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憑きづきし  作者: 金子よしふみ
第四章

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湖畔の小学校のグランド

 湖畔にある小学校のグランド。山から吹き下ろし、湖面を撫でた冷たい風が肌を突く。

 距離を取り対峙するあおゆきと小清水暁。

「貴様、道具は使わんのか?」

「銃刀法違反で捕まりたくないからね」

 あっけらかんと答えているが、小清水の様子はそれまでよりもシリアスになっていた。銀色の髪の先が風に抵抗するように揺らめき、その瞳が黒色から一変、サンザシの実のように赤くなった。

「参るぞ」

 あおゆきが小清水へ直進しつつ、剣の柄を握る。抜刀し、水平切りへ。が、小清水は腰を引きつつ後方へジャンプ、さらには後方宙返りを何度かしてあおゆきとの距離を取る。そこへ上方から剣を振り下ろしながらあおゆきが飛来。小清水は不敵に笑みながら迎える。剣が振り下ろされた。膝立ちから姿勢を直すあおゆきは、手応えのない感覚に、地面に広がる剣跡の残るレザージャケットを見下ろした。

「あ~あ、今日買いに行かないと」

 長袖のティシャツ姿の小清水がグランドと体育館の出入り口にアスファルトに腰を下ろしていた。そこへ三度あおゆきがダッシュをかける。

「気が急いているようで。なら」

 わずかに息が上がった小清水が前方にダッシュをする。真っ向から受ける格好だ。先程の忍術的な身代わりの術のような、あるいは早脱ぎのような術も上着もすでにない。剣に向かっての小清水の反撃の様相が初めて現れるのである。が、


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