第9話~やはり最初のバトルはあいつのクラス~
「荒川戦兎ぉぉぉぉぉ!!!!」
この声は…あぁ、あいつか。
「ねぇ、荒川君この声。」
灰原が、心配そうな声で話しかけてきた。
「早速攻めてきたのか?」
「うそ…」
「えぇ!?まだ委員会決めもやってないのに!!」
姉さんが、焦った様子でそう言っていた。そういや話に夢中でその手の話をするのを忘れていたな。
「はぁ、委員会決めはあとでしますので、セン。貴方が責任をもって対処してください。」
綺麗な笑顔で姉さんは言ってきた。いやさっき荒川君って言ってたよな。あっ、まずい、姉さん完全にキレてるな。
「了解」
俺は言うとおりに、教室の前にいる奴の所まで行くのだった。
ーーーーーーー
思った通り横溝が立っていた。使いに出されたのか?Aクラスの他の奴らは薄情な奴らだな。もしくは、自ら申し出たのか。まぁ、どっちにしても興味はないが。
「我らAクラス!貴様らGクラスにバトルを申し込むぅ!」
「先生!この場合どう言えばいいんですかぁ」
「了承って言って!」
「了承。」
《バトルの申し込みを受理しました。バトル開始は30分後になります。》
頭の中に、直接声が響いた。念波魔法が使える教師がいるみたいだな。
「荒川ぁ!バトルの時は気を付けるんだなぁ!!おめぇの皮を引き裂いて腸抉り出してやるからよぉ!!」
奴はそれだけ言うと、教室から去って行った。
「だそうだ。」
「だそうだ。じゃない!あいつやばくない!?何であんたと昌は平気なのよ!」
「「「うんうん」」」
美空や他のクラスメイトが気味が悪そうに今走り去った横溝を見ていた。
「慣れだな。北朝鮮やロシアに行った時にああいうのはたくさんいた」
慣れというものは恐ろしい物で、最初こそ俺も昌も美空達のような反応になっていた。しかし、何回も言っているとそういったやつはたくさんいると思い、気にならなくなった。
「あの人の場合、あんたのせいよね。」
「……さぁ、準備を始めるぞ」
「あっ、逃げた。」
耳が痛くなった俺はそそくさと、戦いの準備に入った。追いかけてくる昌は無視だ。
ーーーーーーー
美空side
「……」
昌と仲いい戦兎に無性に腹が立つ。いくら相棒だからってあそこまで仲がいいことってある?
「美空ちゃん、そんなに怒らないの」
「え、別に怒ってないし、戦兎と誰が仲がいいなんて、気にしてないし。」
「誰も戦ちゃんの話してないわよ?」
ベルが、ニヤニヤした顔でこちらを見ていた。くぅ~~はめられた!
「ベル!」
「怒らない怒らない。」
「はぁ…あんたはいいの。」
ベルだって戦兎の事好きなのに何でこんなに余裕……
「ん?何が?」
あ、うん、ベルも我慢ならないみたい。どうしてって?よーく見るとピオニー(紫)が所々に咲いてるから。ピオニー(紫)の花言葉は怒り、戦兎に怒ってるのか、昌に怒ってるのかわからないけど
「生まれた時からいますもんね。お二人とも。」
「真夜…、あんたもでしょ?」
「ええ、ですがセン君は知っての通り朴念仁ですわ。」
「「あっ、そっか」」
そっか、そっか、昌は100パー戦兎の事が好きなのはわかるけど、あの朴念仁が気付くわけないか。私のでさえ気づかないのだから兎は…
「何か別の意味でも腹立ってきたから、ちょっと殴ってくる」
「「ど、どうぞ」」
2人は引きつった顔で私を送った、そんな引きつらないでもいいのに、ふふふ
美空sideout
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学年バトル、実力主義のこの学園で一番に注目される行事だ。ルールは3つで至って単純で簡単だ。
1つ、クラス全員での参戦
1つ、下のクラスは上のクラスから挑まれると絶対に受けなくてはならない。例外あり。
1つ、絶対に死者は出してはならない。
この3つを一つでも破れば、強制退学だ。そしてもう一つ隠されたルールとして。
「交渉次第では、相手のクラスから何人でも引き抜ける…か。」
「兎の腕の見せどころじゃない」
「ヴェルのでもあるぞ。」
「それ呼ぶなって言ったはずだけど」
ジト目で見てくるヴェルを無視して俺はさらに作戦を練り上げる、Gクラスには規格外な奴が9人ほどいるが、後はからっきしの実力だ。だからこそ、俺は皆が生き残れるように考えていた。ヴェルもな。
「ともかく、いい奴がいれば引き抜くぞ。あいつみたいな屑しかいなかった徹底的にだ。」
「はぁ…OK。って貴方の幼馴染ちゃんが来たわよ」
「ん?どうしたみs「冷獄ノ理」なんだいきなり。」
「んーウォーミングアップ~?ていうか、軽々と溶かすからいいじゃない」
何故疑問形で、なぜそんなにいい笑顔なんだ。上級魔法を放ってくるじゃない。
「ちょーっと昌と距離近すぎじゃない~?」
昌と俺は、肩が当たる距離で座っている。この距離でないといろいろと聞こえないからな。
「そうか?いつもこの近くだぞ」
「あらら?もしかして妬いてる?」
「は!?違うし、もう!戦兎のくせに生意気!」
いや意味が分からんが、なぜ罵倒されなきゃならんのだ。まぁいつもの美空だから別に怒らないが。
「戦兎、とりあえずなぐさめたら?」
「はぁ……まだ時間はあるな。美空。」
「何…?」
「お前は大切な幼馴染だ。」
「たい…!?」
「だからこそ、俺の為にここに付いてきてくれてうれしいと思っているし。何より信頼度はこいつよりお前だ。一番最初の幼馴染だ。上から目線だが、お前の腕は確かだ。期待も信頼も高いんだ。」
「キュー」
美空が倒れた、は?何故!?俺はすぐに近づくと美空は幸せそうな顔だった。熱で倒れたわけじゃないのか。
「セン君、一つ言っていいですか」
いつの間にかいた真夜がすごくイラついた顔でこちらを見ていた。
「なんだ?」
「この朴念仁」
「は?」
そして、美空を担いで、真夜はベルたちがいる場所へと、向かっていったのだった
「なんなんだよ。」
「今のはあんたが悪いわ」
眉の間に皴を寄せた、ヴェルが不機嫌にそう言ってきた。はぁ…
「おまえもか。」
「その鈍感キャラいつまで続けるつもり?」
「何の話だか。」
「あのね《時間になりました。1年Gクラス、1年Aクラスはバトルを始めてください》後で言うわ」
何かを、ヴェルが言う前に時間になった、これがGクラスの初陣となる。俺はすぐに行動を始めるのだった。
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