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エピソード38 王家の鍵を求めて


書庫での発見により、『封印の間』の存在とその危険性が明らかになった。しかし、それを開けるための「王家の鍵」が必要という新たな難題が立ちはだかった。


私たちは、書庫を出ると、改めて、エドワードが持ってきた古い羊皮紙の地図を広げた。


「…地図によると、この城の中には、『王家の鍵』が隠されているかもしれない場所がいくつか記されている」


エドワードは、地図を指しながら説明した。


「…一つは、王族専用の書斎だったという場所。もう一つは、王家の宝物庫だ」


セシリアは、地図を見ながら、場所を確認した。


「…どちらも、この通路の先にあるようだ。まずは、どちらから行く?」


シアンは、エドワードに尋ねた。


「…まずは、王族専用の書斎に行ってみよう。書斎には、歴史書や古文書がたくさん収められているはずだ。『王家の鍵』に関する手がかりが得られるかもしれない」


エドワードは、地図を眺めながら答えた。


私たちは、エドワードの言うとおり、王族専用の書斎を目指すことにした。


書庫を出た通路をしばらく進むと、分かれ道が現れた。


地図を確認すると、分かれ道の右側が王族専用の書斎へと向かう道だった。


私たちは、慎重に、右側の道へと進んでいった。


しばらく歩くと、通路は、豪華な扉の前に突き当たった。


扉は、頑丈な鉄製で、王冠のようなシンボルが金色に輝いていた。


「…王族専用の書斎は、施錠されているようだ。鍵が必要かもしれないな」


シアンは、扉を叩いて、その強度を確認しながら言った。


エドワードは、カバンの中を必死に探り、


「…もしかしたら、あの水晶が役に立つかもしれない」


と呟いた。


そして、扉の鍵穴に、水晶の先端を触れさせてみた。


すると、水晶が、かすかに光を放ち、扉の施錠が、ゆっくりと解け始めた。


「…また使えるのか! この水晶は、本当に便利だな!」


セシリアは、驚きながらも安堵した表情を浮かべた。


施錠が解けた扉を開けると、中は薄暗く、埃っぽいながらも、豪華な書斎が広がっていた。


書斎には、天井まで届くほどの大きな本棚が何列も並べられており、分厚い本や古びた羊皮紙の巻物がびっしりと収められていた。


机の上には、インク壺と羽ペンが置かれており、まるで、王族がつい最近まで、この書斎を使っていたかのような雰囲気を漂わせていた。


私たちは、慎重に、書斎の中を探索し始めた。


本棚には、歴史書、魔法書、地理書など、様々なジャンルの本が収められていました。


私たちは、一つひとつの本棚をチェックし、古文書や歴史書を中心に、『王家の鍵』に関する記述を探していきました。


何時間もかけて、書斎の中をくまなく調べましたが、なかなか、手がかりは見つかりませんでした。


「…膨大な蔵書だ…やはり、一日や二日で、調べるのは無理そうだ…」


シアンは、ため息をつきました。


諦めずに、書斎の中をくまなく調べていくことにしました。


そのうち、セシリアが、書斎の一番奥にある、小さな隠し扉を発見しました。


隠し扉は、本棚に巧妙に偽装されており、一見すると、本棚の一部のようにしか見えませんでした。


「…もしかしたら、ここに何かが隠されているかもしれない!」


セシリアは、興奮した声で叫びました。


私たちは、力を合わせて、隠し扉を開けました。


隠し扉を開けると、中は、狭い隠し部屋になっていました。


隠し部屋の中には、古い木製の箱がいくつか置かれていました。


私たちは、慎重に、箱の中身を確認していきました。


すると、一つの箱の中から、王冠のような形状をした、金色の鍵が見つかりました。


鍵には、何やら、魔法陣のような模様が刻まれていました。


「…これが、『王家の鍵』の一つかもしれない!」


シアンは、金色の鍵を手に取り、興奮した様子で叫びました。


エドワードは、鍵を手に取り、地図を広げて、


「…そうだね。地図にも、王族専用の書斎には、『王家の鍵』の一つが隠されていると記されていた」


と呟きました。


しかし、私たちは、これが本当に『王家の鍵』の一つなのか、確信はありませんでした。


鍵には、何らかの仕掛けが施されている可能性もありました。



エピソード38 王家の鍵を求めて (続き)

「…とりあえず、この鍵は持ち運ぶことにしよう。もしこれが本物の『王家の鍵』の一つなら、ほかの鍵を探す手がかりになるかもしれない」


エドワードは、慎重に、金色の鍵をカバンの中にしましました。


王族専用の書斎で『王家の鍵』と思われるものを見つけたことで、私たちは少し希望の光を見出すことができました。


しかし、あと二つ鍵が必要な上、書斎での収穫はそれだけで、ほかの手がかりは見つかりませんでした。


「…残りの二つの鍵はどこにあるんだろう? 地図によると、もう一つの候補は、王家の宝物庫らしいな」


シアンは、地図を広げて、エドワードに尋ねました。


「…そうだね。王家の宝物庫には、王族代々の財宝だけではなく、重要な物品も保管されていたはずだ。もしかしたら、残りの鍵も、そこに隠されているかもしれない」


エドワードは、地図を見ながら、考え込んだ後、


「…だが、王家の宝物庫は、おそらく厳重に施錠されているだろう. 簡単には開けられないはずだ」


と心配そうな表情を浮かべました。


「…施錠されていても、なんとかなるんじゃない? あの水晶さえあれば!」


セシリアは、水晶を握りしめて、力強い口調で言いました。


しかし、水晶の力は万能ではありませんでした。もし、王家の宝物庫が強力な魔法で封印されているのであれば、水晶でも突破できない可能性がありました。


「…あまり楽観視しすぎるのも良くないな。まずは、王家の宝物庫がある場所まで行って、状況を確認してみよう」


エドワードは、現実的な判断をして、私たちを促しました。


私たちは、王族専用の書斎を後にし、地図を頼りに、王家の宝物庫を目指して、再び、通路を歩き始めました。


通路をしばらく進むと、分かれ道が現れました。


地図を確認すると、王家の宝物庫は、分かれ道の左側にあるはずでした。


私たちは、慎重に、左側の道へと進んでいきました。


しばらく歩くと、通路は、巨大な鉄の扉の前に突き当たりました。


扉は、とても頑丈そうで、王冠や剣などの武器がレリーフのように彫られていました。


扉の横には、魔法陣が刻まれた石板が埋め込まれていました。


「…やはり、強力な魔法で封印されているようだ…」


エドワードは、心配そうな表情で、石板の魔法陣を眺めて呟きました。


私たちは、絶望的な気持ちになりながらも、諦めずに、石板の魔法陣を解読しようと試みました。


しかし、書斎で見つけたような、水晶で施錠を解くような簡単な方法は見つかりませんでした。


石板の魔法陣は、複雑で難解なもので、私たちが今まで見たことのないようなものでした。


「…このままでは、王家の宝物庫に入ることはできないな…」


シアンは、ため息をつきました。


私たちは、しばらくの間、途方に暮れていました。


その時、ふと、セシリアが、王族専用の書斎で見つけた、金色の鍵のことを思い出しました。


「…待てよ…もしかしたら…」


セシリアは、カバンから、金色の鍵を取り出しました。


そして、エドワードに、


「…この鍵を使って、魔法陣を解読してみることはできないだろうか?」


と提案しました。


エドワードは、金色の鍵を手に取り、石板の魔法陣と照らし合わせて、考え込みました。


「…鍵には、魔法陣のような模様が刻まれていたな…もしかしたら、この鍵自体が、魔法陣の一部を構成しているのかもしれない」


エドワードは、呟きました。


そして、金色の鍵を、魔法陣の特定の溝に、慎重に差し込んでみました。


すると、金色の鍵が、ぴったりと溝に嵌まり、石板の魔法陣が、かすかに光を放ち始めました。


そして、石板の魔法陣が光り輝くのと同時に、巨大な鉄扉が、ゆっくりと、軋む音と共に、開きました。


「…やった! 本当に開いた!」


セシリアは、驚きと喜びの声を上げました。


私たちは、王家の宝物庫の扉が、金色の鍵を使って開いたことに、驚きを隠せませんでした。


しかし、王家の宝物庫の中がどのような状況なのか、そして、残りの二つの鍵があるのかどうか、それはまだ未知数でした。


慎重に、息を殺して、私たちは、王家の宝物庫の中へと足を踏み入れていきました。

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