プロローグ 終
「すいませんルナさん…………寝惚けていました…………」
ようやく目が覚めたシルヴィアは顔を真っ赤にして俺に頭を下げていた。 いや、別に謝らなくても。 俺は嬉しかったしな!
「気にしなくていいぞ。 それよりシルヴィア、大丈夫か?」
「へ? な、何がでしょうか?」
「いや、眠れたか? 最近寝不足だったし、今日もあんまり寝てないだろ?」
みんなと同じくらいに目を覚ましたのだ。 しかも昨日は寝るのが遅かった。 あんまり寝ていないだろう。
「えっと、ルナさんに膝枕していただいたおかげでぐっすり眠れましたよ?」
「…………本当だな? 嘘付いてないよな? 嘘付いたらお仕置きだぞ?」
俺は特にそういう隠し事に弱いんだから。 見抜ける気が全くしない。 ならばきちんと聞いておくべきだろう。
「えっと…………出来れば……お昼寝もさせていただければ…………」
「うん、そうだろうな。 一緒に昼寝しような」
「っ! は、はい!」
パッと嬉しそうに頬を緩ませていた。 ヤバい、シルヴィア可愛い。
「ふぁぁ…………」
「あ、す、すいません。 ルナさんも本来なら寝ている時間でしたのに…………」
「いや、俺は10日間寝てたんだぞ?」
流石は完全覚醒だけあって身体への負担は凄いけどな。 全身ポキポキ音が鳴るし。 これはシルヴィアを膝枕して動いてなかったからか。
「ご飯出来たぞ? シルヴィアさんも食べるだろう?」
「は、はい。 すいません、何もお手伝いが出来なくて」
「ネティスさんも手伝ってくれたし、大丈夫だぞ?」
へぇ、ネティスが。 やっぱりお姉ちゃんしてるんだなぁ…………。 流石は俺の義姉だ。 義理なのが大事。 結婚しても問題ないからな!
「あら、九尾ちゃんは月くんが心配であまり眠れなかったのでしょう?」
「へ? な、なんで知ってるんですか?」
「なんとなく想像は付くわよ。 部屋に様子も見に行ったしね。 私も気持ちは分かるけれど」
「それってネティスも眠れなかったってことか?」
だってその時間にネティスも起きてたってことだよな? ということは…………。
「…………だって月くん、いきなり倒れるんだもの」
いや…………ごめんて。 何回も謝ってるのに…………。
「と、とりあえずその…………ネティスも一緒に昼寝するか?」
「え? う、うーん…………九尾ちゃんはいいの?」
「え? わ、わたくしですか?」
まぁ当然シルヴィアの許可もいるだろう。 いや……シルヴィアなら断ることはないだろうしな。
「月くんと2人きりの方が良いんじゃないの?」
「わたくしはどちらでも構いませんよ? その……ルナさんが隣にいてくれるだけで…………」
嬉しいことを言ってくれるなぁ。 俺も頬が緩んでしまう。 ネティスも頬が緩んでいる。 というか緩みきっている。
「ありがとう」
「いえいえ。 一緒にルナさんを気持ち良くしましょう」
「そうね」
そうなの? 本当にそうなるの? いいよね、気持ち良いこと。 でもそれってそういうことにならん?
「月くんは九尾ちゃんのマッサージが好きだって言っていたわね」
「ネティスさんの膝枕も好きですね」
「「ということは…………」」
ということは? 何がということなんだろうか。
「私が膝枕をしている間に…………」
「わたくしがマッサージをすれば…………」
「「完璧?」」
何その桃源郷!? いきなりとんでもない提案してきたんだが!?
「待て待て。 それだとお前らが昼寝出来ないだろうが。 何の為の昼寝だと思ってんだ?」
「あ、そ、そうですね」
「そうだったわね…………。 ならやっぱり月くんを挟んで眠る方が良いのよね?」
やっぱり俺が真ん中なのな。 そっちの方が2人の身体を直に感じられていいんだけど。
「そうですね。 あの……ルナさんを胸に抱いて眠ると気持ち良いんですか?」
「えぇ…………あの時間が幸せ過ぎて何もしたくなくなるくらいに…………」
そうなのか。 でも俺抱きしめられてるだけなんだけどな。 まぁ俺自身はあれが至福の時間過ぎて何もする気が起きないけどな。 女性の胸って本当にずるいと思う。
「うぅ……わたくしもやってみたいです」
「月くんに言えばやってくれるわよ? なんだかんだでおっぱい好きだしね」
そうだが! そうなのだが! 表現が直接的過ぎないか!?
「ルナさん…………その……よろしいでしょうか?」
上目遣いで伺うように聞いてくるシルヴィア。 答えはもちろん決まっている。
「えと…………お願いします…………」
でも凄く恥ずかしい。 多分顔真っ赤。
「っ! ルナさん!」
そのままシルヴィアに抱きしめられた。 胸が! 大きな胸が俺の顔に!
「九尾ちゃんのおっぱいって弾力が凄いわよね…………」
「ボヨンボヨンしてるな」
「ふぇぇ!?」
シルヴィアが大慌てで離れて胸を両手で隠した。 まぁ全然隠し切れてない上に両肩で挟むから余計に強調されてんだけどな。
「る、ルナさんは好きですか……?」
「へ? 何が?」
「わ、わたくしのおっぱいです…………」
好きか嫌いか? そりゃあもちろん好きに決まってんだろ!
「…………」
でも恥ずかしいから視線逸らしちまった。 その様子にシルヴィアは不安そうな表情を浮かべる。
「ふふ……やっぱり月くんはおっぱいが好きなのね?」
「え? そ、そうなんですか?」
「えぇ。 今も恥ずかしがってるだけよ?」
ネティスには全てお見通しらしい。 くそ、やりにくい。
『語弊があるかと思います。 御主人様は胸……もといおっぱいが好きなのではなく、シルヴィア様やネティス様のおっぱいが好きなのです。 御主人様はおっぱいで人を選んだりはしません』
うん、そうなんだけどね? でもなんかおかしくなーい? わざわざ文字にして胸をおっぱいに言い直す必要もなくなーい?
『御主人様は胸よりおっぱいと言われる方が好きなのですよね?』
…………何も言い返せねぇ。 でもそっちの方がエロく感じるよな? これは一般的な意見だと思う。
「ルナさん……わたくしのおっぱい好きだったんですね…………」
「…………」
「その……触りますか?」
「……なんですと?」
なんでいきなり痴女発言? ドキッとしちゃったでしょうが。
「その……ルナさんおっぱいが好きなんですよね?」
「そ、そうですね…………」
もう無理だから素直に認めちまった。 というか前も同じようなこと言ったしもういいよな?
「なら……その…………今触りますか?」
「いや、流石にそれは…………」
「そうよ九尾ちゃん。 そういうのはその……夜に、ね?」
いや、夜だから許されるってことじゃ…………。 いや、許されるのか?
「そ、そう……ですよね。 す、すいません、気持が逸ってしまって……」
「気持ちは分かるわ」
「いや、分かるなよ」
なんだよ気持が逸ってって。 あれか? 早くエッチしたいってことか?
「でも今日は月くん、紅雪ちゃんの初めてを奪うんでしょう? なら九尾ちゃんもちょっと手伝わないといけないわね」
「そ、そうだったんですか? なら……えっと…………その後にでも……」
「うーん、今とんでもない下ネタ話してるの分かってんのかお前ら……?」
なんでエロ方面に積極的なんだろうな……。 いや、嬉しいんだけど。
「…………何の話をしてるんだ? 朝ご飯食べないのかな?」
クロエに注意されてようやく話はまともに戻った気がする。 しかしシルヴィアの様子が少しおかしい気がするのは俺の気のせいか?




