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【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】  作者: 星野林


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VSゴーレム

 中園さんと歩いて川の上流を目指す。


 まず川の下流に到着すると、やっぱり今日も成体のバロメッツ達が雑草を食べていた。


「ここに居たんだ……バロメッツ達って」


「昨日言っていた黒色のバロメッツは居ないな」


「そうだね」


 そのまま川沿いに沿って坂を登っていく。


「洞窟の奥ってどうなっているんだろうね」


「前に行った時は暗くてよく見えなかったんだけど1ポイントで取れた夜目ってスキルがあれば暗くても見えるっぽいんだ」


「じゃあ私も取っておこうかな」


 そんな事を話しているとバロメッツが群生している池に到着し、上に続く洞窟が現れた。


「確かに暗いね」


「足元気をつけてゆっくり進もう」


 俺と中園さんは足元に気をつけながら壁を触りながら奥へと進んでいく。


 5分ぐらい進むと広い空間に出た。


「うわぁ……地底湖みたい」


「ここから水が流れていたのか」


 辺りには発光するコケが生えており、その光が地底湖に乱反射して美しい場所だったりする。


「綺麗だね」


「そうだね……何かあるかな? ちょっと周りを探索してみようか」


 やっぱりダンジョンとかの中なのかなと思いつつ、周囲の探索を再開する。


「光っているコケは剥がしちゃうと光らなくなるね」


「壁から栄養でも取っているのか? そう言えば中園さんはこういう異世界系は詳しいのか?」


「いや……ごめんなさい」


「いやいや、謝らなくて良いから。ん! 中園さんあそこに何か無い?」


「あ、本当だ……宝箱?」


 金のフレームに赤く塗られた木製の箱が置かれていた。


 一応物語の定番のミミックとかだと嫌なので、近くにあった小石を投げてみるが、カコーンと鳴って箱は動かない。


 近づいてみて鍵穴から中を見てみるが開けたらトゲが出てくるようなトラップも無さそうだ。


「開けてみるよ」


「うん!」


 俺はそっと箱を開けてみると中にはブレスレットが2つ入っていた。


「金色の腕輪? ……金にしては硬いな。何かの合金か?」


「ちょっと着けてみていい?」


「いいよ、ほい」


 俺は片方の腕輪を中園さんに手渡す。


 中園さんの腕より一回り大きいような気がしたが、腕に通すとシュルシュルと音が鳴って腕にピッタリの大きさに変わった。


「おお!? 大きさが変わった」


「腕時計位のサイズになった……中園さん外せる?」


「ちょっと待ってね」


 中園さんが外そうとすると再び腕輪は大きくなって簡単に外れた。


「あ、簡単に外れた」


「何の腕輪だこれ?」


 もう一度中園さんは腕輪を着けると何かを確認し始め


「金田君、腕輪を着けてステータスの欄を確認してみてよ! スキルとステータスの数値が変わっているよ」


 俺は中園さんに言われてステータスを確認する。


【名前】金田光一

【年齢】0歳(17歳)

【性別】女(男)

【種族】ドラゴン

【状態】健康

【レベル】5

【ステータス】

 ·体力  535

 ·力   685

 ·防御  570(470)

 ·器用さ 11

 ·素早さ 23

 ·魔力  370(270)

 ·精神力 77

 ·幸運  90

【スキル】(スキルポイント3)

 ·水泳(熟練度1)·手刀(熟練度1)·夜目(熟練度1)

 ·魔力操作(熟練度1)

 ·土魔法(初級 熟練度1)

 ·病気耐性(中)·麻痺耐性(中)·毒耐性(中)·状態異常耐性(中)


【装着】

 ·経験値増加(大)


 防御と魔力の欄に鍵括弧が追加……いや、元の数値が後ろで、実数値? が増えていた。


 あと装着という欄が増えていて経験値(大)というのが増えている。


「俺防御と魔力の数値が上がって経験値大って描かれているけど」


「私も同じ……2つ付けたらどうなるかな?」


 俺は中園さんに腕輪を渡すと、中園さんは両腕に装着してみた。


「何か変わった?」


「2つ装備したら防御と魔力が200上がって経験値が特大に変わったよ」


「重複装備しても大丈夫なのか……あれでもスキルに経験値増加ってスキルは無かったよな」


「確かにそれは無かったね。ステータスの成長補正みたいなスキルはあるけど」


「スキルポイントでは習得できないスキルを装備を着けることでスキルを得ることが出来るのかな? ……スキルポイントで取れるスキルは重複したらどうなるんだろうか……」


「この腕輪はどうする?」


「皆に話してから所有権をどうするか決めよう。下手に独占したらクラスの仲が悪くなるかもしれないし」


 そう言うと中園さんは少しガッカリした様な顔をした。


「せっかく金田君とお揃いだと思ったんだけど……」


「中園さん?」


「あ、うんん、なんでもない」


 もしかして中園さん、俺に気があったりする? 


 元の世界では積極的に声をかけられたりとかはしなかったけど……いや、まだ早計だ。


 ちゃんと相手の気持ちを理解してからじゃないといけないし……。


「とりあえずこれを着けて探索を続けようか」


「うん!」


 戻る道がわからなくならない程度に周囲の探索を再開する。


 するとズドン、ズドンという音聞こえてきた。


「な、何の音?」


「ちょっと岩陰に隠れよう」


 俺達は大きな岩陰の後ろに隠れて音の方を見ていると、岩で出来たゴーレムみたいなのが近づいてきていた。


「倒せるか? いや、相手の能力が分からないから危険か……」


「金田君……」


 中園さんがギュッと俺の手を握る。


 俺はチラリと中園さんを見てから覚悟を決めた。


「中園さんは危ないから川の洞窟の方に走って。あの大きさなら穴に入れないと思うから」


「金田君は!」


「囮をやる! なに一撃加えて転ばせたら俺も逃げる!」


「危ないよ!」


「でもこのままだと2人とも殺られるかもしれないから……いくよ!」


「金田君!」


 俺は岩陰から飛び出して全速力でゴーレムに向かう。


「足を蹴り飛ばせば転ぶはず!」


 俺は思いっきりゴーレムの足を蹴り抜いた。


 ガゴン


「あれ?」


 岩で出来ていたと思われるゴーレムは砂の塊を蹴ったみたいな感じでゴーレムの足が吹き飛び、ゴーレムは体勢を崩すと、そのまま横に倒れた。


 俺はそのままゴーレムの頭を蹴り飛ばすとゴーレムは砂になって崩れていた。


「「……」」


「中園さん大丈夫……雑魚だった」


「硬そうなゴーレムがほぼ一撃で……硬かった?」


「いや……砂の塊を蹴ったみたいだった……見かけ倒しだったのかな」


「……豪炎寺君もそうだけど本気で蹴ったら木にめり込むくらいだから金田君の蹴りもすごかったんじゃ……」


「あー、その可能性もあるのか……」


 俺はステータスを見ると10レベルも上がっていた。


「10レベル上がってる……ということは首長竜と同等の強さだったってことか?」


「金田君腕輪の効果で伸びたんじゃない?」


「あ、なるほど……」


 俺は砂になったゴーレムを漁ると綺麗な石みたいなのが出てきた。


「宝石?」


「異世界で定番の魔石って言われるやつもかしれない……ゴーレムはこれを媒体にできていたのかもしれない」


「なるほど」


 俺は貰えたスキルポイントで幸運と精神力以外の成長補正がかかるスキルを中まで上げる。


 1つ当たり4ポイントのスキルポイントが必要になるので、これで24ポイントを消費。


 それにスキルポイント増加というスキルポイントを10も消費するスキルも将来を考えたらお得だと思って習得した。


 これで残り19ポイント……これは取っておこうかな。


「次ゴーレム来たら中園さんも倒してみない? 食材とかにもならないし、経験値稼ぎに」


「危なくないかな」


「俺も一応回復魔法覚えておこうかな。他人を回復させるには中まで上げれば良いかな? 中級だと15ポイントか……中園さんの安全を考えたら必要経費かな」


 俺は中園さんを安心させるために回復魔法の中級を習得してから再び周囲の探索を再開する。


 いつの間にか中園さんが俺の手を握っていた。


「な、中園さん!?」


「ちょっと怖くなって……金田君から勇気をもらっちゃ駄目かな?」


「いや、全然いいですけど!」


 なんか洞窟デートみたいになってしまったが、そのまま探索を続けるとさっきよりは小さなゴーレムが3体動いていた。


 さっきのゴーレムが5メートルくらいとすると、今回のゴーレムは2メートルくらいだ。


 ギュッと中園さんが強く手を握る。


「大丈夫、一緒に倒そう」


 俺は中園さんの手を引きながら走り出したのだった。


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