言い訳
暗い部屋でひたすらに
呼吸を繰り返している
溺れるように
逃げるように
この現実から目を逸らす
憧れていたのは何だっけ?
何になりたかったのだっけ?
あの日描いていたモノは
遠く遠く色褪せて
この手をすり抜けていったようで
自分なんかに何ができる?
そんなふうに卑下してみても
動き出さなきゃ変われないのに
変わることがこわいとか
そんな言い訳ばかりが積もる
この夜が明けるのがこわい
時間が過ぎていくのがこわい
何よりも
何も決めきれていない未来がこわい
暗い部屋でひたすらに
溺れるように
逃げるように
現実から目を逸らす
呼吸を 繰り返している
こんばんは。葵枝燕です。
『言い訳』のご高覧、ありがとうございます。
この詩を書いたのは、二〇十七年七月四日午前二時を少し過ぎた頃です。そんな一年以上も前に書いたものを、なぜ今さら投稿したのか——それは、あの頃と今の自分が、全然変わっていないと思ったからです。
この詩を書いた頃、大学卒業を控えていた私は、周りが就職活動している中、ほぼそれをしようとしていませんでした。長く就ける仕事ではない不安定で不透明な場にいる今も、それは変わっていません。これではだめだと思いながら、何もしない、何もしようとしない、そんな私があるだけです。自分の未来の不透明ささえも、他人事のように感じている——そんな気がします。
暗い部屋の中で、ひたすらに現実から目を逸らす日々。あの頃と何も変わらない自分。おそろしいのは不安定で不透明な未来よりも、それを知っても何もしない自分自身です。
自分のどうしようもなさを吐露しただけの詩です。それでも、これが私です。
ご高覧、ありがとうございました。