第1話~腐った学園システム~
「Gランクのてめぇは俺に従え」
「断ると言ったら?」
「断るという選択肢は与えねぇ!!Aクラスの俺に従いやがれ!!」
入学当日で因縁を付けられることも想定済みではあった、この学園は実力主義者の塊みたいな学園だ、実力が高い者ほど高待遇され、低い者程冷遇される。俺はある人から頼まれて、ある人を守れとの事、学園のシステムを知った俺はそのシステムを嫌い、Gクラスに入るように調整した。もちろん実力はクラスメイトには言うつもりだ。実力を隠してバレてみろ、それ自体が裏切り行為みたいなものだからな
「いいから来いよ。力で屈服させたければな」
俺は目のやつ(名前は知らん)に皮肉るように言った。プライドが高そうなこいつは少し煽れば…
「てめぇえええ!!!ファイアーナックルゥゥ!!!」
手に炎属性の魔法を宿しながら突撃してきた。俺をそれを避けて…冷気を発生させた。
「ブリザード」
「くっ!食らうか!!あ!?」
「後ろだ。ブリザード」
自称Aランクは呆気なく固まった。あの口ぶりから相当強いのかと思ったがそんなこと無かったか、実力が高ければそれで良く、人格や性格はどうでもいいって事だ。どこまでも腐ってるなこの学園は。
「まずは教室か。」
どこのクラスかわかってるから、張り出されていたクラス表を見ずに俺は歩き出した。固まったやつ?知らんいつか溶けるだろ。
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クラスを見ると、俺が思ったより普通の教室だった。山の上やボロボロな旧校舎になるとは思っていたが、その辺は衛生面的にマズいと思ったのか?いつまでもドアの前にいるのも疲れるから入るから、中から知ってるヤツらの声が聞こえるが。
ガラガラ、ヒュっ!!
入った途端に氷の槍が飛んできた。俺は即座にコールドフォールを展開して、それを防いだ。投げてきた張本人はそれを満足そうに見ていた。腹立つ。
「随分とした挨拶だな。美空」
「戦兎なら避けると思ってw」
「はぁ…全速力で投げるやつがあるかよ。俺じゃなかったら死んでたぞ?」
「出たァ!戦兎の自信満々発言!」
「やかましい。」
宮川美空、俺の幼馴染だ。実力はこの学園で言うとSランクに位置する、糸、氷と水魔法に特化している。きっと俺と一緒であの人から頼まれたのだろうな。親同士が仲良いので幼い時から一緒だ。目はぱっちりと大きく黒髪ポニーテールがよく似合ってる。俗に言う美少女だ、本人の前で言うと調子に乗るから言わないが、それと絵里の近くにも俺の知り合い…というか絵里と一緒で幼馴染が他に5人いる。
「お前らもあの人なら頼まれたのか?」
「いんや、ただお前が面白そうな事をするって一海から聞いたからな。」
「僕も行きたかったんだぁ。戦兎が居るとこは楽しいからぁ」
最初に喋ったのは鴻上大河、幼馴染の1人で茶髪で元気が取り柄なやつだ。もちろん実力は絵里と同等で炎属性に特化した熱漢でもある。
そして後に喋ったのは結城ヒカリ、もちろんこいつも幼馴染の1人でのほほんとした性格は俺たちの癒しだ、実力も折り紙付き回復魔法のスペシャリストである。……癒し系ここに極まれりってか?
「うちもだよ!戦兎!」
「ベルもか。」
ベルナデッタ・野上、こいつも俺の幼馴染の1人で金髪碧眼でロシアと日本人のハーフだ、花魔法と闇魔法に特化した折り紙付きの実力者だ。
「五十嵐先生に聞いたぞ。戦兎がコソコソ動いてたのに俺達が気づかないとでも?」
「そうです。兄さんと私が気づかなかったらセンくんはまた無茶しますから!
そう言って、目を光らせた武田一海、こいつにはどう頑張っても見抜かれる、赤髪の軍師と呼ばれる事はある。実力はこの中より頭抜けている闇と光、鏡魔法に特化した化け物(褒め言葉)だからそれはそうだがな。
そして、一海の双子の妹で虹色の戦姫と中学の時に言われていた真夜だ、実力は何と全属性だ。兄以上に化け物(褒め言葉)だ。というかチートだ。
「コソコソしてたつもりはないが…いや、嬉しい誤算だ。お前らが居てくれると、楽になる。」
俺はこれからの下克上が面白くなると思い笑いながらそう言ったのだった。
初めまして、雷神テンペスタです!新しい小説を書きました。主人公やその周りの人の名前は特撮好きなら元ネタが分かると思います!
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