デスゲーム
俺は昨日と同じようにゲームを起動した。今日は月曜日だが祝日で高校が無かった。しかも、雲一つない晴天。小学生は今頃外で友達と遊んでいるだろうが、そんなのは時代遅れの代物だ。今はこの神経ダイブ型のゲームが主流になるだろう。
「ゲームスタート」
昨日ログアウトしたはずの宿屋ではなく広場にスポーンした。そこには日本人プレイヤーが広場から出ようとしたが謎の結界によって阻まれていた。
「おい!なんだよこれ!早く直せよクソ運営!こちとら金払ってんだよ!」
その時、明るかった空が急に暗くなった。それに気づいたプレイヤー達が空を眺める。俺はメニューを開きフレンドリストを開こうとしたときにふとオプションに目が行った。そこにはあるはずのログアウトボタンが無かった。俺は自分の見間違いと判断した。フレンドリストを確認すると、俺は急いで二人の場所に向かった。
「ロンメル、ライン」
「「デュラン!」」
「ん?おいデュランお前いつこんな美人さんと出会ったんだ?」
「そんな事はどうでもいい。それよりこの状態はどう思う?」
「私はかなりやばいと思うわ」
「俺もだ」
その時、俺たちの上にGM出現のマークが表示される。そして、そこに現れたのはこのゲーム機の作った天才龍尾だった。
「ようこそ、私の創作した世界へ。君達は今日からこの世界で生活してもらう。ログアウトしようたってもう手遅れだ。アクセラレーションは起動中は絶対に取れなくなってるのは君達が知っているはずだ。もし、外部の物が壊そうとするならば機械はオーバーヒートを起こし君達の体ごと焼き壊れる。ネット接続が三時間も途切れた場合も同じだ。これには予備電源があるが、もちろん無限と言うわけではない。そのタイムリミットは2時間だ。これを過ぎれば死ぬ。諸君らにはこのゲームをクリアしてもらいたい。だが、君らの知っているとうり、これは全世界で販売された。ということは、最初にクリアした国が解放される、それ以外は全員死ぬ。それでは、ルールの見直しをする。一、この世界で死ぬ事はリアルでも死ぬと言う事。二、どこの国よりも先にクリアしなければ全員死ぬ。三、この一階層だけ特別な施しをした。これも、他の国よりも先に攻略しなければ無くなる。四、NPCやPKなどの行為を行った者には犯罪者カーソル表示になる。五、これはゲームだみんな楽しもう。そして、最後に一部の設定が変わっているが、ボスなどの武器はあまり変わってない。と言う事はβテスターの者たちは有利だ。もちろん、私が嘘を言っていることも考えて行動をするのだな」
龍尾が消えると同時に元の空の色に戻った。そして、場には沈黙が残った。俺は、これを見逃さずラインとロンメルの手を引いた。そして、裏路地に引きこんだ。引きこんだ辺りから広場が騒がしくなった。
「いいかよく聞け、龍尾の言う事が本当かわからないが死んではならないことには変わりない。俺達だけで経験値稼ぎをするぞ」
「待ってくれ。広場に居たあいつらはどうするんだよ?」
「ロンメルって言ったけ。人に心配をするのは勝手だけど今は自分たちの命を優先した方が賢明だと思うけど?」
「でもよぉ、やっぱり同じ日本人じゃねぇか。なぁデュラン」
「ロンメルの言う事にも一理あるが、人の心配をして自分が死んだら終わりだろ」
「わかったよ」
三人はパーティーを組み、次の町、次の町へと経験値稼ぎをしながら移動した。三人のレベルは10に達していた。
ある日、俺は新聞を手に取った。もちろん、ゲーム情報だが。そこには、各国でβテスター殺人事件などが起きていた。
今日は、昨日発見したダンジョンを攻略予定だ。最初はヘタレだったロンメルも今は立派に剣術を使えるようになっていた。俺とラインも同じく強くなっていった。
「初ダンジョン攻略だな。これぞ、RPGの醍醐味だな」
「いつまで、そんな事言ってるのよ。これは生きるか死ぬかの状態でしょ。そんな余裕があるなら真面目に周りを見なさいよ」
「そんな、固い事を言うなって、気楽に行こうぜ気楽に」
ラインが一人剣を抜き警戒しているのに対し、俺とロンメルは剣を抜かず周りだけの警戒をしていた。それにイラつきを覚えたのかラインがロンメルに文句を言った。
「デュランも真面目にしてよ!相手はいつ襲ってくるかもわからないんだよ」
「そんなこと言っても初めて来たわけだし、敵がどんなのか分からないから俺は逃げやすいようにしてるだけなんだが」
「そんなこと言って後ろから襲われたらどうするのよ」
「そん時は、そん時だ」
「もういい!私はこのパーティーから抜けさせてもらうわ。あんたらで頑張ってね」
ラインがパーティーを抜けた。そして、一人でダンジョンへと潜って行った。
「デュラン俺らはどうするよ」
「俺らも別れよう。今朝新聞を読んだら外国でβテスターの殺人があったらしくてな、お前を巻き込むわけにはいかねえよ」
「そうか、俺は一回ダンジョンを出るよ。俺はもし、ネトゲ仲間生きてたらそいつらとパーティーを組むからよ、気が変わったらいつでも来いよ。歓迎するから」
「ありがとうな」
俺はダンジョンに潜った。
本日よりクソ雑魚ナメクジは一点集中投稿を始めようと思います。今月は枢軸国の栄光を集中的に上げたいと思います。何故なら、いろいろと話が混乱しそうだからである。来月は天才達の異世界転移を集中的に投稿しますのでよろしくお願いします






