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第7話 原石ちゃん2

毎日頑張る子

「なんで俺も仲間にいれないんだよ!!」



タケシ達「え?」


原石ちゃん「ふぁ?」


俺 「ん?」



原石ちゃんとタケシは困惑した瞳で俺の事を見ている。


よし、これは勢いが大事だ。この場を混乱させ、相手に何も何もさせないままに主導権を握っていこう。



タケシ達が混乱して身動きが取れない状態だったので、俺はスタスタと原石ちゃんの前に歩いて行った。


そして、原石ちゃんの爆弾を触る、撫でる、揉む、摘む、持ち上げる、様々な趣向を凝らした。


「クッ!ハァハァ。ビクンビクン」


原石ちゃんは息遣いが多少あらくなりなり、成されるがままになっていた。俺は一通り堪能した後に原石ちゃんとタケシ達に向かって挨拶をした。


新人冒険者のメリーと言います。未熟者故至らぬ点があるかと思いますが、宜しくお願い申し上げます。


タケシ達は未だ混乱から立ち直ってないのか、首をかしげながらこう言った


「お、おう?ちょ、お、お前一体なんだよ?意味がわからねーよ」


貴方達が巨乳愛好紳士条約に違反するような行いをしたので、罰を与える事にします。


爆弾を愛するすべての者よ。大きな爆弾があったらなら等しく分け与えなさい。左の爆弾は自分自身に、右の爆弾は友やご近所さんに分け与えるのが巨乳愛好紳士である。


こういう意味不明な事を言っておけば、更に混乱してくれる事を予想して言ってみた。


原石ちゃんは困惑した顔で「ちょっと、何言ってるかわからんたい」と呟いた。




俺は大きな声で叫ぶ



つまりは、俺にも触らせろって事だぁぁ!!!!ヒャッハー!!


と、絶叫をしたと同時に、光魔法の睡眠を発動してタケシ達3人を睡眠状態にした。


タケシ達はその場に倒れた。このまま刺激しなければ数時間は目覚めないはずだ。




とりあえず、色々言いたいことはあったのだが、解放された原石ちゃんに向っておれは拳骨を食らわせてやった。


「ゴツン」


急に何をするたい。意味がわからん。原石ちゃんは怒った表情をしてこちらを見ている。


いやぁ、あれだけパリィに拘ってるから、本当にパリィ出来るのか確認しただけなんだけど。助けてたんだから我慢して下さい。


それに、治療の二度手間になるのが嫌だったから先に殴っただけだよ。


じゃあ、治療するよ。

原石ちゃんに回復魔法を使用して傷を治療する。光を当てた場所の傷が癒えていく。


原石ちゃんの治療完了後、俺はタケシ達が目覚める前に原石ちゃんから簡単に話を聞いた。


なぜ、タケシ達を煽るような事を言ったの?


タケシ?この人たちとお知り合いだったのですか?


いや、まったく知らない。初対面ですよ。なんとなく雰囲気が「タケシ」って感じしてたので自分の中でタケシと命名してました。



…。



それで、何故煽ったのですか?


原石ちゃんの顔を見ると、何かに気付いた顔をして俺に対して目を合わせた。


自己紹介をしてませんでしたね。


名前は「グレース」どんな事にも屈しない鋼の精神を持つクール&ビューティーな女。



まあ、という設定で田舎から出て来たんです


…。えーとグレースという名前も設定?


いや、名前は本名ですよ。



いや~都会の人に舐められてはならないと思って「わたしがかんがえたさいきょうのぼうけんしゃ」で、デビューを試みたのです。


いやいやいや、設定とか言いながら物凄いノリノリだったよね?パリィとかクッコローーーとか言ってたじゃん。と、ツッコミを入れた。


そんなノリノリじゃないですよ。怖かったし、痛かったし、恥ずかしい思いもしました。

さっきも少し話しましたが、私は田舎から出てきてばかりなんです。都会の人間に対して壁を作ってたのかもしれません。気付いているかもしれませんが、田舎出身の為油断すると言葉が訛るし、方言とかでてしまうんです。他人と自分を騙して壁を作りたかったのかもしれません…。



グレースは少し顔を赤くし、照れながら

「でも何かを演じている自分が楽しかったです」




こいつ全然反省してないかもしれない…。と思ったがもう何言っても無駄そうなのでスルーした。





その後



冒険者ギルドに連絡して、タケシ達のとの仲裁に入ってもらった。このまま放置して冒険者ギルドの先輩と険悪な関係になるのはよろしくないと思ったからである。


2時間ぐらい経過するとタケシ達も目が覚め話し合いが行われた。


冒険者ギルドが言うには冒険者は基本的に自己責任で行動する存在である。本来は関知しないとの事だが、今回は初心者冒険者が2人も関与してる為、仲裁として入ってくれるとの事だ。


タケシ達は自分達が熱くなってしまった事を認め、謝罪をして来た。少し冒険者の厳しさを教えてやろうぐらいの考えだったみたいだ。

そもそも、タケシ達は悪意を持ってグレースを誘ったわけではなく、新人の緊張を解す為に善意で誘ったらしい。だが新人のグレースに挑発されて熱くなってるようでは、ダメなんだろうが。


非を認め謝ることができるのはなかなか出来るものじゃないと思い。タケシ達の評価を少し改めた。


グレースについては、協調性のなさや言葉使いなど相手に対する敬意が足りなかったと判断された為、今回タケシ達との件はお互い様なので、両方が謝罪をして痛み分けとなった。爆弾を触られた事については勉強代だと思ってもらおう。


勿論、俺が爆弾を触った事については、女の子同士なのでお咎めなしである。素晴らしい特権を持ったものだ。




時刻はもう昼過ぎである。太陽も天上から少し西に傾き始めてる。

冒険者としての残念な初日であった。今日は依頼は受けるは止めて、どんな依頼があるのか確認だけしようと思い入口近くにある掲示板に足を運んだ。掲示板の前に立って依頼を確認していると、後ろから声を掛けられた。


メリーちゃん依頼の確認をしにきたの?


振り向くとそこにはグレースがいた。


うん。今日から冒険者として始める予定だったから明日以降に備えてどんな依頼があるのか確認に来たんだよ。それにしても依頼は採取系の依頼が多いね。私あまり森に入った事ないから植物の名前を言われてもどれを採取していいのかさっぱりわからない。


するとグレースが少し恥ずかしそうに話した。

それじゃあ、今後私とパーティー組まない?私は田舎の山の麓にある村出身だから採取系依頼に対しては自信あるんだ~。それに狩猟とかもしてたし弓やボーガンには自信あるよ。


その発言に対して、俺は「なんで遠距離をメインで戦う人間がパリィに拘ってるんだよ!」と、また心の中で突っ込みを入れた。



私は植物の知識なんてはまったくないからありがたい申し出です。宜しくお願いします。それと今後同じパーティーの一員となるんですから私の事はメリーと呼び捨てにして下さい。


それでは私の事もグレースと呼び捨てで呼んでね。所で、メリーはお昼ご飯はもう食べた?まだなら今日のお礼に私が御馳走させてくれないかな?


今日はもう依頼の確認だけして宿に戻る予定だったから、遠慮なくご馳走になる事にします。


んー。じゃあ近いしギルドの酒場でいいかな?


了解~。


二人で冒険者ギルド1階にある酒場に来た。店内に入るとアップルさんが居てテーブル席に案内してくれた。


今日は私の奢りだからメニューも任せて!グレースはアップルさんを呼び、メニューをみてあれこれ注文してるようだ。



注文した料理が届くまで色々グレースと話をしていた。


グレースの年齢は15歳らしい。15歳であの爆弾を持てる肉体が妬ましい。


グヌヌ。と、グレースの爆弾をネッチョリ凝視していたらアップルさんが来た。



「先に飲み物だけ持ってきたから飲んでて~」と言い、泡付きジョッキと果実水らしきものをテーブルに置いて行った。


メリーにはビールまだ早いでしょ?もう少し大人になったら飲めるからそれまで待ってなさい。


「それじゃあパーティー結成のお祝いに乾杯をしましょう」とかグレースが言ってはいるが、俺にはグレースの言葉が耳に入ってこない。グーレスの爆弾からビールへと目線を変え。

「こいつまさか、自分だけビールを飲むつもりかよ!」いや、まあ年齢的にしょうがないのは分かるんだが、心からは納得はいかない。


でも、折角のパーティー結成だしウジウジしててもしょうがないよな。と思いグラスを掲げた。


それでは、私達二人のパーティー結成を祝って



「カンパーイ」


乾杯の掛け声と同時にグラスを合わせる


俺が飲んだ果実水もほのかに香る果実の匂いが爽やかでスッキリとしてて飲みやすかった。


グレースも顔が「><」こんな感じになりながらビールを味わっている。


だが、他人が酒を飲んでる時に自分が飲めないのは、ビール好きのおっさんからしたら心穏やかにはなれないものである。少しだけグレースの事を殴りたいと思った。



ビールまでの道のりはまだまだ遠いのである。

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