体育祭でかき氷係になりました
〈かき氷係に命じられました〉
「今度の体育祭、絶対に出なよ」
「わかりました、先生(図書室で本読も)」
「…」
「なんすか」
「出なくていい」
「えー(やった)」
「いや、出場はしなくていい、か」
「え?」
「かき氷係を命じる」
今年も体育祭は図書室で読書をしよう。
高校生になったけど、中学校みたいに。
て思ってたのに。
かき氷? 何それ?
私は首を傾けた。
〈かき氷うまい〉
ハンドルを回す、スプーンで食べる、ハンドルを回す、スプーンで食べる。
「体育祭楽しい」
「はあ。
皆が綱引きしてるからって」
うまうま。主担任には呆れられるけど関係ない、かき氷美味しい。
…。
ミルクをかけてみてもいいかもしれない。
「綱引き終わったら一斉に来るよ、多分」
「ひえっ」
「暑さ対策だから、それでいいんだ。
いや、ムスってされても」
ムス。
「しかし、かき氷うまそうだな」
プイッ。
「…まあ、いいけど」
〈先生は糖尿病〉
『閉会式を終了します』
かき氷係が終わってしまった、寂しい。
皆がテントなどの片付けをするなか、私はかき氷を作って食べることで氷の処理をする。
他のやつらに食べられたから、あとわずかしかない。
「食べたいな…、けど医者から甘いものは禁止されてるんだよな…」
呟きが聞こえる。
だから私は笑顔で聞いた。
「食べます?」
20代後半の主担任は笑顔で、
「くたばれ」
ハラスメントで訴えてもいいかもしれない。
しないけど、めんどいから。




