの眼差しを向ける。
すると長谷川は再び、あの時の意外な事実を話し始めた。
「いや、違うんすよ。アレね・・・。僕と赤ちゃんと小河さんの3人で『誰がまっちゃんの長湯に勝てるか!』っていう、めっちゃ無謀なゲームやってて・・・」
「んあっ?! あのまっちゃんを対戦相手にする時点で完全に負けだろ?! 長谷川くん!」
「いや、そうだったんですけど・・・! その場のノリでやっちゃったんですよ。つい・・・」
「あの大馬鹿3MEN’S・・・」
(うわっ・・・! 栗野さん、恐ッ)
「まったく・・・。ホ~ントに懲りないですねぇ~。長谷川さんも」
「それで結局はどうなったわけ?」
「いや、それが・・・。留めのサウナで、全員のぼせ倒れ? みたいな・・・。仕舞いにはまっちゃんも倒れてたし・・・」
ドテッ!!
「それじゃあただの学生がやってる我慢大会じゃないか!!」
「じゃあ何? あの時はのぼせて出てこれなくなってたの!?」
「ま、まあ・・・」
「あっきれた~・・・」
ちなみに予断ではあるが、この時同じ男性陣でもある手神は、ちょうど室内でツアー楽譜の最終チェックを行っていたため、長谷川達のそのゲームには参加していなかったのだという。
さらに言ってしまうと、その後長谷川達と合流したのはそれから随分と時間が経った後であり、このゲームの存在にも気付かなかったとのことだった。
もっとも、仮にあの場に手神がいたとしても、そんな遊びはまったくやろうとはしなかっただろうが。
「大体長谷川さんとあの3MEN’S年離れてるくせにやってることが中学生同然なんですよ!」
「!! ちゅっ・・・、中・・・学・・・」
「ハハハッ! だってよ、さとっち♪」
「もっとも未佳さんと長谷川さんのは、“小学生並”ですけどね?」
「「・・・・・・・・・」」
「おっと・・・。そんな話をしてる場合じゃなかった・・・。じゃあ時間、どうします?」
ちなみにただ今の時刻は、夕食のディナーバイキングが始まる30分ほど前。
これから皆でお風呂に入るとして、男性陣の方は少々慌ただしくなってしまうだろうか。
ふっと携帯とメモ帳を見比べながら考え込む栗野に、未佳はこんな提案を提出した。
「ねぇ~、栗野さん」
「ん~?」
「お風呂の入浴時間、もう少しだけ夕食時間と被ってもいいんじゃない?」
「・・・えっ?」
「だってさすがに30分じゃあ・・・。みんな『入ってすぐ!』みたいな感じでしょ? 私の家だと40分なんて軽く過ぎちゃうし・・・。だったらほんの1、20分、夕食の時間に被っちゃってもいいんじゃない? ・・・だってさすがに入浴で1時間は掛からないでしょ? みんな」
「まあ・・・。ウチは50分くらい・・・かな?」
「私も大体それくらいです。入浴時間とその後のお手入れで半々くらいなので・・・」
「だからそうしない? 栗野さん」
「・・・そうねぇ~・・・。私もお風呂の後のお手入れは時間掛かる方だし・・・」
それからしばし考えること1分弱。
ようやく考えがまとまったのか、栗野は先ほどから見比べていたメモ帳に何かを書き込みつつ、そっと口を開いた。
「・・・ほんの20分くらいだったら、逆にそっちの方がいいかもしれませんね。最初のバイキングとなると、かなり慌ただしい感じになってるかもしれませんし」
「それにさすがに最初の20分で、バイキングのメニューが無くなるってこともないっしょ?」
「確かに。ホテルには他にも大勢の人達が宿泊してるもんな」
「・・・分かりました。じゃあ念のためですが、最悪集合時間は今から1時間後。午後6時30分ということで。・・・皆さん、いいですかー?」
「「「「「はーい♪」」」」」
「じゃあ時間がないんで、皆さん早めに散ってくださーい!!」
ドテッ!!
そんな栗野の一言に倒れつつ、長谷川・手神の二人は男湯へ。
未佳・栗野・厘・日向の4人は女湯へと、それぞれ分かれていった。
女湯の奥へと進んでみると、あのお風呂屋独特の湿った暖かい感じの匂いが、先へ進む度に徐々に強くなっていく。
そしていくつかの通路を通り過ぎ、いざ扉のない更衣室に入ってみれば、こちらが予想してたよりもかなりの人数の女性宿泊者達が、更衣室の中で着替えたりなどをしていた。
「うわっ・・・!」
「アカン! めっちゃ混んでる!!」
「! そっかぁー!! 考えてみれば今の時間帯って・・・!」
そう『ハッ』としたような大声を上げて、栗野は一体何をテンパったのか、自分の腕時計ではなく、何故か更衣室の壁に掛けられていた時計に視線を向けた。
ちなみにもはや言うまでもない話ではあるが、この時間帯は多くの宿泊者達がホテルへチェックイン。
もしくは帰ってくる時間帯で、夕食のバイキングまでに入浴を済ませようと動き出す頃。
つまり、大浴場が一番込み合う時間帯なのである。
そしてこの内容の話に関しては、栗野は現地スタッフ達との事前打ち合わせなどで、既に話し合っていた。
打ち合わせていたというのに、ウッカリそのことを忘れていたのだ。
「しまっ・・・た~! どおりで夕食の時間と入浴の時間が逆にされてたわけよー・・・! コレを避けるために逆にしてもらってたんじゃなーい!」
「「あ゛~ぁ゛~・・・」」
「どうするんですか、栗野さん。・・・多分あの二人、もう服脱ぎ始めてますよ?」
「そんなジト目で聞いてこないで。日向さん・・・」
「! あっ・・・、でも、ほら! なんかみんな、もうお風呂終わった人達みたいよ?」
確かにそう言われてよくよく見てみれば、更衣室にいた人達の半分以上の女性は、髪の毛がやや湿った感じになっている。
しかもてっきり着替えているとばかり思っていた人達も、よく見てみれば、浴衣をこれから着込もうとしているところだった。
「『混んでる』と言えば『混んでる』けど・・・」
「みんな上がって着替えてるところみたいやね」
「これなら大丈夫じゃない? もしかしたらー・・・、逆にお風呂の方は空いてるかも」
「・・・・・・みたいですね。じゃあ適当に空いてるところ見つけて、服脱ぎ終わった方からドンドン入っちゃってください」
「「「はーい」」」
「と言ってもなぁ~・・・」
「空いてるの何処?」
一応ほとんどの人達が『湯上がり』という状況であっても、まだ多くは浴衣を着込もうとしている状況。
しかも着替えている人間が数段ある棚の真ん前に立たれると、近くに空いている棚があっても使いにくい。
そんなこんなでしばし辺りを見渡すこと、約1分。
ちょうど未佳が通り掛かった辺りで、角の一番見えにくい位置にあった棚が一つだけ空いたのだ。
しかも幸運なことに、その棚の右隣は最初から空いている。
(! ラッキー♪♪ あっ・・・。そういえば・・・)
ふっとある人物が前に口にしていた言葉が過り、未佳は誰にも取られぬようその空いた棚の真ん前へと立つと、自分と同じように辺りを見渡している人物に声を掛けた。
「小歩路さーん! 小歩路さーん!!」
「・・・へっ? えっ??」
「こっち! こっち!」
「あっ・・・。みかっぺ」
人が大勢いる中、どうにか未佳の姿を発見し、厘は未佳が手招きしているところへと小走りで向かった。
「ここにおったん?」
「うん。ちょうど二つ分空いたの。小歩路さん、この一番端っこの使ったら? 私隣使うから」
「えっ? ・・・でもええの? そっち端っこやないから狭ない?」
「大丈夫♪ 大丈夫♪ 私ちっちゃい方だから・・・。それに小歩路さん・・・、人前で着替えるの苦手なんでしょ?」
それはつい先日、今回のイベントのための衣装をチェックしていた際、厘自身が言い零していたことだ。
そしてそれよりもかなり前から、厘は服を着替える際などに、よく人目を避けるような行動を取っていた。
その時のことや言葉が脳裏を過ぎり、未佳はこの一番人目に付きにくい角の棚を厘に勧めたのだ。
しかし肝心の厘本人は、どうも未佳にその話をしていたことをスッカリ忘れてしまっていたらしく、その自分を気遣ってくれた未佳の行動にただただ驚くばかり。
「! ・・・えっ?! うそっ!」
(いや『うそっ!』って、アナタ・・・)
「みかっぺ覚えててくれたん?!」
「あっ、うん・・・。まあ・・・」
「ウチ話してたのスッカリ忘れてたんに・・・」
「ハハ・・・って、えっ?? ・・・・・・ま、まあ・・・。これじゃあ他の箇所が空くまでかなり掛かりそうだし・・・。小歩路さんはとりあえずソコ使って」
「♪♪ みかっぺ、ありがと~♪」
「いえいえ♪ どういたしまして」
二人はそんな会話を軽く交わし合いながら、角の棚でひっそりと。
入浴のための準備をするのだった。
『ひな祭り』
(2001年 3月)
※事務所 控え室。
みかっぺ
「これを飾ればー・・・・・・、よし!できた!!」
さとっち・厘・手神
「「「おぉ~!!」」」
みかっぺ
「ひな人形の飾り付け! かーんせーい♪♪\(^^)/」
手神
「やっと終わりましたねぇ~(安堵)」
さとっち
「そうっすね。最初は落とさないようにかなり神経使いながら飾ってましたから・・・(苦笑)」
みかっぺ・厘
「「明かりを点けましょ 雪洞にぃ~♪ お花をあげましょ 桃の花~♪ ごぉ~にん囃子と(合唱)」」
さとっち
「もはやお決まりっすね・・・。この歌も・・・」
手神
「だな」
みかっぺ・厘
「「きょぉ~うは楽しいひな祭りー・・・♪」」
さとっち・手神
「「♪(^^)♪(^^)♪」」
みかっぺ・厘
「「お内裏さ~まとお雛さま~♪ みんなで仲良く澄まし顔~♪ ・・・・・・・・・・・・」」
さとっち・手神
((♪~ ・・・・・・・・・ん?))
みかっぺ
「・・・・・・あれ?」
厘
「続きの歌詞何やったっけ??」
さとっち・手神
「「ドテッ!!(倒) ズベッ!!(滑)」」
基本1番だけ覚えてればそれでいいっていう・・・(orz)