国家対戦発動!
デュランは順調にアイテムを回収、売却、吸収、予備装備としていき、レベルも上がっていった。二人がいる場所は56層の迷宮の近くにある村だった。
「明日ですね決戦は。明日のためにボスの武器や行動を観察して丸一日。けど今更ですけど何故136層から攻略をしないんですか?」
「お前は分かっているだろアリス。説明するとレベルが圧倒的に足りないからだ。136層の敵に35層時の俺が太刀打ちできると思うか?」
「無理ですね」
「だろ。ん?もうこんな時間か。明日は決戦だからいつも通り早く寝るぞ」
「はい!」
アイリスはにこっと笑いデュランの手の上で寝た。
『緊急!緊急!国家対戦が始まります!』
深夜に起こされ目覚めの悪いアイリスとデュランは目を開けると宿屋ではなく晴れた名古屋城とその他冒険者プレイヤーが大勢いた。デュランは自分のメニューを開くと名前の隣に大名と書かれていた。
「マスターが王ですね」
『諸君お久しぶりだこのゲームが始まって早7ヵ月も経過したな。どれもこれも日本が一番を爆走できているのはデュランのおかげだな。それはさて置き、みんな心配しているだろう?この大戦でも死んだらリアルでも死ぬのかと。安心したまへこのゲームで死んでも死なないぞ。そんなことをしたらクソゲー以外の何物でもないからな。敗北条件を満たせば有り金全て巻き上げられるのは変わらないが。それと今回の君達の相手はアメリカだ。最後に当たり前だが総大将は復活できない。それでは諸君頑張りたまへ』
龍尾が消え復活用の装置が現れる。デュランは自分の装備を整え出撃準備を済ませた。
「珍しいですねマスターが日本刀以外の装備付けるなんて。どうしたんですか?」
「何となくだ。モンスターならある程度素手で対処できるが人相手だと複数対俺とアリスと言う場面がありそうだから。それにあいつら武器を奪ってきそうだからな」
「そうですか。私全力でサポートします!」
「おっデュランじゃねぇか!」
デュランに手を振って走ってくる男が一人と無言でその後ろに着く女性プレイヤーが一人いた。
「俺だよ、ロンメルだよ覚えてるか?」
「覚えてるよ。後ろに居るのはラインだろ?」
「そうよ。あんた一人で先行しすぎじゃない?今も一人でボス戦をしてるんでしょ?」
「そうだ。先行した方が経験値稼ぎを自由にできるからな。でお前らは?」
「こいつがなぁ、お前が一人で10層をクリアしたころに俺達のパーティーに入れてくださいって言ってきたんだよ。俺は心優しくパーティーに入れたら11層に行きましょなんて言い始めて。その頃の俺達はまだ6層で経験値稼ぎをして慎重に一層づつ上がって行く予定だったんだがこいつのせいで予定が前倒しになって十一層にたどり着くころにはもうお前が30層ぐらいに居てよぉ驚いたぜ」
「あの時はとにかく休む時間も惜しんで体力がレッドになってポーションも無くても経験値を稼いでいたからなそりゃもうお前らとの差はどんどん開いて行くわな」
久しぶりに会った戦友と会話を弾ませているとカウントダウンが始まった。
「そろそろですね、マスター」
「そうだな。俺が先陣を切って一気に敵の総大将を打ち取るお前らは雑魚を相手しろ。お前らには総大将は絶対に打ち取れない」
「何故そう言えるんだ!」
「ルールを考えてみろ。総大将は復活できないって事は死ぬって事だ。お前らに人殺しが出来るか?」
「けど、それはこのゲーム内だけのことじゃないのか?」
「総大将は常に入れ替わる。何故なら一人しかいないからだ。それに比べて足軽はどうだ?いくらでもいるだろ。それと同じだ」
『合戦を開始します』
デュランはスタートのアナウンスと同時に走った。敵と会敵したのは数分後だった。敵は大半がリーチの長い両手剣かアメリカ専用武器のハルバード系列を持っていた。
「<百花戦乱>!」
デュランの刀が一瞬光り。切った後の光の残像だけが見え、鞘の中に入ると目の前にいたプレイヤーが一瞬にして体力がゼロになり消滅した。その跡には桜の花びらが散っていた。
「オシャレですね。次来ます!」
第二、第三の編隊が現れるがデュランの剣術により一瞬でデュランの経験値に変わった。そして、この空間では時間の経過が早いため夜になった。
「夜戦か見えにくいな」
「私がいるじゃないですか」
「そうだったな案内を頼む」
デュランはアイリスの言う通りの道を進んで行くと敵の城を発見し潜りこんだ。
デュランは城の上を目指した。闇夜の中でアイリスの目が効き敵と遭遇するときは大体相手の後ろを取っていた。
「ここに総大将がいます。相手はマスターよりも弱いです」
デュランは扉をぶち破り敵総大将と対面した。相手の総大将は女性プレイヤーだった。
「助けてください!どうか、私には彼氏がいるんです。私はどうしても生きて帰らないといけないのです!ですから・・・」
デュランはその女性プレイヤーが言葉を言い終わる前に首を刎ねた。そして、機械音のいつも聞くような音ではなく乾いた音が聞こえた。
「デュラン殺さなくてもよかったんじゃないの!どうして、そんなことを」
「城を壊しても落下物と落下ダメージで死んだ。制圧もその城に居る全てのプレイヤーを倒すことだどっちにしろあの人は死ぬ」
デュランは他の国が対戦が終わるまで三人と話していた。デュランが総大将の首を刎ねたと勝利時に全員に公表された。
「デュランやっぱりあなたは狂ってるよ人を殺してどうしてそんな平然としていられるの!?君はもうにんげ・・・」
その時デュランとアイリスは宿屋に戻った。すべての対戦が終了し速攻解散となった。デュランは個別報酬はドイツ軍の真っ黒い制服だった。
ヒャッハー!一日三回更新完了したクソ雑魚ナメクジのまきゆづです。もうニコニコ超会議が待ちきれない。早く月末になってほしいなぁー東京行くの楽しみだなぁ~。皆さんもニコニコ超会議に行きましょう!