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紅:1

 広い荒野を一台のバイクが走っていた。そのバイクに乗っていたのは

一人の青年であった。深紅の髪に紅い目をした、不思議な雰囲気の青年

であった。全身を黒い服でつつみ、腰には剣と一丁の拳銃を提げていた。

荒野には幾つもの「魔物」の死体がころがっていた。

「哀れだな・・・これも‘魔術’の影響か・・・」

 青年はそうつぶやくと、アクセルをさらに踏み込み加速していく。

そのバイクは「科学」によって作られ、「魔術」によって動かされていた。

彼は「終末の騎士」と呼ばれる戦士の一人、グレン・エイターである。


 広い荒野の中、移動するひとつの集団があった。その集団はみな人間

であった。地球の安全な場所を探すため、移動していたのである。もう

あと何日かでこの広い荒野を抜けることができる。そう信じて彼らは

ここまで進んできた。実際あと何日かで荒野を抜け出すことができた。

彼らは希望に満ちた顔で荒野を抜け出そうとしていたのである。

 ・・・その日までは。


「うわぁぁぁぁぁ!だれか・・・誰か助けてくれ!」

 あと少しで荒野を出るという時に突如「魔物」に襲われたのである。

「魔術」に抗体を持つ「魔物」に、「魔術」の者たちはなすすべもなく、

一人、また一人と倒れて行った。残ったのはたった一人。しかし、その

命も、もはや消えてしまいそうになっていた。

 「魔物」の咆哮があたりに響き渡った。爪を振り上げ、そして、その

最後の一人に振りおろした。


 いや、振りおろそうとした。その爪は一振りの剣によって防がれたの

である。その剣の持ち主は一人の男。爪を受け止めると、押し返して、

心臓を狙い突く。しかし「魔物」もそれをよけ、反撃の構えをとった。

「このあたりの魔物を食い荒らしていたのは、どうやらこの‘魔物’

らしいな・・・」

 「魔物」はふたたび咆哮し、大きく息を吸い込む。「魔物」の口に

ちらちらと深紅の炎が見え隠れする。火のブレスを吐く気らしい。

しかし、結果として「魔物」はブレスを吐きだすことはできなかった。

「魔物」の心臓を一発の弾丸が貫いたのである。「科学」の弾丸に魔力を

纏わせさらに威力を高めた一撃は、その「魔物」を倒すには十分すぎる

程であった。

 「魔物」は地面にゆっくりと倒れた。その巨体が地面を揺らす。

「あなたは・・・まさか、‘終末の騎士’・・・?」

「そんな大層なもんじゃないさ。」

そう言って彼は剣をその男に向けた。

「何を・・・」

「運が悪いな、お前も。俺は‘魔術’を憎んでるんだ。‘魔術’である

おを見つけて、生かしてはおけん。」

「待ってくれ!じゃあなぜおれを助けた!ほうっておいても死んでたのに、

なんでわざわざ助けた!たのむ・・・たのむから見逃してくれ!」

「・・・‘魔術’は結局、だれも幸せには出来なかった。‘魔術’は無力

だ。‘魔術’は破壊しかできなかった!俺は、俺に流れる‘魔術’の血が

憎い!俺は俺の恨みを晴らすために‘魔物’を殺し、俺の中の破壊の血に

したがってお前を殺す!」

「ふざけるな!おまえは終末の騎士だろう?人間を救うのがお前たちの

使命じゃないのか!」

「そんなものは知らない。それが‘終末の騎士’の使命だとしても、それは

俺の使命じゃない。俺の使命は‘魔術’を滅ぼすことだ!」

 彼はそう言って向けていた剣を振り下ろす。男は断末魔の叫びをあげ、

絶命した。

 彼はバイクにまたがりアクセルを踏む。自らの使命を果たすために。

・・・「魔術」を滅ぼすために。

 三作品同時進行という初心者のくせに馬鹿じゃない?そもそも

他のだって始まったばっかじゃん!という漢字で書いてます!

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