異世界に転移した我輩……
パッと浮かんだアイデアをノリと勢いだけで書いた
ボケ全振りでツッコミ不在でかなりカオス
書き終わった後頭抱えました
ふむ、これが俗に言う異世界転移というものか。なんとも呆気ないものだな。
いや、これでも驚いていており年甲斐もなく心を弾ませているのだよ。
ただ我輩が想像していなものとは少し違っておりなんだか寂しいと思うのだよ。
我輩は常日頃、転移する時には何かしらのサプライズがあると思っていた。
そう、例えば突如として白い空間に連れてこられて神様とか女神様とかはてには上位生命体とかと対面してチートなどすごい能力がもらえるのだと。
だが私が思っていたのとは違い目の前には何も現れず気づいた時にはこの場所に立っていた。
それどころか何の前振りもない、例えば車に撥ねらるとか刃物に突き刺されるなどなかった。
いや、別にいいのだよ、我輩は痛いのは嫌いなので何事もなく無事に転移出来て……まあ無事に帰れる保証もなく少し不安だが。おやつの時間までに帰れればいいが。
……おっと失礼、我輩が何者かをまだ紹介していなかったな。
我輩、生まれも育ちもA地区。 姓はジクマル、名はヒョウ。 仲のいい友達からは教授と呼ばれおります……何故だかわかりませんが。
歳は15と若輩者でありますがどうぞよろしくお願いします。
何? 前口上がどこかで聞いたことがあると? 我輩は知りませんね、風来坊のタイガーさんなんて。
……コホン、茶目っ気もこの辺りにしまして本題に入りましょうか。
現在、我輩はどこかわからない場所にいきなり転移させられました。
本当に突然、数学の宿題どのようにして誤魔化そうかと悩んでいたあの時です。
えっ? お前教授と呼ばれているのに優等生じゃないのかって?
固定概念は悪、先入観は罪ですよ君。堅苦しい言葉遣いをしているとは言え頭がいいわけではありません。
ちなみに我輩の学力は下から数えた方から早く万年赤点、次赤点取ると母上からゲーム禁止令が言い渡されてます。ホント世知辛い世の中だ。
閑話休題
さて、異世界(仮)に来たからにはまずやっておかなければならないことが一つある。
そう恒例のステータスオープンと鑑定である。この二つがあるとないとではこの先の難易度が急激に違って来る。
取り敢えずステータスオープンから。
ジクマル・ヒョウ
レベル1
15歳
力3
智2
美5
耐5
運8
特殊能力 友達召喚
おおっ、ステータスオープンは上手くいった。我輩の目の前には透明なボードが現れている。
ふむふむ、基準が分からん。数値は出ているが並んでいるこれはそもそも10段階なのか、それともそれ以上の段階で分けられるのか。さすがに比較対象がいなければ判断つかない。
でもわかることが一つある。我輩の運はかなり高く智は圧倒的に低い。つまりギャンブラーを目指せということだな、目指せ夢の一攫千金。
善は急げ、早く街に向かわなくては……というよりもそもそも街どっちだ。
見渡す限り森で方向感覚がさっぱりだ。これでは迷子王殿堂入りと言われた我輩ではなくとも迷子になる。
我輩の迷子っぷりは筋金入り、何故なら中学校の先生に「ジクマル君は一人行動厳禁。どこで何をやらかすかわかったものじゃない」と言われるくらいだ。
中学校時代……今となってはいい思い出だ。
校舎裏でカツアゲがあると知れば学校中のモニターをジャックしてLIVE中継をしたり、くっつきそうなカップルがいれば勝手にラブレターを書いて相手の子の机の中に入れたり、挙句の果てには校長先生のヅラの毛を全て馬毛に変えたりした。
我輩は親切心でやったのに何故か後から怒られたり停学処分になったりした。理由がまったくわからん。
みんな喜んでくれてカップル成功率100%でお節介キューピットと呼ばれたのに。解せぬ。
まっ、謎は謎のままの方がいい時もある。我輩は後ろを振り向かない。とにかく今は真っ直ぐ進むだけ。このまま突き進めばいずれは人に会えるだろう。
運よくカバンの中にはジュース数本とお菓子が大量に入っている。朝のホームルームでこそっと一人ホームパーティーをする予定で買ったものだ。
おっといかんな、家ではないのでホームパーティではないか。また担任の先生に怒られてしまう。
それはそうと先ほどから気になっていた特殊能力友達召喚とは一体なんだ?
確かに我輩の友達は特殊だ……一般人な私とは違って。
幼少の頃からの付き合いで容赦なく爆竹は鳴らすは怪しい薬を作るわは、挙句の果てにはニヤニヤ笑いながら人体模型の解体をしたやつまでいた。よく類は友を呼ぶと言われたが何のことか分からん。
そんな友達とは小学校時代からの付き合い。昔はよく日が暮れるまで遊び、中学校時代は何人かは別れてしまったが時々連絡を取り合って遠出もした。
ただ高校生になると全員バラバラになりここのところは連絡も取ったりはしていない。なんとまあ……月日の流れというものは寂しいものだ。
よし決めた。久しぶりに会って話をしたいから呼び出そう。大丈夫大丈夫、呼び出して戻れなくなってもみんなならなんとか乗り越えられる。
……本気でやったら命すら狩りかねない奴がいるからまずは安全なやつを選んで実験しよう。
取り敢えずサバイバル能力が高いヨウヘイを選ぼう……と、なんだこれ、ヨウヘイ以外全員真っ黒になっておりレベルが足りませんとなっている。
初めて知った、友達にはレベルという概念が存在したのかと。ノ○ラ監督、確かに固定概念は罪ですね、以後気をつけます。
レベルというと……やはりステータス欄にあったレベルだよな。さすがに今から友達レベルをあげて親友にせよと言われても困る。我輩の中ではすでに彼らは親友だからな。
とまあとにかくヨウヘイを呼び出そう。ヨウヘイなら例え怒ってもマシンガン(オモチャだけどかなり痛い)をぶっ放して怒るくらいで大丈夫だ。
「よろしくお願いしま〜す」と某夏戦争のアニメの名シーンを頭の中で描きながら名前を押す。
すると、我輩の目の前の地面には奇天烈な模様が浮かび上がり、その中から一人の人物が出てくる……真っ黒なタイトスーツを着たマネキンが。
おっ……おう、これはまさに某推理アニメの犯人ではないか。まさかヨウヘイ、貴様本当に人を殺してしまったのか。だからあれほどエアーガンを連発するなと言っておったのに。
とにかく罪状を知らなくては。弁護士は……まあ友達の誰かがやってくれるだろう。多分みな弁明どころか誰が一番重い罪をつけられるか争いになるけど。
悪いなヨウヘイ、我輩が一番重い罪をでっち上げて優勝を掻っ攫ってやろう。そのためには貴様の全て見せてもらおういざ、行かん……鑑定!
シブマキ・ヨウヘイ(本名ギブソン・G・ハンター)
戦場の死神
15歳
5歳の頃から父に連れられて数多くの戦場を渡り歩き数多くの兵士を地獄に突き落とした死神
趣味は武器の手入れ、特技は3キロ先の標的を愛用のスナイパーライフルで撃ち抜くこと
夢は官僚
ヒョウとの関係
初めはウザいなと思っており今でも突拍子な行動には頭を抱える
ただしなんだかんだで彼との日々は居心地の良さを感じる
な、なんだと。ヨウヘイって……そんなに我輩のことが好きだったのか。
いつもサブマシンガンを撃ってくるがあれは照れ隠しだったのか。もうツンデレさんなんだから。
これは次会った時めいいっぱい可愛がってやらなくては。ただ偽名を使うのはいかんぞ。詐欺罪で捕まってしまうではないか。
何より親友の前では隠し事などいかん。寂しいではないか。
と言うか……、
もうお気づきかも知らないが主人公のヒョウの価値観はかなりずれており……彼の友達はかなり変わっている。
と言うよりもかなり危険。なにせ一番安易に呼び出せるのが戦場の死神と謳われている傭兵なのだから。
これは放っておけばボケ倒して収拾がつかなくなってしまう主人公ヒョウと彼の友達、傭兵・忍者・闇医者と始めといった超人の類から超能力・宇宙人・錬金術師といった人外の類のものまでが登場して周りをぐちゃぐちゃにする物語である。
「異世界に転移した我輩……だけど友達の方がすでに主人公ムーブしていたってどういうこと?」
本編という名のあらすじとはこのことだろうか
次書くとしたらこんな感じの書きたいなと思いながらも本格的に書き出したら結構めんどくさいだろうということで短編にしました
まあ評判良かったら連載化もありかなと思ってます
まあその場合さらに設定がぐちゃぐちゃとなり、話自体も異世界冒険者ものから非現実内政ものへと大幅転換するでしょう
何故そこがそうなる? 作者の暴走ゆえ