私は…………。
初投稿です。まだまだ未熟者ですが、どうか、温かい目で見てください(切実)。
私の最初の記憶は、幼稚園の時だ。あの日は風が強くて、私のお気に入りの帽子が飛ばされた。しかも、運悪く海の方へ。だけど、あの子は、迷わず海に飛び込んだ。
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私は、双子の妹が嫌いだ。
妹の希鎖は誰とでも仲良くして、曲がったことが嫌いで、いつもまっすぐで、私の事が大好きで、そして、自分の事を最も嫌う。そんな妹が、私は、大嫌いだ。
「さーきー!」
「…………何よ。」
一つ結びで、ジャージ姿の希鎖がいきなり抱きついてきた。ビックリしたけど、それよりも嫌悪感の方が勝った。
「あれ?沙紀機嫌悪い?」
「悪くない。それで?何か用?」
「いや、別に用はないけど。」
その、曖昧な笑顔も嫌いだ。だけど、一番、最も嫌いなのは。
「何してるの?希鎖。」
「お?憲太。見ての通りだけど?」
「いやわからん。」
ダルそうな目をして、ワイシャツの第一ボタンを外し、それと反してキチッとしたネクタイを着けている憲太君。私達双子の幼なじみで、私の想い人。
「憲太君、おはよう。」
「おはよう、沙紀さん。」
何だろう、この差は。何故私は『沙紀さん』で、あいつの事を『希鎖』と呼ぶ?理由は簡単だ。憲太君は、希鎖の事が好きなのだ。しかし、希鎖は全く気付いていない。これが私が、最もこいつを嫌う理由だ。
(憲太君は、私のだ。)
自分でも分かっている。こんな醜い感情を抱くのは罪だ。だけど、どう考えてもおかしい。だって、私の方が頭も良いし、性格も良い。顔は双子だから同じだ。なのに、なのに!
(憲太君は、何故あいつを選んだ。)
私は、双子の妹が嫌いだ。だいっきらいだ。
だけど、あいつは私の事が大好きだ。
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