表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の妻にネトラレは通用しない  作者: シロウス
2/5

金髪ヤンキー現る

子どもたちが登校し、夫が出社したあと、純子は掃除、洗濯をぱっぱと済ませる。


早めに家事を終えると夫とのメールの履歴を見てニヤニヤしたり今日は何を食べたいか聞いてニヤニヤするのが、純子のルーチーンワークである


もう分かってると思うが純子は無類の旦那大好き人間である


夕飯のリクエストを受けると純子は買い物に出かける


「はぁ~今日、誠実さん遅くなるのよね、憂鬱だわ」

そんな独り言をつぶやきながら歩いていると、金髪で背の高いかなりがっしりした筋肉質の男が声をかけてきた。


「ねぇ奥さん俺と遊んでいかないか?」


こいつの名前はマサ、ある界隈では人妻喰らいで有名である

イケメンな顔に明るい性格を武器に夫とレス気味の人妻を狙って何人もネトッてきた


普段はネトル人妻のことをしっかり調べてから声をかけるが純子のあまりの妖艶さに魅せられて

思わず声をかけてしまったのである、しかしイケメンの中でもかなり上位に存在する彼には女はホイホイついてくるだろうという絶対の自信があった、しかし


「・・・」

純子は無視して通り過ぎてしまった


純子は旦那である誠実以外の男に全く興味がない誠実に似ている男を男性であると認識する程度である


当然、誠実からかけ離れたマサに気づくはずもなかったのである


プライドを踏みにじられたマサは絶対にネトルと心に決めるのだった


数日後、


「なになに、名前は楠木純子、純情団地に住んでる人妻か」

ある喫茶店でマサはある界隈を使って情報を集めていた


「しかしマサさん、この純子って女は旦那にぞっこんですぜ、夫婦関係は良好、ラブラブ夫婦で有名でやがる」


「うるさい!お前は黙って情報提供してりゃいいんだ!あの女だけは絶対ネトッてやる!それで、あの女の弱みかなにか集めてきたんだろうな」

マサはすっかり純子に魅了されてしまっていた、もっとも純子にその気は一ミリもないのであるが


「はい、平日の昼は基本一人、ですが、ときたま部屋から喘ぐような声が聞こえて来やがりますもしかしたら男を連れ込んでるかもわかりません」


「旦那にぞっこんなんじゃないのか?まあいい、あの女の家に案内しろ俺がじきじきに確かめに行く」

一刻も早く弱みを握りたいマサであった


「ここです」


男はマサを楠木家の部屋前に連れきた


「ここがあの女の家か、もういいお前は帰れ」


「えっ、あっしにもおこぼれをくださいよ」


「だめだあの女だけは俺だけのものにする」


「ちぇっ、わかりましたですが次のターゲットはあっしにも恵んでくださいね」

内心だめだこりゃすっかり魅了されちまっていると思う男であった


マサが一人で張り込んでから数十分後、部屋から喘ぎ声が聞こえ始めた


「あんっ誠実さん//」


(なんだ?誠実?あの男はいないはずだぞまあいいとりあえず鍵を開けるか

人妻をネトルものの嗜みとしてピッキングの技術を習得しておいて正解だったぜ)

鍵は古かったのですんなり開いた


楠木家の団地は古い建物なので音漏れはするし、扉は重いしで何かと不便だった

決して貧乏ではないのになぜこんなボロい団地に住んでるかというと、もともとは誠実が学生時代に住んでいたからである、純子は学生時代の誠実を感じることができるこの団地をえらく気に入っていた、誠実はマイホームを建てようと何度も相談するが、純子の反対によって保留中である


すんなり鍵を開けて、マサは家に侵入すると声の響く方へ抜き足差し足で向かっていく


声が響く先はどうやら寝室らしい、マサはスマホのビデオ録画をオンにしながら恐る恐る扉を開けた


そこには、ベッドの上でパンツに手を入れながら「せいじつさん」と喘ぎながら一人で自分を慰めている純子の姿があった


黒髪で糸目の純子は妖艶さを撒き散らしながら気づかないでいた


「へぇ、清純そうに見えてこんなに淫乱だったんだ」

これはチャンスだと確信したマサは声をかける

普段は弱みを握り確実のネトれると確信して初めて計画を実行に移すマサであったが


純子のあられもない姿を目の当たりにした瞬間理性は崩壊していた


声をかけられて純子は初めてマサの存在に気がつく

「え!?誰ですかあなた!」


「俺が入って来たことに気づかないほど夢中になるなんてとんだド淫乱女だなぁ奥さん」

このまま強引に押し倒して自分との不貞行為の証拠を使ってネトルのはネトラレ界隈では定石である

勝ちを確信した瞬間、マサは腹に内蔵が破裂するような衝撃を覚えた


「ぐはぁ!!」

マサは吹っ飛び倒れ込む

「見たんですか?」

何が起こったか分からずに混乱しているマサは腹の痛みで呼吸するのが精一杯である


「ひゅー、ひゅー、ろ、くが、してやったからな、」

なんとか呼吸が整ってきたマサ何が起こったのか分からないが今、純子に逃げられれば確実に逮捕されてしまう、マサにはネトって脅すしか他に道はないのである


「旦那がこれを見たらどう思うかなぁ?まさか、清純な奥さんがこんなに淫乱だったなんて

失望するかもなぁ?ばらしてほしくなければ、ぐはぁ!!」

再び腹に強い激痛が走る


「消しなさい」


光のない目でマサを見下ろす純子


「いやだね、まさかあんたがこんなに強かったなんて、野蛮だってこともばらしちゃうよ?」

内心焦りつつ、なんとか強がり、純子を丸め込まなければと最後の力を振り絞って言う



それを聞いた純子はキッチンから包丁を取り出し容赦なくマサに投げつけた

投げつけられた包丁はマサの頬をかすり壁に突き刺さる


自分の頬から血が出ていることに気づいたマサは絶望の表情をあらわにした


「畜生!!何なんだよ、なんでこんなに強いんだよ!」


マサは涙を流しながら絶望する


「消せば命は助けてあげるわ」

純子はスマホを奪ってデータを消したいがロック画面になっていてパスコードがわからない


「ひぃ!わ、分かった消すから!消すから命だけは助けてくれ」

再び包丁を掲げた純子を見てマサは言った


録画のデータを消したことを証明するためにマサは削除ボタンを純子に押させる


純子はデータが削除されたことを確認するとすぐにとある団体へ連絡しはじめる

「ええ、男が一人、またよ、早めに回収してくれるかしら?」


マサは純子のすきを見て逃げ出そうと体を起こす、その瞬間、包丁が飛んできてマサの太ももに突き刺さった


「ぐあぁぁぁ!!」


「また動いたわ、早く回収に来てくれるかしら?」

純子は痛みに苦しむマサを見ながらどこかに連絡している


数分後、インターホンが鳴った


恐怖と痛みで支配されたマサには生きる希望が見えていなかっが誰かが来たことにより希望が湧いてきた

(よし、誰か来てくれた、たとえ警察でもこの状況なら明らかに被害者は俺のはず、なんとか助かったぜ)

そんな事を考えていると家に数人の女たちが入ってきた


「たっ助けてくれ!殺されそうなんだ!」

マサは好機と捉えてこれみよがしに訴えかける、だが女達マサの言動を無視しては純子と話をしている

(おかしい、なんなんだ?きこえてないわけないよな、俺は一体誰にてをだしてしまったんだ?)

「おっおいやめろ!むぐっ」


女達はマサを縛り喋れないように口にガムテープを貼り多くな布の中にしまってそのまま持っていってしまった


その後マサの姿を見たものはいない


その夜


「ただいま」


「おかえりなさいあなた」

純子は誠実に飛びつき、抱きしめる

「どうかしたのか?やけにあまえたがりだな」


「少し怖い夢を見たのよ、家に侵入者が来る夢」


「ははっ全く純子は可愛いな」

純子は誠実のジャケットを受け取り、ちゃっかり匂いをかぎながらタンスにしまう


「今日は家族みんなでお風呂に入りましょ、ね?」

純子は上目遣いでおねだりする、こんな姿を見て断れるものなどいないのである


「分かったよ、じゃあご飯食べたあとにみんなで入ろうか」


「うん!」

純子は心底嬉しそうに返事をする


「それじゃあ早速夕飯を食べましょ、今日もあなたのリクエストのハンバーグよ」

そう言ってキッチンに向かう純子を見て誠実はあることに気づく


「あれ?包丁がやけに少なくないか?」


「ああ、私がうっかりさびらせてしまったのよ、もう古かったから新しいのを買うことにしたわ」


「じゃあ今度みんなで買い物にいくか」


「やったー!何買ってもらおうかな」

息子の誠が嬉しそうにとびはねる

「おにいちゃんずるいー愛にも買って」

娘の愛はムスッとした顔でおねだりしてくる

こんなかわいい子どもたちの期待を裏切れる親などいないのである


「もう、しょうがないな~」

デレデレとした顔で誠実は答える


「あなた、もうそろそろマイホームを建てましょう、私もそろそろ欲しくなっちゃった、、3人目♡」


「「「マイホームじゃないのかよ」」」


「5人になると狭くなるし、何よりここはもうボロくなってしまったわ今日も壁に穴が空いてしまったの」

純子の視線の先には包丁が突き刺さったあとがあった


「やったー僕自分の部屋が欲しかったんだよね」


「お兄ちゃんずるい私も部屋ほしい~」


「よし、パパ頑張っちゃうぞ~」


今日も楠木家は平和である




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 怖い主婦、正確な投げナイフはかなりのスキルが必要です、距離と正確さはほんの数秒で調整するのは難しいです。 彼女は武道家だと確信しています
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ