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48話 プロローグ 第一節

 ショウはファイアーウォールと呼ばれるゲームの中で暮らしていた。数年ほど前だったであろうショウはリアルの世界で事故にあったと記憶に残る。それ以来、ショウの意識は常にゲームの中に存在している。リアルの世界にある身体はまさに魂の器でしかない。


 このゲームは、最近流行のMMORPG。いわゆるバーチャルリアリティーのゲームだ。モンスターを倒してキャラクターを成長させる典型的な物。しかし、このゲームには裏の目的が存在した。ショウ自身、昨日知ったことではあったのだが、このゲームに出現する討伐ミッション(・・・・・・・)の対象となるモンスターは海外から進入するコンピューターウイルスであった。そのコンピューターウイルスをゲームのユーザーは楽しみながら駆逐していたという事実。


 話は昨日に戻ることになる。昨日、初心者サーバーを狙われたウイルス騒動があった。初心者サーバー、そこはレベル40以下の者しか入れない特殊なサーバーであった。低レベルのプレイヤーでは太刀打ち出来ず、ウイルスは活動し続けた。事態を重く見た運営はゲームを一度隔離し、プレイヤーをゲームから取り除き秘密裏ひみつりに行動を始めた。運営側が組織する討伐部隊によりウイルスの殲滅を目論んだのだ。しかし、運営側にスパイがいたことで討伐部隊は壊滅状況に陥った。


 そんな中、ゲームには取り残されたプレイヤーが存在した。それが魔道士ショウ。取り残されたプレイヤーであるショウは、同じく取り残されたトウカと運営であるミサキ、NPC化したツバサ、ユウ、トモの五人と力を合わせ、ウイルス討伐に成功した。


 ウイルス討伐後、ゲームに取り残されたトウカとミサキはリアルの世界に帰ることになったのだが、ショウはリアルの世界に戻ることが出来ない。未だに、ゲームの中にいた。そして、NPC化しているツバサ、ユウ、トモは今やゲームの中の住人だ。彼女達もまた。ゲームの中に残っていた。ショウはログアウトが出来ない。ショウは今、この三人の対処に追われている。


 ショウは一人、酒場にいる。宿屋に戻れない。なぜなら自分の部屋にはユウが寝ている。そんな部屋に戻ることの出来ないショウは一人、酒場で時間を潰していた。


 そして物語は新たに動くのであった。 

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