シーズン2 エピソード39: 白と黒の狭間
ということで、シーズン2が終わったら少しお休みしようと思います。シーズン3に関しては、もう少し時間をとろうと思います。 おそらくさらに 1 ~ 4 週間かかるでしょう。
ハノカは、闇のささやきに悩まされながらも、白の魔法の修行に励んでいました。
旅を続ける中で、とある山奥の隠者のもとを訪れることになりました。
その隠者は、かつて闇の魔法使いと戦い、白の魔法を極めたという伝説の人物でした。
ハノカたちは、闇のささやみに対する対処法を教授してほしいと、隠者に懇願しました。
隠者は、ハノカの話を静かに聞き終えると、
「…闇のささやみに打ち勝つには、強靭な意志だけではなく、白と黒の狭間にある、"中庸"の力を理解することが必要だ。」
と、諭しました。
「…中庸の力…?」
ヴィヴィアンとエドワードは、初めて聞く概念に首をかしげました。
隠者は、
「…闇と白は、決して対立するものではない。この世には、全ての存在が互いに影響し合いながら成り立っている。白の魔法使いは、闇の力を完全に消し去るのではなく、調和させ、浄化する力を持つべきだ。」
と、説明しました。
「…闇のささやみは、かつて浄化された闇の欠片かもしれない。お前は、その欠片を完全に消し去ろうとしているから、闇のささやきが強くなるのだ。」
ハノカは、隠者の言葉を噛み締めました。
確かに、闇の心臓を浄化した際に、自分の力の一部が闇に飲み込まれたという感覚がありました。
「…闇の力を完全に消し去ろうとするのではなく、調和させる… ということですか?」
ハノカは、隠者に尋ねました。
「…そうだ。闇のささやみに耳を傾けろ。そして、その声の奥にある、悲しみや怒りといった感情を理解しよう。闇の力は、負の感情から生まれることが多い。その感情を理解し、寄り添うことで、闇のささやきを鎮めることができるようになるかもしれない。」
隠者は、ハノカに修行の方法を伝授しました。
それは、瞑想の中で、闇のささやみに耳を傾け、その声の持つ感情を理解し、受け入れるというものでした。
最初は、闇のささやみが大きすぎて、その奥にある感情を理解することはできませんでしたが、ハノカは諦めずに修行を続けました。
次第に、闇のささやみの奥にある、孤独や悲しみの感情を感じ取れるようになってきました。
そして、ハノカは、その感情に対して、
「…あなたは、寂しいのね。でも、あなたは、一人ではないわ。私は、あなたの闇を受け入れ、共に歩んでいくことができるかもしれない。」
と、語りかけました。
すると、今まで耳障りだった闇のささやきが、次第に弱まっていくのを感じました。
そして、闇のささやみの代わりに、かすかな、しかし、温かい光がハノカの心に広がってきました。
目を覚ましたハノカは、体中に漲る、今までとは違う白の力を実感しました。
それは、かつての純粋な白の力とは異なり、どこか闇の力を内包しているようにも感じられました。
しかし、その力は、決して邪悪ではなく、ハノカの心を穏やかで強くしていました。
「…やったわ! 闇のささやみを打ち消せたわ!」
ハノカは、喜びを隠せませんでした。
ヴィヴィアンとエドワードも、ハノカの変化に驚きと安堵の表情を浮かべていました。
「…"中庸"の力… 素晴らしい力だ。これで、闇のささやみに悩むこともないだろう。」
隠者は、微笑みながらハノカを称えました。
ハノカたちは、隠者に感謝を告げ、旅を再開しました。
闇の心臓を浄化した際に起きた出来事の真相は、まだ完全に解明されていませんでしたが、ハノカは、闇のささやきを打ち消し、白と黒の狭間にある、"中庸"の力を手に入れることができました。
この新たな力を持って、ハノカたちは、世界に平和をもたらすため、そして、闇の残党を完全になくすために、旅を続けるのでした。
暗黒卿ヘンドセスキミノンの巨大な玉座の間には、不気味な静寂が広がっていた。薄暗がりの中、ヘンドセスキミノンの姿は、禍々しいオーラを纏って、まるで闇そのもののようだった。
片膝をついて、ヘンドセスキミノンに頭を下げているのは、5人の悪魔卿軍団長の一人、シャドだった。シャドは、漆黒の鎧に身を包み、その素顔は闇に覆われていた。
「…報告だ、シャド。闇の魔法使いは始末したのか?」
ヘンドセスキミノンは、低く唸るような声で話しかけた。その声には、怒りと苛立ちが込められていた。
「…黒の魔法使いは… 倒されました、暗黒卿。」
シャドは、震える声で答えた。
「…倒されただと? ふざけるな! あの程度的存在が、人間どもにやられるなど… まったくの無能め! ただ闇の力を注ぎ込んだだけの器だったというのか!」
ヘンドセスキミノンは、玉座から立ち上がり、激昂した。
「…申し訳ありません、暗黒卿。ですが、黒の魔法使いは善戦しました。 しかし、人間側の白の魔法使いが強力な浄化の術を使ってきたのです。黒の魔法使いは、その術に抗いきれず… 」
シャドは、必死に弁明した。
「…浄化の術…? 愚か者め! あの程度の浄化の術ごときでやられるとは… 情けない話だ。 それに、人間どもが国の中枢を浄化したということは、我々の力が弱まっているということではないか!」
ヘンドセスキミノンは、憤慨しながら、部屋の中を歩き回った。
「…このままではまずい。 あの人間… ハノカ… という女が邪魔だ。 奴らが国の中枢を浄化したのも、奴の力に違いない。 奴さえいなければ…」
ヘンドセスキミノンは、拳を握りしめ、歯噛みをした。
「…シャド。 お前には、ハノカを始末する任務を与える。 奴を生かす必要はない。 邪魔になる存在は、消し去るのみだ。」
ヘンドセスキミノンは、冷たい目でシャドを見つめた。
「…かしこまりました、暗黒卿。」
シャドは、深く頭を下げた。
暗黒卿ヘンドセスキミノンの怒号が、静寂だった玉座の間いっぱいに響き渡った。 Sementara、人間の世界では、ハノカたちが闇の脅威から解放されたことを祝っていたが、暗黒卿の影は、再び動き始めていた。




