表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/23

エルフさん、シローを苦悩させる

 さて、えらいことになった。漫画の中だけの話やと思ってた押しかけ女房が、俺のところに来た。

 それも、美少女でエルフで異世界転移者とまあ、情報の大渋滞を起こしとるわけで・・・


 初見はなんかのドッキリかと思ったんやけども、ちょっと話してみるとマジもんやと分かって、彼女の現状がちょっと大変やったもんで、思わず少しばかりの支援をしてしまったら、気が付いたらこのザマと。


 いや、おかしいやろ! あいつ、風呂借りる時にえらい逡巡しとったぞ?

 結婚やなんや言い出したんは、買うたった服やら飯やらの恩返しが、それしか思いつかんかったんやなって分かる。なんか俺が賢者やと勘違いしとったみたいやし。

 で、お前の貞操の危機やから、気にせんとどっかいけって、オブラートに包んで言うたったのに、『お互い楽しめばいいんじゃない?』って返事なに?反応おかしない?貞操観念高そうな態度してたのに、なんでそんなメーター振り切った反応すんの?


 うん、一人で考えてもわからん。相談しよ。


・・・・・・・・


 なあ、ヒロちゃん、ありのまま今起こった事を話すとやな。美少女エルフが突然嫁に来てん。何を言うてるのかわからんと思うけど、俺も何もわからんねん。


「あー、シローくん、せやからな、椅子を用意して、その美少女エルフに座っといてもろて、カーテンでそこを目隠しして、ほんとにそこにおる想定で生活を・・・」


 俺は生活が乱れて、戦後の社会復帰が危ぶまれる捕虜やないから。


「しゃあないなあ、じゃあそいつに、ケティ・モーリスって名前をつけて・・・」


 あれは赤毛の少女やからまだ見れるけど、30過ぎたおっさんに何させようとしとんねん。


「ほな、マーニーでどや?」


 俺がやったら、痛々しさが半端ないわ!


「いや、シローくん、そんなん言うたかて、そんな山奥に引き籠ったん、対人関係のせいやろ?変にイケメンで何でもできるから、ややこしいことになってもうたやん?そら僕かて心配するって。」


 いやヒロちゃんの気持ちはようわかるけど、ほんまに実在してるから見に来てって!・・・変にイケメンって何?


「まあ、そこまで言うんやったら見に行くけど・・・リリーの缶詰セットと果物かごどっちがいい?」


 どっちもいらん!!俺は入院患者か!!


・・・・・・・・


「お初にお目にかかります。妻のディードでございます。今後とも宜しくお願い致します。」

「・・・・・・・ほんまや!!!!」


 ・・・お前、なにさり気なく、自分の立場を妻にランクアップしとるんや?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ