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プロローグ
暗い
暗い
どこまでも暗いこの空間は
誰も…いない
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「本当にこれでよかったんだろうか」
誰一人いなくなったこの部屋でそうつぶやく
煩かったあの声ももう聞こえない
楽しかったあの『作戦』はもうできない
そう考えるとなぜだか涙があふれてきた
これは俺が選んだことなのに
俺が決めたことなのに
何故か俺は自分からその扉を開いていた