その12 振る飲み物について思うこと
いやぁ、うかつにもやってしまいました。
まさか、この年になって、やってしまうとは。人生での経験がまったく役に立っていませんね。まったく、僕には学習という能力が備わっていないのか。まったくもって、恥ずかしいかぎりです。
え?何がそんなに恥ずかしかったかですって?
またまたぁー。冬の時期に、恥ずかしいことって言ったら、これか、スケート場で派手に転んだかの、どっちかしかないでしょうに。まぁ、もうすでに、題名で発表しちゃってるんですけどね。
そうです。
僕はなんと、粒入りのコーンスープを、こともあろうに、振らずに開けてしまったんです。
あぁ、なんという失態。よりにもよって、毎年お世話になっている、コーンスープでこのような不祥事を起こしてしまうとは。
何気なく缶の裏の栄養表示とか保存方法とかが書いてある欄の、『よく振ってお飲みください』を見つけてしまった時の衝撃といったら。
もうね。あぁ、だめだ。言葉に表せません。
でも、そのことに気付いた時には、もう後の祭りです。
一応、振ってみようとは試みますが、蓋が開いてるので、こぼれるんじゃないかという恐怖心が頭をよぎり、結局、飲みおわった後に、缶のお尻を叩いて、コーンを出すというなんとも情けない姿をさらしてしまいました。
しかも、その時も、歯に缶が当たるんじゃないかという、恐怖心に負けるへたれぶりなんかも披露しちゃって…。
そんなこんなで、粒入りのコーンの、ツブツブ満足度は45%程度しか味わえませんでした。まぁ、普段もどんなに頑張っても、95%ぐらいしか味わえないんですけどね。
そもそも、あの『よく振ってお飲みください』の表示って、なんであんなに小さいのですかね。
あんな大事なことを、あんな隅っこに書くことはないと思うんです。もっと、全面に出した方がいいと思うんですけどね。
いっそのこと、名前に入れちゃうとか。例えばこんなふうに。
『フリフリコーンポタージュ 僕達コーンも残さず食べてね』
いいじゃないですか。分かりやすくて。子供受けもいいんじゃないですか?
『振って二の腕もお腹もすっきり! 飲むヨーグルト カロリー1/2 カルシウム増量中』
いいじゃないですか。ダイエット効果も期待できそうですよ。…あっ、でもちょっと長すぎますよね。
『振って、テンションもも中身もアゲアゲ! 〇〇サイダー』
いいじゃないですか。ノリがよくて。若者には受けそうです。…あっ、振ったら、中身は空っぽになっちゃいますね。確かにアゲアゲですけど。
うーん。そう考えると、題名だけに任せるのは難しいですね。
じゃあ、『よく振ってお飲みください』を見忘れたときのフォローを入れてみるってのはどうでしょう。そうすれば、『あー!振るの忘れた…』という、テンションの下がり方を経験しなくても済みますもんね。
例えば、野菜ジュースのラベルの表示を、こんな感じにしてみたらどうでしょう。
『本製品は、よく振ってお飲みください。
ただ、この[よく振ってお飲みください]ですが、これはあくまで、我が社の開発チームがよく振って飲んだほうが、味が均一になっておいしいのではないかと考慮して、表記をさせて頂きました。
そのため、お客さまが振らないでお飲みになったからといって、その行為が間違いというわけでは決してありせん。むしろ、振らない方が、前半は薄味ですっきりと、後半は濃厚な野菜の風味を味わうという、2通りが楽しむこともできます。我が社の社員の中にも、その飲み方をしている者もおります。
ですから、振ってお飲みになるか、振らないでお飲みになるかは、お客さまのご自由でお楽しみください。』
まぁ、ここまで書けば、振らないで飲んだとしても別にテンションも下がることはないでしょう。
ただ、自分で書いといてなんですが、この無駄に長い文章は一体どのスペースに表記できるんでしょうか?もし一字も抜かさないで表記するとしたら、業務用のプラスチック容器か、一升瓶スタイルじゃないと、まず無理でしょうね。
うーん。それじゃあ今のままが、もしかしたら一番ベストなのかもしれませんね。あれ?結局、解決できませんでしたね。
皆さんも、振る飲み物とは仲良く共存していきましょうね。
長々とへりくつ失礼しました。
またお会いできたら、お会いしましょう。
失礼します。
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