Episode6 彼女
俺は結月先輩に連絡を入れていた。
内容は勿論今朝の犯人の事だ。
どうやら望結は結月先輩の所に行き、事情を説明して謝ったみたいで結月先輩自身もあまり気にはしていなかったので今回は大目に見るって事で話が着いた。
だが、俺は1つ疑問に思う事があった。
それは今後俺と結月先輩の立場の事だ
俺的にはこの学校に元々友達何てものはいないので誰に何と思われようとあまり気にしないのだが、結月先輩は別だ。
結月先輩は美人って事もあり、他学年でも有名な先輩で、だからそこ今朝の写真がばらまかれた時あんなにクラスがザワついていたのだ。
それが結月先輩では無く、別に普通の生徒だったらあまり噂にはならなかったと思う。
俺は大きなため息を付きソファから立ち上がり、冷蔵庫の前まで移動し、グラスにお茶を注ぎ一気に飲み干す。
すると俺のスマホが小刻みに振動し、聞きなれない音楽が流れる。
俺はポケットに手を突っ込みスマホを取り出し、
電話に出る。
「おっ、出るの早w」
電話の相手はそう驚きの声を発し、クスクスと笑っている。
「んで、要件は何?」
俺は使用したグラスを洗いながらそう答える
「そうそう、忘れる所だった」
「あのね、今週の土曜日結月先輩と私買い物行くんだけど、流一君も行くかなって思ってさ」
「いかない。」
「え?なんで?結月先輩の彼氏さんなら付いて行ってあげてもいいと思うよ?」
と訳の分からないことを言い出す望結
俺は小首を傾げながら
「俺結月先輩の彼氏じゃ無いぞ?」
「彼氏どころか友達ですらない···」
「え?流一君って結月先輩と付き合ってないの?」
「え?え?どーゆー事?」
俺は隣でテレビを見ている彩の邪魔にならないように自室へ行きこう続ける
「そのまんまの意味だ。
別に俺と結月先輩は付き合っていない、むしろ知り合って1週間も経過してない。」
「えぇ!そうなんだ、私てっきり付き合ってるのかと思ってた!」
「はぁ、付き合ってないぞ····それじゃあ俺は買い物に行く理由は無くなった訳だ」
「何でそうなるのかなぁ
良いから!土曜日用事空けといてね、詳しい事は後で送るかよろしく、それじゃあ私結月先輩と時間とか決めないと行けないからじゃーねー」
と言い残し一方的に通話を着られてしまう。
俺は肩を落としながら
「なんで俺行く前提なんだよ」
と1人しかいない部屋でそう小さくつぶやくのだった。