30.スタッフブログ
午後6時57分。
長時間のリハーサルを終えた未佳達は、半分ヘトヘトのまま用意されていた椅子に座り込んだ。
「疲れた・・・」
「ざっと活動時間・・・。8時間くらい? 昼休み抜くと・・・」
ふっと腕時計の時間を確認しながら、長谷川が力無くそう呟く。
一方そんな長谷川の隣では、同じくくたびれた様子の厘と手神が、椅子に座ったまま同じく用意されていたテーブルに伸びていた。
「もう嫌やぁ~・・・」
「ま、まあ・・・。みんなもうあとはスタッフさん達の判定待つだけだから・・・」
「どうせまた辛口な判定出すに決まってますよぉ~っ!! みんな僕達よりも動いてないくせに、あれやこれやと指示出してくるんですから~っ!」
「ま、まあね・・・」
「未佳さーん! ちょっとこっちに来てくださーい」
「何だか分からないけどお呼ばれだわ・・・。ちょっと行ってくるね」
「はいはーい・・・」
「いってらっしゃーい」
長谷川と厘に見送られながら、未佳はやや気の進まない足取りで、とりあえず栗野に呼ばれた方へと向かってみる。
するとそこには、小型の白いノートパソコンをテーブルの上に置き、何やらマウスで画面の操作を行っている栗野がいた。
ちなみにそのパソコンは、本来であれば事務所のスタッフルームにのみ置かれているべきはずの、列記とした業務用ノートパソコン。
そんな大事なものがここに持ち込まれている時点で、未佳には粗方の予想が付いていた。
「まさか・・・。今ここでオフィシャルサイトのDiaryを書けなんて言うんじゃ・・・」
「その『まさか』ですよ。未佳さん。はい! コレがそのDiaryで書いてほしい内容ですっ!」
そう言って手渡された用紙には、明後日に発売される新曲の詳細。
そしてそのCD発売記念イベントを開催する場所などが、事細かに記されていた。
「じゃあ・・・、あとはよろしくお願いしますね? 私はこれで」
「・・・・・・えっ!? あっ・・・、ちょっと!! 栗野さん・・・っ!!」
まるで未佳の意見は一切聞かないとばかりに、栗野は自分の要件を言い終えると、そそくさとその場をあとにしてしまった。
そんな栗野に、未佳は『ハァー・・・』と溜息を吐く。
「まさかリハーサルの場に来て、これを書かされるとは・・・」
〔『Diary』って何?〕
「うん・・・?」
ふっとその声の聞こえてきた方向に視線を向けてみれば、そこには先ほどまで姿を消していたはずのリオが、目の前のノートパソコンの画面を見つめていた。
「・・・あら。出てきてたの?」
〔うん、今さっき・・・。それで『Diary』って?〕
「う~ん・・・。ようは活動報告詳細、みたいな・・・。まあ、仕事上の日記みたいなものよ」
〔でも書くことは決まってるんだね〕
「あぁ~・・・。まあ書く内容はね。それをどういう風に文章にするのかは、私次第だけど」
〔・・・これって他の人も書いたりするの?〕
「うん、極稀に・・・。基本的には私しか書かないかな。そんなに事務所にやってきたら、書いてる時間もないし・・・。完全に今は不定期制になってる感じね」
未佳はそう口にすると、たった今栗野に手渡されたばかりの書類に目を通し、再び内容の確認を行う。
どうやら、どういう風にDiaryの文章としてまとめようか考え込んでいるらしい。
それから約30秒ほど経った頃。
その書類の内容を把握しきった未佳は、読み終えた書類をサッとテーブルの上に置き、手慣れた手つきでパソコンのキーボードを打ち始めた。
さすがはDiary歴10年と、名門校出身というだけのこともあってか、頭の回転に関してはかなり早い。
やがて全ての文章を書き終えると、未佳はその書き終えた文章を読み返し、誤字や脱字、文面などがおかしい箇所がないかどうかを念入りに確認。
(えっ~・・・と・・・)
『
どうも~! 作曲係部部長のみかっぺで~す♪(笑)
いよいよ明後日の3月10日(水)に、私達の10周年目初のシングル
『“明日”と“明日”と“昨日”』
がリリースされまーす!!
(毎度曲名がやや長くてスミマセン・・・(^_^;))
今回のこの曲は、KAKOTOテレビの毎週土曜午後1時から放送中のニュース番組
『ウワサの日本テレビ☆彡』
のエンディング曲にもなっていますので、是非是非そちらの方も観てくださいね♪
またシングルの発売日3月10日(水)と、その3日後の3月13日(土)には、大阪と東京の二ヵ所で、リリース記念のスペシャルイベントも開催されます!
・3月10日(水) 大阪スター★フォーラム
2階 野外ライヴステージ 午後4時00分~午後6時30分(雨天・ポスター手渡し会上の変更アリ)
住所 大阪府大阪市○○○―△△△―×―××―××
公式ホームページはこちら→ □○×:*#◎./△△×○//☆**#00000
・3月13日(土) フェアリーホールTOYOSU
2階 オープンライヴステージ 午後5時00~午後7時30分(ポスター手渡し会上の変更アリ)
住所 東京都江東区豊洲―□□□―○○○―××―×―×
公式ホームページはこちら→ ○○××:▽▽#./*#*◎//△◎△##0000
そちらのイベントでは、私達CARNELIAN・eyesのメンバーによるミニライヴやMCトーク。
さらにメンバー全員のサイン入りポスター手渡し会など、楽しい企画が盛りだくさんですので、こちらの方も是非いらしてくださいね!
くれぐれも、ポスター手渡し会の引換券をお忘れにならないように・・・。
それでは~♪
』
「・・・・・・よし。これでいいかな~。転送!」
何も問題ないと判断すると、未佳は最後に『転送』と書かれた箇所にカーソルを持っていき、まるで楽器のキーボードを弾くかのように、軽くエンターキーを右人差し指で押す。
それから2秒ほどの間が空いたあとで、大きく『転送されました。』という横文字が画面に映し出され、未佳はそのまま椅子の背凭れに寄り掛かった。
「ハァー・・・。あんまりこんな疲れた時に書かせないでよぉー・・・」
「「以上! 坂井未佳の本音コーナーでしたーっ!!」」
「チャンッチャンッ♪ Ⅰ’ll be back!! ・・・じゃないッ!! もう、何やってるのよぉ。男性二人も揃って・・・」
そう未佳が口にしたとおり、未佳の丁度真後ろには、先ほどまで椅子に座っていたはずのあの長谷川と手神が、まるでパソコンの画面を覗くかのような体勢で立ちつくしていた。
それもまるでラジオのコーナー司会のようなコメントまで付けて。
そんな二人に何をしていたのかと問い掛けてみれば、二人は『特に・・・』と言った感じの表情を浮かべた。
「いや、一体何を書いてるのかなぁ~って・・・」
「ちょっと覗いてたんですよ」
「あっ、そう・・・。なんか書く?」
「「いえ、いいです・・・」」
「何でよー! 二人で見てたんなら、なんか書けばいいじゃない」
やや笑いながらそう言ってみても、二人は首を横に振るばかり。
どうやら他人の文章を覗きにはやってきたものの、自分達の力でそれらを書くほどの気力はないらしい。
その証拠に、二人の顔にはハッキリと『疲労』という文字が書かれていた。
「そういえば坂井さん・・・。栗野さんから聞いてます?」
「・・・? 何を?」
「事務所に戻ったあとで、イベント用の宣伝PRを撮影するって話・・・」
それを聞いた途端、未佳は驚いた表情を浮かべたまま、その場にカチリッと身体を硬直させた。
長谷川の言う『宣伝PR』とは、先ほどのDiary同様、オフィシャル公式サイト内で回覧することのできる宣伝用の動画のことだ。
基本的には、よくイベントやCD、アルバム等の発売がされる少し前などに、オフィシャル公式サイトにて、期間限定でUPされる動画である。
ちなみにこの宣伝動画は、期間限定のものであるだけでなく、実際にメンバー全員。
もしくは未佳一人が宣伝等を行っているので、ファンからの動画注目度は毎回高いものがほとんどだ。
だがその動画の撮影場所は基本、未佳一人であればレコーディング室。
メンバー全員であった場合は控え室と、粗方のことは決められている。
そしてその両者も共通していることは、撮影を行う場所はいずれも『SAND』の事務所内であるということ。
つまり、未佳達は一旦事務所に戻ったとしても、その場ですぐ現地解散とはいかないというわけだ。
その長谷川の要らない。
いや、むしろ聞きたくなかった情報に、未佳はまた『疲労』の波が自分に戻ってくるかのような錯覚に襲われた。
「・・・・・・うそ」
「「いや、ホント・・・」」
「今回は坂井さん一人じゃなくて、メンバー全員だそうですよ?」
「じゃあ・・・、毎度のパターンで控え室ですかねぇ」
「じゃないですか?」
「・・・・・・ハァ・・・。私このままテーブルに倒れてていいかなぁー・・・」
そんな未佳の訴えも虚しく、リハーサルが終了してすぐ、未佳達はまるで急かされるかのように、スタッフ数名にロケバスの方へと連行、いや。
乗車させられた。
もちろんこちらも、事務所に着くまでの時間はわずか40分程度。
それを行きの時の経験から覚えていたのかどうかは分からないが、未佳達はバスの椅子に座るや否や、素早く体を寝るための体勢へと変え、瞼を閉じた。
そこから完全に熟睡するまでには時間が掛かるので、未佳はとりあえず瞼だけを閉じ、周りの音や会話などに耳を澄ませてみる。
すると早くも、未佳の後ろの席と隣の席から、ハッキリとした寝息が聞こえてきた。
さらにその斜め後ろにある席からは、何かの紙をめくるかのような『ペラ』という音も聞こえてくる。
(早っ・・・。もうさとっちと手神さん寝てるし・・・。そんでこの紙をめくる音は・・・・・・、たぶん小歩路さんが本のページめくってる音ね)
それからやや経った頃、ふっとバス内が急に騒がしくなった。
どうやら、ステージの後片付けを行っていた栗野やスタッフ達が、バスの方に戻ってきたらしい。
大勢の人がバスに乗り込む足音。
そしてそれとほぼ同時くらいに、スタッフ達のガヤガヤとした会話が、今度は小さなものへと変わっていった。
自分達が寝ていることに気が付いたからだろうか。
さらによくよく耳を澄ましてみれば、その会話の中にはあの厘や栗野の声も交じっていた。
おまけに二人が話している内容は、どうやらバス内で寝ようとしている自分達のことを言っているらしい。
「みんなもう寝てるの?」
「う~ん・・・。みかっぺは見た感じ寝とるし、手神さんはほぼ熟睡。さとっちは・・・・・・、爆睡やね」
「まあ長谷川さんはぁー・・・、行きの時もそうでしたんで・・・。それに未佳さんはほぼ半日歌い通しだったし、手神さんは『flying ship』のキーボードをずっとやってましたから・・・、無理もないですね」
「そやね」
「それで? 自由人でもある厘さんは、仮眠取らなくていいんですか? 事務所に帰ったら、宣伝PRの撮影がありますけど・・・」
「うん、ウチは別に・・・。本読んでる方がええもん」
まるっきり声しか聞こえない現状ではあったものの、未佳の脳裏にはハッキリと、笑みを浮かべながら本を『ひょい』と未佳の方に持ち上げている厘の姿が浮かんだ。
未佳が空を見つめるのが好きなのに対し、厘はかなりの読書好きだ。
彼女が週に読む本の冊数は、大体7~8冊ほど。
単純計算で考えれば、1日で軽く1冊、もしくは2冊半も読んでいるということになるだろう。
そしてこの驚くべき読書数が、今のCARNELIAN・eyesの楽曲歌詞として生かされているのである。
だがいくら読書が好きであったとしても、バスが走行している時の読書はかなり危険だ。
両手が本で塞がれてしまっている状態では、咄嗟の急ブレーキに対しての対応はかなり遅れてしまうし、乗り物酔いにもなりやすくなる。
栗野は行きの時から、少々それを気にしていたのだ。
「でも厘さん。これからバス走り出しますけど、読書したままで大丈夫ですか? ・・・私はあんまり勧められないんですけど」
「えっ? ・・・大丈夫やて。ウチ行きも読んでたけど、全然酔わへんかったもん♪ まあ・・・、元々何乗っても酔ったことなかったんやけど・・・。それに、ウチずっと背凭れに寄り掛かとったら、何ともなかったし」
「・・・・・・分かりました。でも、もし気分が悪くなってきたと感じたら、すぐに読むの止めてくださいね? それとちょっとマズイと思ったら、誰かにすぐに伝えてください。いいですね?」
「はーい」
(小歩路さん、スゴイ・・・。私は絶対に無理・・・・・・。読む気力ないし・・・。酔いそうだし・・・・・・)
粗方周りの会話を盗み聞きしたところで、とうとう未佳の意識は、完全に暗闇へとシャットダウンした。
そんな未佳が眠りから覚めたのは、それからだいぶ経った頃のことである。
しかも起きた理由は自然に目が覚めたのではなく、一緒にバスに乗っていた者に起こされてのことだった。
〔未佳さん。未佳さん、起きて!〕
「・・・・・・ん・・・。リオ・・・?」
〔未佳さん、起きた?〕
「どうしたのよ、急に・・・・・・」
『まさかもう事務所に着いたのか』と窓の外を確認してみるが、バスは未だに道路を走ったままだ。
おまけにバス内にある時計を確認してみれば、まだバスが走り出してから20分ほどしか経っていなかった。
「ちょっとぉ・・・! 少し外が暗くなっただけで、まだ着いてもいないじゃない!」
〔それよりも未佳さん。窓の外!〕
「・・・へっ? ・・・・・・・・・あっ・・・」
リオに言われて窓の方に視線を向けた未佳は、その景色に思わず目を奪われた。
「キレイ・・・」
未佳の視線の先には、もうじき夕方から夜に変わろうとしている中間の空が、これでもかと言うほどに広がっていた。
ほぼ深い紺色に近い夕空に、たった今沈んだばかりの太陽で真っ赤に照らされた雲が、大小様々な筋となって、くっきりと空に浮かび上がっている。
その光景は、まるで紺色の色水に、真っ赤な赤い水をそっと流したかのような、何とも幻想的な夕空だった。
『これはなかなか見れるものではない』と判断した未佳は、すぐさま足元の鞄の中から携帯電話を取り出し、無我夢中でカメラのシャッターを切る。
1枚、2枚、3枚と撮っていく写真は、全て撮る位置や向きなどを変え、それぞれ味のあるものに収めていく。
ふっと未佳が携帯で『パシャッ パシャッ』と撮っていると、後ろの席で読書をしていた厘と、通路を挟んで隣の座席に座っていた栗野が、未佳の方に視線を向けた。
「あれ? ・・・みかっぺ起きたん?」
「んー。たった今」
「なんか・・・。未佳さん忙しそうね」
「そりゃそうよ。空はたったの数分で姿とか・・・。色とか・・・。みんな変わっちゃうんだもの。・・・・・・こんだけ撮れればいいか」
「みかっぺ、見せて♪ 見せて♪」
「私にも~♪」
「えっ? ・・・ああ、はい」
とりあえず撮り終えた画像を厘達に見せると、二人は『キレイ~』と口にしながら、1枚1枚その画像をじっくりと見つめた。
やはり車内での撮影には撮り慣れているせいだろうか。
未佳が撮影した画像は見事なまでに、どれもピンボケ一つないものに仕上がっていた。
「凄い・・・。やっぱりみかっぺは空撮っとる写真が一番ええねぇ~・・・」
「そんなぁ~。普段から趣味で一眼撮ってる人に言われても・・・」
「いや、ホンマに・・・。ウチ、車の窓越しに撮影なんて無理やもん。それにいつもウチ、ピンボケになったら『わざとです』って言うてはるし・・・」
「ハハハ! それじゃあ詐欺ですよ、厘さーん」
「あっ、ホンマに?? ハハハ」
「「ハハハッ」」
厘のそんな発言に、未佳と栗野は面白おかしく笑っていた。
その時だ。
「う゛っ・・・」
「「「ん・・・?」」」
突然厘の隣の席から聞こえてきた低い声に、3人は『なんだ?』と思い振り返ってみる。
すると何やら、厘の隣の席に座っていた長谷川が、完全に体を窓の方に向けて突っ伏していた。
しかもよくよく見てみれば、顔色は元々青白い感じなのだが、それとはまた別に口元を抑え込んでいる。
しばしその様子が気になった未佳と厘は、恐る恐る長谷川に声を掛けた。
「さとっち・・・?」
「『起きとったんか?』ちゅうより・・・、どないした・・・?」
「ちょ・・・・・・。ちょっと・・・、気持ち悪い・・・」
「『気持ち悪い』って・・・」
「!! もしかして酔ったんっ?!」
「ミタイ・・・、デス・・・。う゛ぇっ」
「ちょ・・・、ちょっと! 大丈夫?!」
「ん・・・。あれ?」
ふっとそんな斜め後ろの騒ぎで起こされた手神は『一体何事か』と自分の後ろの席に首を向ける。
サングラス越しに飛び込んできた光景は、一人気分が悪そうにしている長谷川と、その長谷川を取り囲んでアタフタしているメンバーとスタッフ達の姿。
何となくことの事情は掴めたような気もしたが、一応念のため、手神は隣の座席に座っていた未佳に尋ねた。
「どうしたの、長谷川くん・・・」
「あっ! 手神さん・・・。実はさとっちが酔っちゃったみたいで・・・」
「えっ!? 普段飲むときしか全然酔わないのに!? だ、大丈夫?」
「だ・・・、ダイジョウ・・・、ぶ・・・デス・・・・・・。胃の中何にも入ってないんで・・・うぅ・・・」
((〔いや、そういう問題じゃなくて・・・〕))
「とりあえず、バスを一旦停めた方が・・・」
「すみませーん! バス停めてくださーい!」
〔何故出前風!?〕
そんなこんなでバスは停まったものの、未佳達が疑問だったのは酔った原因だ。
何せ長谷川は普段、乗り物などに乗って酔うことはほとんどない。
CARNELIANの仕事上では初めてのことだ。
「読書をしていた厘さんが酔うんなら分かりますけど、なんで普通に寝ていた長谷川さんが酔っちゃったんですかぁ~?」
「さ、さあ・・・? 起きたら吐き気がしたんで・・・ぐぇっ」
「そういえば長谷川くん・・・。顔を下に向けて寝ていたような・・・・・・」
「「それだー!!」」
「そ・・・、それですか・・・? 原因・・・」
「ハァ・・・。せやけどなんで窓枠とか椅子とか、寄り掛かったんに、顔下にして寝てたん?! そんなことしたら酔うの当たり前やろ!?」
「スミマセン・・・」
「ええ? さとっち・・・。今度は酔いそうな体勢とか、酔いそうなことしとったらアカンからね?! 分かった!?」
「は・・・、はい・・・」
同じく酔いそうな行動を取っていた厘に説教をされ、長谷川はただただその説教に頭を下げていた。
その後は酔い自体の症状も軽かったこともあり、5分後には何事もなくバスが発進。
そして予定通り事務所でPR撮影を行った後、未佳達は事務所をあとにした。
予約死亡期限切れまで あと 169日
『花火』
(2005 8月)
※新曲のPV撮影で、余った花火で遊ぶことになったメンバー。
みかっぺ
「なんか懐かしいね。線香花火」
厘
「うん。しかも最近の花火って、かなり火花の威力強いのあるやん。なんか変わってったよなぁ~って、しみじみ思う」
みかっぺ
「うん。うん」
手神
「長谷川くーん。何やってるの?」
さとっち
「見てくださいよ、手神さん! この両手花火!!」
※何故か花火を両手に持って遊ぶ長谷川。
手神
「最近の小学生とかがよくやるやり方ですね・・・」
厘
「も~う。もう少し雰囲気読んだら?(呆)」
さとっち
「でもこれ、すっごいかっこよくないっすか?!(興奮) ねぇ? 坂井さん!?」
みかっぺ
「えっ? ・・・・・・わぁ~! ホントだ! スゴーイ♪(興奮)」
手神・厘
((えっ・・・?(汗)))
さとっち
「でしょ?!」
みかっぺ
「うん! なんか腕切断されて火花散らしてるロボットみたーい!!」
さとっち
「・・・・・・whatッ?!」
それって戦隊モノのロボットやん!!