こんな作品が一次通過しました
前回の予告通り、私の一次通過作品の紹介です。
どうして通過したのか分析する、と言えたら格好もつきますが、『分析』というほどではないかもしれません。
大雑把に見ると、7作品の内訳は長編1作品、中編1作品、短編5作品。ただし短編5作品のうち1作品はシリーズものであり、残り4作品が単発の短編となります。
なお7作品のうち、連載中のものは一つもありません。全て完結済みです。
私は「続きはどうなるのだろう?」と先を読ませたくなるような盛り上げ方は苦手であり、最後まで読んでもらって初めて「面白かった!」と言っていただける作風だと自己分析しています。だから完結済みばかり一次通過しているのは、自分でも納得できます。
……というよりも、よく考えてみたら、連載中状態で応募したのは1作品だけ。だから自然と「完結済みばかり一次通過」になるのですね。
さて、具体的に見ていきましょう。
まずは、長編の『緋蒼村連続殺人 ――転生したら殺人事件の真っ只中――』。応募時も現在も91ポイント(ブックマーク25)の作品です。
https://ncode.syosetu.com/n5449fd/
ガチガチの本格ミステリです。副題に『転生』と入っていますが、古典的な歴史ミステリで見られる「過去へ跳ぶ」というパターンなので、いわゆる転生ものを期待されると驚かれる作品です。ライト文芸あるいは完全な文芸路線になるのでしょうか。
推理小説としては、私のイチオシ。だから、この作品が一次通過したのは本当に嬉しいです!
私が初めて参加した第7回から今回の第9回まで、ネット小説大賞では3年連続で一次通過したことになります。他サイトのコンテストで三次選考まで通過したこともありますが、私にとって二次以上の通過はその一度だけ。
もう、この作品を私の代表作と呼ぶべきでしょうね。「これが通過しなかったら全滅」というほどの作品であり、今回これが一次通過したのは順当と言えるでしょう。
続いて、中編の『ころしや探偵の事件簿「記録に残されたアリバイ」――転生先は探偵助手――』。応募時も現在も29ポイント(ブックマーク3)の作品です。
https://ncode.syosetu.com/n3301fb/
これも推理小説です。ただし本格ミステリではありません。ラノベではないと思いますが、こういうのがライト文芸と呼ばれるのでしょうか。
去年の第8回では一次通過しませんでしたが、一昨年の第7回では一次通過して、感想サービスでも感想をいただいた作品でした。過去に一度でも一次通過している以上、今回また一次通過したのも順当なのかもしれません。
今回通過した短編5作品のうち、シリーズものだったのが『「俺はウイルスである」――転生したらウイルスだったというおはなし――』。応募時も現在も20ポイント(ブックマーク2)の作品です。
https://ncode.syosetu.com/n7545fb/
SFジャンルで投稿した連作短編の1作目です。あまりエンタメ作品ではないかもしれません。「面白い」と言ってくださる方と「つまらん! 読むんじゃなかった!」と思われる方と、両極端に分かれそうな短編シリーズです。特に1作目は後者の方が多くなりそう、と自分でも心配になるのですが……。
今年ではなく去年の感想サービスで感想をいただきました。公式の感想なので、褒めてくださっています。
この作品そのものは初めての一次通過となりますが、同じシリーズの2作目が、一昨年の第7回で一次通過しています。また「同じシリーズの作品が」という話をするならば、今年の感想サービスで、4作目の短編の方に感想をいただきました。
その辺りを加味すると、運営側あるいは選考委員の方々には好意的に受け取っていただけた作品、ということになるのでしょうか。自分なりに考えてみた一次通過理由です。
以上3作品は、私が「小説家になろう」だけを使っていた頃に書いた作品でした。
それ以外の4作品は全て単発の短編であり、どれも「カクヨム」登録以降に執筆した作品となります。
執筆順に記載してみます。
最初は『われは転生者』。応募時も現在も14ポイント(ブックマーク2)の作品です。
https://ncode.syosetu.com/n5011fu/
2019年6月28日執筆、その日のうちに「カクヨム」に投稿して、こちらへ転載したのは2019年10月10日でした。
ファンタジー世界を舞台にしていますが、SFオマージュの作品です。ふと思いついて書いた作品ですが、ちょうど2年前は短編を書くのが楽しくて仕方ない時期であり、これも自分では気に入っている作品でした。
現時点で私が「カクヨム」に投稿している149短編のうち、検索システムを利用して「人気順」で検索すると、上から7番目に出てきます。私の作品の中では、評価されている方でしょう。
初期の自信作の一つ、と認識しています。
こちらでも読まれさえすれば評価されるに違いない。……というのは言い過ぎにしても、こうして一次通過したことですから、この機会にもっと読まれてほしいですね。
少なくとも、自分では「初期の自信作の一つ」と思っているだけに、この作品が一次通過したのは嬉しいです! 満足もしていますし、納得もしています。おそらく、審査してくださった方の「面白い」と、私の「面白い」が一致したのでしょう。
次は『おんがえし』。応募時も現在も4ポイント(ブックマーク0)の作品です。
https://ncode.syosetu.com/n9414gu/
2020年11月4日から11月5日にかけて執筆、11月6日に「カクヨム」に投稿して、こちらへ転載したのは2021年2月27日でした。
元々は「カクヨム」の『「5分で読書」短編小説コンテスト』応募用に書いた作品です。学校の朝読で読みたい短編小説を募集するというコンテストなので、子供向けを意識しました。
応募テーマは「最後はかならず私が勝つ(どんでん返し)」「通学路、振り返るとそこにいる(ホラー)」「想いが通じる5分前(恋愛)」の3つ。この作品の応募テーマは「通学路、振り返るとそこにいる(ホラー)」でした。
そのコンテストには、全部で15作品を応募。ただし文字数やテーマの合致した既存作品も10作品応募しており、新規に書いたのは5作品だけです。それら5作品のうち、「通学路、振り返るとそこにいる(ホラー)」テーマで応募したこの『おんがえし』と、「最後はかならず私が勝つ(どんでん返し)」テーマで応募した作品(『花泥棒は密かに盗む』)が、自分では「これぞ子供に読ませたい作品!」と思えるような自信作。中間選考の結果発表も楽しみだったのですが……。
どれも落ちていました! 既存作品の10短編だけでなく、新規の5作品も全滅です!
自信があっただけに「あの2作品が全く評価されないのか……」とショックを受けるほどでした。
だから今回、この『おんがえし』が一次通過したことで「ほら見ろ! やっぱりこれ、評価してくれる人は評価してくれる作品じゃないか! 以前のコンテストはたまたま選考委員の趣味と合わなかっただけだ!」と、胸がスッとしました。
思わぬ形で雪辱を果たせた気分です。
なお先ほど挙げたもうひとつの自信作『花泥棒は密かに盗む』の方は、一次選考には通らなかったものの、今年の感想サービスで公式の感想をいただいています。
両方合わせたら「カクヨムのコンテストで全く評価されなかった自信作が、2作品とも、ネット小説大賞の運営側あるいは選考委員の方々には、好意的に評価していただけた」と言えるのではないでしょうか。
本当に良かったです! ネット小説大賞万歳!
続いて『わが隊を統率するは不敗騎士』。応募時も現在も10ポイント(ブックマーク1)の作品です。
https://ncode.syosetu.com/n2518gw/
2021年1月24日から1月26日にかけて執筆、1月27日に「カクヨム」に投稿して、こちらへ転載したのは2021年3月27日でした。
ファンタジー世界を舞台にした、どんでん返しの短編です。もともとは上述の『「5分で読書」短編小説コンテスト』応募用に考えて、でも規定の文字数(6,000文字以内)に収める自信がなくて、執筆を断念。頭の中で寝かせておいたプロットでした。
それを1月下旬になってから書き始めたのは、「カクヨム」で1万文字まで応募できる短編コンテスト(『カクヨムWeb小説短編賞2020』)があったからです。そちらで落選してからでもネット小説大賞には応募できる、という計算もありました。
とにかく「逆転勝利!」だけをテーマにした作品であり、構想段階では地味な話のはずだったのに、いざ書き始めてみたら、頭の中で長い間寝かせていたせいか、自分ではとても気に入った作品になってしまって……。
結局『カクヨムWeb小説短編賞2020』では中間選考にも通りませんでしたが、「そちらで落選してからでもネット小説大賞には応募できる」という想定通りに応募して、こちらでは一次選考通過!
嬉しいです! しかも「自分ではとても気に入った作品」ですから、「私が面白いと思える作品は、ネット小説大賞ではきちんと評価していただけるのだ」というように、一次通過を納得できます。
きっとこの作品も、読んでさえいただければ面白いと思っていただける作品なのですよ!
最後に『ダイイングメッセージ10101』。応募時も現在も8ポイント(ブックマーク0)の作品です。
https://ncode.syosetu.com/n4150gx/
2021年3月22日に書いて、すぐに「カクヨム」に投稿。こちらへ転載したのは、約1ヶ月後の2021年4月19日でした。
ミステリ短編です。犯人当ての謎解き小説ではなく、犯人側からの視点で描いた、倒叙ものと呼ばれるタイプの作品です。
もともと「カクヨム」の公式イベントに参加するための作品でした。『カクヨム誕生祭2021』というイベントです。月曜と水曜と金曜の昼にお題を出されて、次のお題提示までを締め切りとして、即興で短編を書いて投稿する、という企画でした。
全部で10回のお題があって、私は全回参加。複数作品を投稿した場合もあり、このイベントだけで15短編を執筆しました。
この『ダイイングメッセージ10101』の時のお題は「21回目」。こういう企画では、お題から即興で書くので、自分でも「これは強引かな?」という場合もあれば、「これは会心の出来!」という場合もあるのですが……。
この作品は後者でした。でも投稿してみたら、私自身の評価と読者評価には、大きな差がありました。上述の『現時点で私が「カクヨム」に投稿している149短編のうち、検索システムを利用して「人気順」で検索』してみると……。
135番目!
いやはや、私が思った以上の低評価です。
この作品、そんなにつまらないのでしょうか? 私の「これは上手い」というのは、完全な独りよがりだったのでしょうか?
もとから少ない自信がさらに失われるところでしたが、今回ネット小説大賞で一次通過したことで、なんだか救われた気分です。
こういう作品を面白がってくださる選考委員の方にたまたま当たっただけなのでしょうが、それでも十分嬉しいです!
こうして振り返ってみると。
一次発表前に私が感じていた「今年は自信がない」の理由は、新作長編がないためでした。
結局、長編も中編も以前に通過した作品がまた通過しただけ。今まで応募して一次落選だった長編や中編は今年も駄目だった、という結果になります。
それでも。
色々と述べてきたように、「今年は思い入れのある短編がいくつも通った」という印象です。「なぜこれが通過したのだろう?」と自分でも疑問に思うような作品はありません。
とりあえず、今のところは、大満足の結果だと言えるでしょう。




