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【エピローグ】

 この一年の間に本当に色々な事があった。すべては意味がないと思いながらも一人で行った成人式。そこで凛と再会しなければ全て何もなかっただろう。恐らくだけども三木谷ちゃんとも何もなかったと思う。それに小野寺姉妹。双葉ちゃんの事については本当にびっくりしたけども、その後は健吾君が面倒を見るって言ってたしな。それにしても健吾君は心が広いな。

 僕は凛が帰って来る前に晩御飯の支度をしていた。就職先は葉さんの芸能事務所。さしたる就職活動もせずでこれで良いのかと思ったりもしたけれど、凛と同じ業界にいることが良いと思ったのだ。

 

「おかえり」

「ただいま……ガクリ」

「どうしたんだ凛」

「ちょっと聞いてよー。この前言ってたお天気キャスターのオーディション、ダメだった。返り咲きできると思ってたのに」

「同じところ受けたんだっけ?」

「そう。リベンジ。でもダメだったー」

 未成年飲酒で降板したお天気キャスターの座。取り返しに行ったらしいが返り討ちにあったらしい。これは僕にも責任があるので、こう言う時のために代案を用意しておいたのだ。

「凛、僕が凛の宣材持っていってお天気キャスターなら獲得しておいたぞ」

「うっそ。本人の許可なく?まじで?ってかどこの局よー。どうせ地方のローカル局でしょ」

「そんなの通えないでしょ。ちゃんとしたキー局の。早朝登板だけどな。朝ごはんはちゃんと僕が作るから。ほら、これ」

 僕は葉さんから預かった書類を手渡して食事の用意を再開した。

「洋介はもう役者とかやらないの?」

「才能あると思うか?」

「ない」

 ハッキリ言うなこいつは毎回。

「だろ?僕は裏方でいいんだよ。そうだな。凛の専属マネージャーも悪くないな」

「そんな四六時中監視しなくても浮気なんてしないわよ」

「そう言う意味じゃなくてだな……」

「じゃあ、どう言う意味よ」

「その……なんだ。いつも一緒に……居たいから」

「なんですってー?最後の方が聞こえませんでしたー」

 絶対に聞こえていたはずだ。そうだな。この際だからハッキリと言った方が良いかも知れないな。

「それじゃ改めて」

「はい。改まれまして」

「僕は樋口凛のことが好きです。愛してます。だからずっと一緒にいて下さい」

「うわ」

「なにその反応。舞台上からあんな事を言った人の反応とは思えないな」

「いや。面と向かって言われると恥ずかしいものだなって思った。うん。私も愛してる」

「うわ」

「なによ」

「凛が素直になったからつい」

「なにを。こんにゃろめが!」

 

 こうして僕らはいつまでも茶化しあって暮らしてゆくのだろう。そうなることを願って、今日の晩御飯を噛み締めよう。

 

 いつまでも。そう。いつまでも

あとがき


 さて。コミティアに間に合うのかと思いながら、この物語を書き散らかしてまして。今日は十一月十三日。表紙のイラストやらタイトルデザイン、というより作品のタイトルも決まってませんね。これは間に合いませんね。

 と言うわけで、この作品はウェブに流そうと決めたワケですが。全体で十六万文字を超える作品にお付き合い頂き有難うございました。私はイラストも描くのですが、イラストは何時間もかけて描いてもみられるのは数秒ってところでしょう。反面、小説は何日もかかりますが、皆さんのお時間を数時間頂くわけで。それ相応のものが書けているのか毎回不安に思います。

 この物語は僕の周りで起きた実際の出来事も織り交ぜておりますので、完全ノンフィクションではないところが恐ろしいとこです。どの辺がと聞かれたら、予想通りの部分かと思いますので、ここでは伏せますが、実際にこんなことが起きたら困惑する人がほとんどかと思います。

 この後もウェブでは何作か書くかと思いますが、書籍にするのは二十四年の冬コミですかね。夏よりも冬の方がお祭り気分なりませんか?

 書籍といえば、既刊が少しばかり在庫があるので、イベントまで足を運んでいただくのもアレですし、ブースで通販もやってますのでPeDaLuで検索してみて下さい。

 それでは次回作もどうぞよろしくお願い致します

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