その13 趣味について思うこと
最近、『あなたの趣味は?』という質問をよくされるようになりました。そこでいつも、僕は、自分自身の趣味って、一体なんなんだろうなぁーと考えてしまいます。
こういう質問って、答えようによっては、相手に与える印象も変わるように感じます。なるべくなら、相手に良い印象を与えたい。そう考えてしまう、ずる賢い自分も、ちょっぴり存在してしまいます。では、どういったことを、『僕の趣味です』と答えればいいんでしょうか。ちょっと考えてみたいと思います。
例えば、僕が考える良い印象を与える趣味としては、サーフィンがあります。爽やかに汗を流しながら、真夏の海で、格好良く波に乗る。波。日焼けした筋肉質の肌。太陽。砂浜。カニ。パラソル。海の家。焼きそば。かき氷。ん〜。どれをとっても格好良い。まさにパーフェクト趣味、キングオブ趣味ですね。趣味の中の趣味、出てきましたね。
じゃあ、これを自分の趣味に置き換えてと。
いや、いやいやいや。無理です。あー、無理です。だって、僕、肌が真っ白ですもん。ネギみたいですもん。これで、趣味とか言ったら…。
質問人(以下質)
「あなたの趣味はなんですか?」
真浦塚(以下真)
「はい。僕の趣味は、サーフィンです。」
質
「…。えっと、どこらへんで泳いでいるんですか。」
真
「えっとー。家です。」
質
「は?」
真
「家です。」
質
「あっ、もしかして、丘サーファーですか?」
真
「いえ、家サーファーです。」
質
「い、家サーファーですか?」
真
「はい。家サーファーです。」
質
「あっ。だから、肌が真っ白なんですね。」
真
「そうです。」
質
「…。へぇー。なるほどねー。」
ごめんなさい。
ここまで書いといてなんですが、多分『どこらへんで泳いでいるんですか。』で心が折れると思います。『ごめんなさい。嘘です。』と言ってしまうと思います。
やっぱり、自分に嘘をつくのはいけませんね。人間、やっぱり正直者が一番です。趣味も正直に言っちゃいましょう。例えばこんなふうに。
質
「あなたの趣味はなんですか?」
真
「はい。僕の趣味は、執筆作業です。」
質
「えっ?執筆作業ですか?」
真
「はい。携帯サイトで執筆作業をしています。」
質
「なるほど。どのようなものを執筆しているんですか?」
真
「へりくつです。」
質
「は?」
真
「へりくつです。へりくつエッセイです。」
質
「へ、へりくつエッセイですか?」
真
「はい。そうです。」
質
「…。えっと、それはどういったものですか?」
真
「ですから、へりくつのエッセイです。」
質
「えっと。つまり、へりくつに対してのエッセイってことですか?」
真
「いえ。物事に対してへりくつを言うエッセイです。」
質
「あっ、じゃあ、へりくつのエッセイというより、へりくつによるエッセイってことですか?」
真
「そうです。」
質
「でも、あなた、さっき『へりくつのエッセイです』って言いませんでしたっけ?」
真
「言いました。」
質
「じゃあ、あなたはさっき、間違ったってことですか?」
真
「いえ。僕が言った『へりくつのエッセイ』は、限りなく『へりくつによるエッセイ』にちかい『へりくつのエッセイです。」
質
「それってへりくつですか?」
真
「そうですね。」
質
「…。」
ごめんなさい。
俺、そんなにひねくれてないです。自分でも分かってましたよ。かなり無理があると。趣味でこんなに印象を悪くする必要はないと。
うーん。
案外、趣味って難しいですね。やっぱり、無難に読書と映画観賞にしておきます。あっ、言っておきますけど、本はちゃんと書店に行って買っているし、映画はちゃんと映画館に行って観ていますからね。だから、頼みますから、真浦塚真也は引きこもりの根暗野郎だなんて思わないでくださいね。
皆さんも、自分の趣味を楽しんでくださいね。
長々とへりくつ失礼しました。
またお会いできたら、お会いしましょう。
失礼します。
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