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エルフさん、胃袋を掴まれる

「んーと、これやったら食べれると思うんやけど、どないかな?」


 賢者様は、手早く料理を作ってくれた。どうやら火の魔法の使い手の様だ。いくつか魔道具も所有しておられるようだ。戦闘用でない魔道具なんて、とんでもない高級品のはずだ。どんどん賢者様の御落胤説が強化されてゆく・・・


 これはひしお・・・こっちでは味噌って言ってたな。醬油というのもあるらしいので、細分化されてるのかな?・・・のスープだ。何かの野菜と薬味らしきもの、それと例の白い塊が入ってる。まあ、賢者様が大丈夫と言うなら大丈夫なのだろう。変に物怖じするのも失礼だろうし、食べてみよう。


 うわ!!うまっ!!心がほっとする!!田舎で似たようなスープ食べてたけど、こんなに美味しくなかった!!


「ああ、良かった。昆布だしは大丈夫やな?もしかしたら、住んでたところ海がなかったりで、なじみのない味かなぁとか思ったりもしたんやけど。」


 想像するに、何か海辺の植物を使ってるのね?確かに実際に海に行ったことないけど、こんなの物もあるのね?

 ああ・野菜も美味しい・・・よく分からない白い塊も美味しい・・・


「豆腐って言うたげて・・・豆を潰して固めなおしたものやから大丈夫やろ?まあ、白菜は美味しいわな。これやったらワカメでもよかったな。」


 そんな手の込んだものが、大量に売られてたのか・・・次は・・・木の根っこ?根菜よね?・・・と、もう一つの謎の塊が刻んで油で炒められた料理だ。

 これも美味しい!!この根菜、香りがすごくいい!!そして謎の塊のグニグニした歯ごたえが楽しい!!


「それは蒟蒻っていうねん。芋の一種を固めなおしたもんやな。牛蒡の金平にはよう入ってるからな。」


 この料理、金平っていうのね!!自分でも作ってみよう!!・・・もう一つは・・・野菜の塩茹でかあ・・・他のが美味しかったから、ちょっと地味な感じねぇ。

 え!!なにこれ!!すごくおいしい!!野菜自体も美味しいけど、なんか味が付いてる!!なんの味かしら?


「あー、それはほうれん草のお浸し。昆布醬油がかかってる。」


 ・・・昆布恐るべし!醬油恐るべし!!


 ああ・・・ああああああ・・・私はもう駄目だ・・・こんな料理を食べてしまっては、もう元の生活には戻れない・・・もう終わりだ・・・


 賢者様!!もうこの生活から元に戻ることなんてできません!!私を嫁にしてください!!この際、愛妾とかでも構いませんので、どうかお傍に・・・


「あー、嫁は無理。君、戸籍ないやろ?すごいめんどくさいことになるから。」


 ・・・あの・・・戸籍とは?


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