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165話 第三章 第十五節 買い物リスト

 メイド長がポケットから、折り畳まれた紙を取り出した。それを丁寧に広げユウに差し出した。


「買い物リストです。明日の宴会の物も含まれてますので、誰に頼もうか迷ってたんですが。事情を知っているあなたに買い物を頼みます」


 明日の宴会はまだ秘密の行事。ちょうどそのことを知っている二人は買い物に打ってつけだったようだ。

 ユウが紙を受けとると、メモ書きに目を通す。


「これだけの品持って帰るのは無理そうですわ」


 ユウの持つメモには明日の宴会の食品がびっしり書かれていた。強靭な肉体を持つ兵士の胃袋を満たすほどの量が書かれていたからだ。


「心配要りません。明日、届けさせれば問題ありませんから」


 メイド長が言う。


「明日とのことですが、何時に必要ですか?」

「昼から仕込みに入りますので、食品は12時に。酒類は宴会の前、夕方の5時ごろまでにあればいいかと」


「分かりましたわ。では、わたくしはお使いに言って参ります」


 ユウが頭を下げると、黒髪がなびく。


「先ほども言いましたが、城の中では監視されてますから、まっすぐ門を抜けるように。買い物に関しては明日の宴の機密上、お付きはつけられませんので、間違えのないようお願いします。それと、そのメモにはメイド長である私の印が押してあるので、帰る際はそれを兵に見せなさい。お使いに言ったと言えば入れてくれるでしょう」


 お付きを付けると、その者に明日の宴が発覚してしまう。それを恐れての発言だろう。


「かしこまりましたわ」


 ユウは返事をすると部屋を後にした。ユウに任せればなんでもそつなくこなす。適任だろう。


「では、トウカさんはメイド控え室へ」


 トウカはうなずきメイド長の後を追うように部屋を出た。無事二人は城に潜入した。残るはツバサだ。無事に城には入れればいいが。

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