前へ目次 次へ 10/15 第8話 カタクリ 新学期。 クラス替えもなく特に転校生がくるわけでもなく。 入学式の準備も順調。 例年通りの校舎前での新入生の案内も、今年はそれほどバタバタしなかった。 自分の入学式を思い出す。 校舎前に貼り出されたクラス表が見えなくて、 困っていたときに声をかけてくれた先輩。 あれが、みお先輩だってわかったのは生徒会に入ってからだった。 私の立場は変わったけれど、 そのときの気持ちは残っている。 散った桜が、 正門から校舎までを、 まだらに染めている。