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タイトル変えました~♪ 内容はそのままです♪
緑いろの洞窟。ジメジメしたコケが生い茂っている。
なるほどなるほど。良く分らんが、人類が宇宙探査の時に見つけた地球みたいな星の生態によく似ている。
おれは重要な事に気づいてしまった。
「てえへんだ。おれの肩に捕まってくれ!」
「な、何をするんですか? この変態所有者め!」
「いや。ここだと部品の修理ができないんじゃい! こんな湿気多いところ、早く出ないとサビついてしまうぞ!」
「ふう。そういう事ですか。てちょっと待ってくだ・・・。」
「おぶられるのが嫌なら、早く行くぜ! ちょっと失礼!」
おれはミナの手を掴んでやみくもに走り出す。おれの数少ない特技、優れたバランス神経と空間認識能力で、出口へと急いで向かう。
「ヤバい。この道はなかなかに道がもろそうだ。おれなら問題ないのだが・・・。」
「ふーん。私が重いって言っていう意味ありますか?」
「流石は優秀な頭脳をお持ちですね、ミナ。」
「ここを出たら、覚えといて下さいね!」
「え、キスしてくれるの。なんかお父さん嬉しい♪」
「だれがお父さんですか! そろそろ黙りやがれです!」
そんな感じにミナの事をからかいながら、歩を進めて行く。
ヤバい楽しい♪ 今度は何を言ってからかってみようかとおれはワクワクしていた。
隣で肩で息をしながら、ミナは怒っていた。
出口だ~! 光が目に差し込む。こんなにも世界は明るかったのだ。
「出口だ~! うおおお! やったね!」
「ぜえぜえぜえ。やっと着きました・・・。」
「おい。大丈夫か? 胸部の原子力炉がトラブルなのかもしれないな。」
「少しあそこの木陰でお話しをしましょうか。」
こちらへどうぞと座るように促される。何のことでしょう?
おれは大人しく指示に従うことにした。
「ロボット3大原則、ロボットは人に危害を加えてはならない。暴力反対です。」
「その事についてなんです。」
「はい。」
おれの右手のひらをミナは自分の左胸に押し当てた。
「どうですか?」
「ごめん。良く意味が分からない。」
何とも不思議そうにこの男は首をかしげる。
「心臓動いてないですか?」
「本当だ! 心臓どこから拾って来たんだ! そんな悪い子に育てた覚えはありません!」
「いや。心臓なんて落ちていないでしょ。」
「それもそうか。ミナと話すといろいろぶっ飛んだ考えしてしまう。」
はあ。これ見よがしにため息が出た。
「私はですね、転移の特典で人間になったのです。」
「なりたかったんだ。」
「もちろんです。」
「そうか。おめでとう!」
こっちの気持ちにいつも気付かないくせに、最高の笑顔が彼からこぼれ落ちる。
「まあ。それはもう良いんですよ。」
「それより言いたい事があります。」
「はい。どうぞ。」
「よくも今まで、いろいろ辱めてくれましたね。(バキバキ)」
腕を鳴らしながら、詰め寄って来る。
「これからは、多少の暴力で報復しないとですねえ。今までの分もそれはもうキッチリと!」
「あ~。やめてくれ! すまなかった。もうからかわないから許して下さい。ミナ様!」
たっぷりとおしかりと折檻を受けてしまうのだった。ちきしょう。もう少しおれの逃げ足が早ければ!
*****
昔の古典文学のなろうという小説によると、こういう冒険ものの定番は、冒険者になってなんかいろいろするらしい。
でも、そんな中生の世界観なのにそんな都合よく人が住んでいる街が近くにあるだろうか。
ないのである。人口も少ないし、仕方がないのだ。
というわけで、半ば強制的に自給自足のサバイバル生活をしなければ言えないのだが。
「もう、無理でやんす。ミナ様。おれ次はミジンコに生まれたいです。なんか楽そう。」
「しっかりして下さい! このダメ所有者が!」
「落ち着くんだ。我が相棒! この天気を見た前! うなるような暑さだろ?」
「そ、それはまあそうなんですけど。ほらあなたの筋肉が泣いていますよ。」
「これは筋肉痛でひきつっているだけです! ジムで鍛えた温室育ちなので!」
「はあ~。本当に所有者は小さい男です!」
「とにかく、熱中症にだけは気を付けないといけない! 後は塩分と水分の補給をこまめに!」
「大げさですね!」
「そうでもないぞ! 体内のナトリウム濃度が下がると、筋組織が破壊されたり引きつけや痙攣を起こす場合があるからな!」
「そうなんですね!」
「そうだ! 人間はやわで大変なんだぞ!」
「はいはい。また私の心配ばっかり。」
取り敢えず、洞窟に戻り、岩塩の確保と、地下水の場所を探しあてるまで、探索は続いたのだった。
こんな感じでショートがメインになります! たまに気合い入れて長くなるかも!?