表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/157

エピソード34 再会と新たな目的

一息ついた後、私たちは、再び、魔法陣が光を放っている壁側へと向かった。


魔法陣の中央には、先ほどセシリアが井戸から持ち上げた盾が置かれていた。


私は、その盾を手に取ってみた。


盾は、想像よりも軽く、表面には、複雑な模様が描かれていた。


「…これが、伝説の盾…ということでしょうか?」


私は、少し畏れを感じながら、盾を掲げた。


盾には、何らかの力が宿っているような気がした。


シアンも、盾を興味深そうに眺めていた。


「…確かに、ただものではない感じがしますね。でも、どうすれば、この盾を使いこなせるんでしょうか?」


シアンが、疑問そうに言った。


セシリアは、魔法陣をじっと見つめていた。


「…もしかしたら、この魔法陣が、盾の使い方の鍵なのかもしれません。魔法陣の模様を解読できれば、何かヒントが得られるはずです」


セシリアは、そう言って、魔法陣の模様をスケッチブックに写し始めた。


私たちは、セシリアの作業を待つ間、周りを見回した。


井戸の底は、意外と広く、石畳が敷き詰められていた。


壁沿いには、いくつかの扉が並んでいた。


「…もしかしたら、これらの扉の先にも、何かがあるのかもしれませんね」


シアンが、扉を指さしながら言った。


私は、扉の一つに近づいてみた。


扉は、古びていて、頑丈そうだったが、施錠はされていなかった。


私は、恐る恐る、扉を押してみた。


扉は、きしむ音を立てながら、ゆっくりと開いた。


扉の向こうは、薄暗い通路になっていて、奥行きが見えなかった。


「…ちょっと、不気味ですね…」


シアンが、少し怯えた様子で言った。


「…でも、先に進むためには、扉を開けるしかないかもしれません」


セシリアは、そう言って、スケッチブックを持ち、通路の中へと入っていった。


私たちは、セシリアの後を追って、通路を進んでいった。


通路は、少し下り坂になっていて、ひんやりとした空気が漂っていた。


壁には、所々に、たいまつが設置されており、ぼんやりと通路を照らし出していた。


しばらく歩くと、通路は、広めの部屋へと続いていた。


部屋の中央には、台座が置かれており、その上に、ひとつの水晶が輝いていた。


その水晶は、まるで、何かのエネルギーを秘めているかのように、紫色に光っていた。


「…わぁ…なんて綺麗な水晶なんでしょう…」


私は、思わず、その水晶に魅入られてしまった。


シアンも、水晶を興味深そうに眺めていた。


セシリアは、水晶に近づき、慎重に触ってみた。


すると、水晶が、さらに強く輝き始めた。


そして、水晶の中から、かすかな声が聞こえてきた。


「…助け…を…求む…」


その声は、弱々しく、かすれて聞こえたが、間違いなく、人間の言葉だった。


私たちは、驚きのあまり、言葉を失ってしまった。


水晶の中から、助けを求める声が聞こえてきたのだ。


一体、誰がこの水晶の中に閉じ込められているのだろうか?


そして、この水晶は、伝説の盾を使いこなすための鍵になるのだろうか?


多くの疑問が浮かび上がってくる中、私たちは、水晶の前で立ち尽くしていた。



エピソード35 再会と新たな目的 (続き)

水晶から聞こえた「助けを求む」という言葉は、重くのしかかってきた。


「…これは、どうすればいいんでしょうか?」


私は、不安そうな声で呟いた。


シアンも、眉間にしわを寄せながら、考え込んでいた。


セシリアは、水晶を離さずに、必死に耳を澄ました。


「…声が…聞こえません…でも、確かに、誰かが閉じ込められている気配がします…」


そう言って、セシリアは、手に持っていたスケッチブックをめくり始めた。


「…もしかしたら、魔法陣の解読にヒントが隠されているかもしれません。もう一度、確認してみましょう」


魔法陣の解読は、まだ完全ではなかったが、セシリアは、解読を進めていた部分の中に、光を意味するシンボルと、牢獄を意味するシンボルがあることに気づいた。


「…もしかして、この水晶は、牢獄のような役割を果たしているのかもしれません。そして、光…これが、この水晶を解く鍵になるのでは?」


セシリアは、考えを口にした。


「…光…ということは?」


シアンは、周りをきょろきょろと見回した。


そして、部屋の壁際に、いくつものたいまつが立てられていることに気づいた。


「…もしかしたら、これらのたいまつを使って、水晶に光を当てれば…?」


シアンは、たいまつの一つを取り上げた。


そして、水晶に近づき、たいまつの炎を水晶にかざした。


すると、水晶は、さらに激しく輝き始めた。


そして、水晶の中から、再び声が聞こえてきた。


「…光…ありがとう…もう少しだ…」


声は、以前よりも強く、力強くなっていた。


私たちがたいまつを水晶にかざし続けると、水晶の紫色が薄くなり、中から、ぼんやりと人の姿が浮かび上がってきた。


やがて、水晶の輝きが消えると、水晶の中から、一人の老人が出てきた。


老人は、やつれきった様子だったが、鋭い眼光を放っていた。


「…助けてくれて、ありがとう…やっと…解放された…」


老人は、私たちにお礼を言った。


「…あなたは一体、誰なんですか? どうして、水晶の中に閉じ込められていたんですか?」


私は、老人に質問した。


老人は、ゆっくりと話し始めた。


「…私は、この城の先代の守り手だ。…かつて、この城には、邪悪な魔法使いが住んでいて、人々を苦しめていた。私は、その魔法使いと戦い、封印することに成功した。しかし、その代償として、この水晶に閉じ込められてしまったのだ…」


老人の話に、私たちは息を呑んだ。


「…そして、伝説の盾…それは、邪悪な魔法使いを封印するのに使われた盾だ。だが、盾を使いこなすためには、この水晶の力が必要なのだ。水晶には、かつての魔法使いの邪悪な力が残っており、それを打ち消すだけの強い光が必要だった…」


「…私たちがたいまつで光を当てたのは、その邪悪な力を打ち消すためだったんですね!」


セシリアは、声を上げた。


老人は、うなずいた。


「…そうだ。そして、君たちが光を与えてくれたおかげで、私は解放され、盾の力を再び使えるようになった…」


老人は、壁に立てかけてあった伝説の盾を手に取った。


盾には、先ほどよりも強い光が宿っているように見えた。


「…私は、君たちに感謝する。この城に眠るもう一つの神器を探すのを手伝ってくれないか?」


「…もう一つの神器?」


シアンが、疑問そうに聞いた。


「…そうだ。邪悪な魔法使いを完全に封印するためには、もう一つの神器が必要なのだ。その神器がどこにあるのか、私は知っている。君たちと一緒に、それを取り戻しに行きたい…」


老人は、真剣な眼差しで、私たちに協力を求めてきた。


私たちは、互いの顔を見合わせた。


伝説の盾を使いこなせるようになり、さらに、もう一つの神器を探すという新たな目的ができた。


「…私たちが出来ることを手伝います!」


私は、勇気を出して、老人にそう言った。


シアンとセシリアも、うなずいて同意を示した。


こうして、私たちは、老人の案内のもと、新たな冒険へと旅立つことになった。



老人は、エドワードと名乗った。


エドワードは、伝説の盾を背負い、私たちを城の奥へと案内した。


通路は、幾度も曲がりくねっており、地図がないと迷い込んでしまいそうなほど複雑だった。


「…エドワードさん、この城は、かなり広そうですね。もう一つの神器はどこにあるんですか?」


私は、好奇心に駆られ、尋ねた。


「…その神器は、城の地下深くに眠っている。地上からは、仕掛けられた扉があって、なかなかたどり着けないようになっているんだ」


エドワードは、そう説明しながら、壁のスイッチのようなものを押した。


すると、通路の壁の一部が、ゆっくりとスライドして、下に降りる階段が現れた。


「…ここが、地下への入り口だ。ただし、この先には、かつての魔法使いが残した罠が仕掛けられているかもしれない。用心するように」


エドワードは、私たちに注意を促した。


私たちは、エドワードの後について、階段を下り始めた。


階段は、湿気っぽく、ひんやりとした空気が漂っていた。


しばらく降りると、階段は終わり、広めの通路へと続いていた。


通路の壁には、所々に、ぼんやりと光る苔が生えていて、薄暗い空間を照らし出していた。


通路をしばらく進むと、いくつかの分かれ道が現れた。


「…ここからは、地図を頼りに進まなければいけない。この通路は、複雑に網羅していて、迷いやすいんだ」


エドワードは、取り出した古い羊皮紙の地図を広げた。


地図には、通路の他にも、部屋や罠の位置などが記されていた。


「…この地図によると、もう一つの神器は、どうやら、この先にある『封印の間』という場所にあるらしい」


エドワードは、地図を指さしながら言った。


私たちは、エドワードの指示に従って、慎重に進んでいった。


道中には、床が崩れ落ちている場所や、矢が飛び出す仕掛けなどがあった。


エドワードは、長年の経験を生かして、罠を回避する方法を教えてくれた。


シアンは、剣を抜いて、警戒を怠らなかった。


セシリアは、本の中にある、罠解除に関する知識を思い出しながら、私たちをサポートした。


幾度かの危機を乗り越え、私たちはようやく、「封印の間」と書かれた扉の前に辿り着いた。


扉は、頑丈な鉄で作られており、施錠もされていた。


「…この扉の開ける方法は、二つある」


エドワードは、そう言って、扉の横に設置された石像を指さした。


「…一つはこの石像の謎を解くこと。そして、もう一つは、鍵を使うことだ。…鍵はあるのか?」


私たちは、エドワードの問いかけに、顔を見合わせた。


伝説の盾は手に入れたが、もう一つの神器の鍵は見当たらない。


「…鍵はないみたいです…」


私は、申し訳なさそうに答えた。


エドワードは、少し考え込んだ後、


「…仕方がない。では、石像の謎を解くしかないな」


と、言った。


石像は、人間のような姿をしていたが、頭の部分が欠けていた。


石像の台座には、いくつかの穴が空いており、その穴には、様々な形の石が置かれていた。


「…どうやら、この石を、正しい順番で台座の穴に嵌め込めば、扉が開く仕組みになっているようだ」


エドワードは、石像と台座を分析しながら言った。


私たちは、エドワードの推測を頼りに、石を穴に嵌め込む順番を考え始めた。


果たして、私たちは、石像の謎を解き、扉を開けることができるのだろうか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ