表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

121/257

120話 プロローグ 第一節 

 ショウはVRゲーム『ファイアーウォール』の住人だ。数年ほど前、ショウはリアルの世界で事故に遭遇したと記憶していた。その時の『ドーン』という音以降の記憶が無い。目を覚ましたのはこの『ファイアーウォール』と呼ばれるゲームの世界であった。このゲームは意識をゲームの中に移しこみ、まるで本当にゲームの中で生きていると錯覚すらするほどの物だ。そんな世界でショウは生き続けた。リアルで意識が無いまま寝ているより充実しているのは確かだろう。


 そんな『ファイアーウォール』の存在理由をショウが知ったのは最近のことであった。このゲームはただのゲームではない……。ゲーム内にたびたび出現する『討伐ミッション』の対象であるモンスター。それはコンピューターウイルスを具現化させた物であったのだ。この国に侵入するコンピューターウイルスは『ファイアーウォール』にフィルターリングされ、モンスターとして現れる。そして、そのモンスター達をユーザーであるプレイヤーはゲームを楽しみながら倒す。新技術の詰まったコンピューターウイルスの駆逐くちく装置であったのだ。


 しかし、数日前、見えざる敵により『ファイアーウォール』のシステムが狙われた。初心者サーバーに具現化したモンスターは倒されること無くゲームの中で暴れまわった。事態を重く見た運営は討伐部隊を結成するも部隊は壊滅。窮地きゅうちおちいった。そんな中、討伐部隊の生き残りのミサキと力を合わせ、ウイルスの撃破に成功したのであった。


 しかし、スパイも諦めていなかったのだ。昨日、ゲームの中枢である城が攻め込まれた。ゲームの中にスパイの分身であるNPCが指示したのであろう。


 だが、運営のミサキも城が攻められるのを警戒していた。無事に城の守りを固め防衛に成功し、ショウ達は安堵あんどしたのであった。


 スパイが次なる作戦に動いているとは知らぬままに……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ