その64 透明な飲み物について思うこと
皆さんは『透明な飲み物』をご存知でしょうか。あっ、ここで言う『透明な飲み物』とは、水のように『実際に透明な飲み物』を指しているのではなく、『普通は色が付いているのに何故だか透明に仕上がっている飲み物』のことなのですが。
皆さんはきっとご存知でしょうが、最近、この『普通は色が付いているのに何故だか透明に仕上がっている飲み物』(とてつもなく長いので以下『透明な飲み物』と明記します)が大人気だそうです。透明ということで、どこか健康的なイメージを受けるらしく売り上げも絶好調みたいです。
やっぱり透明って重要ですよね。透明人間は男の夢ですし、透明度が高い俳優が出演するドラマは高視聴率を叩き出しますし、透明度が高い俳優がCMで宣伝する商品はバカ売れ
ですし、透明度が高い俳優が不倫なんかしようもんなら民衆が鬼の首をとって神輿で担ぎ上げる奇祭のように騒ぎ出しますし、かといって透明度が高い俳優が結婚すれば今度は世の女性が心を乱して会社を休み出しますし。
もはや『透明』は経済も労働力も世論も動かしているのです。『透明』が世界を動かしているといっても過言ではありません。きっと透明度が高い女優が、世界の怖い人達に上目遣いの潤んだ瞳で『怖いことはやめて』と囁いてくれさえすれば、争いごとも綺麗さっぱりなくなることでしょう。それほど『透明』は世の中で必要なものなのです。
これは私真浦塚真也も乗っからない手はありません。新たな『透明』を作って世の中に強い影響力を与えたい。そんな『透明』とは程遠い下衆な気持ちが僕の心を支配しています。
それでは、そんな真っ黒な心で、サワーとビーフジャーキーをちびちびやりながら、日本シリーズを横目に、健康診断の結果を未だ怖くて見れていない私真浦塚真也が考え出した、新たな『透明』を箇条書きで発表していこうと思います。うん、酒を飲んでいることを書くことによって、多少過激なことを書いても許してもらおうとする僕の心、ナイス『ノー透明度』。
それでは箇条書きで失礼します。
『透明』な政治家
『透明』な二世タレント
『透明』な元プロスポーツ選手
『透明』な部活指導者
『透明』な明朗会計
『透明』な説明書の米印
『透明』な水
うむうむ。どうやら『透明』は万能ではないようですね。上記で挙げた事柄は、『透明』を付けると、より元の色が際立つような気がします。 いやぁ、失敗しました。やらかしてしまいました。何故でしょう、『透明』をつけたはずなのですが。
皆さんも『透明』に隠れた本来の色ついて思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。カラフルな世の中の中だからこそ、本来の『透明』が活きるのかもしれませんよ。
長々とへりくつ失礼しました。
またお会いできたらお会いしましょう。
失礼します。
えっ、なになに。
お前の考えた『透明』には下衆な悪意が見え隠れしているですって。
申し訳ございません。どうやら、僕の目が悪いようです。
えっ、なになに。
今は視力の話なんかしてないですって。
いえいえ、僕は目が悪いのでメガネに頼ってしまっていたんです。
『透明』とは程遠い、濃すぎる『色メガネ』をね。
長々と五流落語のようなオチ失礼しました。
またお会いできたら、お会いしましょう。
失礼します。
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