表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぼっちですけど何か?  作者: L字
8/16

Episode8 行方不明

俺がコンビニから戻ると結月先輩と望結の姿は無かった。

俺は徐ろにポケットからスマホを取り出し、結月先輩に電話をかける。

が、何コールしても応答することは無く、留守電まで来てしまった。

俺は留守電を拒否し、望結に通話をかける。

すると即座に反応があり、焦った望結の声が聞こえてくる。

「流一くん、結月先輩とはぐれちゃった結月先輩のスマホも繋がんないしどうしよう」

「通話してても拉致あかないから一旦合流しよう、今何処にいる?」

「今はデパートの中央ホールの中央エレベーター前」

何でそんなに位置情報スラスラ言えるんだよw

俺は内心ツッコミながらデパートの中の地図を確認し中央ホールまで向かう。

中央ホールに着くとすぐに望結と合流する事が出来た。

中央エレベーターは結構目立つ場所にあり、探す手間が省けたのだ。

俺は再度スマホを覗き込み結月先輩から連絡が来ていないかを確認するが、案の定連絡なんて来ていなかった。

俺は買っていた自分用のお茶を袋から取り出し一気に呷る。

すると物欲しそうな顔でこちらを凝視している輩が俺の隣にいた。

俺は買ってきた望結の分のお茶を手渡し再度結月先輩に電話をかける。

が、出ない····

俺は望結の方を向き

「流石に探しに行った方が良いんじゃねぇか?

流石にここまで連絡して出ねぇのおかしいって」

焦り気味にそう言うと

「そうだね、そろそろ探しに行かないとね」

何と言うかちょっとつっかかるような言い回しをしてくる望結。

そして俺は少し頭を傾かせ、思考する。

このデパートは4階建てで面積もかなり広い。

人1人を探すのは流石に骨が折れるぞ···

俺は大きなため息をつき当たりを見渡す。

デパートは大きくわけて東 中央 西 に別れており、それが4階まであるのだ。

到底2人で探しきれる広さじゃ無い。

俺は半ば焦りながら視界をキョロキョロとさせていた。

動こうにも俺自身ここに来たのは初めてだったのでどうしていいか分からなくなっていた。

しかもかなりの大人数で目が回りクラクラとしてきたのだ。

すると望結がクスクスと笑い始めた。

俺は何がなんだか分からないまま望結を見つめる。

するとニコッと笑い「ドッキリ大成功」と言う言葉をはっしたのだ。

未だに言葉の意味が理解出来無い俺は頬を釣り上げ望結にとう。

「どういう意味だ?ドッキリ大成功って」

「も〜鈍いんだから〜」

そう言うと誰かにメールをし始めた望結。

すると俺のスマホがブルブルと鳴り出した。

それに応答すると元気な声で

「ごめんね、驚かせちゃって」

と初手謝罪の言葉が聞こえてきた。

俺は望結を睨みつけ

「どういう経緯でこんな事になってるんですかね?」

と問いただす。

「いやね、私がどっかに行ったら流一君はどんな反応するのか検証したいって望結が言い出したからさ」

「面白そうだしちょっと乗ってみたの。」

「まぁ流一君は必死になって私の事探してくれなかったっぽいけどね」

とクスクスと笑いながら電話越しにそう言う結月先輩。

俺は若干の苛立ちを深呼吸で収め「ハイハイすいませんでした、探しに出なくて」と言わんばかりに適当に返事をし結月先輩の元へ足を運ぶのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ