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第3話 5歳

転生して5年が経った。


未だに中身がおっさんということはバレテないようである。特に病気にもなったりせず、順調に育っている。

見た目が美幼女なのでとりあえず下手な発言をせずに、微笑んでいれば現状はごまかせるのであった。


そして5歳になり、読み書きは完璧にできるようになり、自分で好きな本を読んで生活していたのだが、ソフィア教のソフィア育成計画担当者から、家庭教師を雇い教育していくとの事を伝えられた。


家庭教師は今後脱走する際に役立つ知識や力を得られるので構わないのだが、どんな内容なのか育成計画担当者に尋ねた。



どのような勉強をするのですか?


ソフィア様が聖女として生きていくための礼儀作法、一般的な学術、護身術、魔法の訓練、後は必要に応じて授業を行う予定になってます。




魔法ですか!?


ええ。歴代の聖女様は特に皆、光魔法を得意として多くの人々を救ってきたので聖女として崇められているのですよ。


へ、へぇ~。


と、話しを聞きながら内心

(魔法!?まじかー。やっぱ異世界転生なら魔法は使ってみたかったし、脱走した後に魔法で生きていけそうだ。

男ならやっぱり魔法に憧れるよなぁー。転生前の幼かった頃にみた漫画で5本の指から炎を出す魔法の真似とかして遊んでた記憶を思い出していた)


明日の午前中先生に来てもらう予定になっておりますので、今日は早めにお休みになって頂きますようお願いします。


といって、部屋から出て行った。

とりあえず、今日は早めに寝ようと思った。


翌日


今後の教育方法について説明を受けた。


授業は日替わりで授業を行っていくとの事で礼義作法、一般座学、魔法、護身術の順番で授業を行っていくとの事。


授業を受け持ってくれるのが「マール先生」という40歳前後の女性の方で口調や服装もとても上品な感じがした。


そして今日の授業は簡単なお菓子の作り方と紅茶の入れ方、飲み方、選び方を学びましょうとの事で本当にどうでもいい授業であった。


正直、生ビールの入れ方、飲み方、選び方なら、試飲も含めて楽しめたと思うのは中身がおっさんだからだろう。


しかし、猫の皮を被って生きていかなければならないので真面目に授業を受けたのである。




翌日


一般座学の授業はマール先生が礼儀作法と兼任で授業を受け持ってくれるそうです。


授業内容としては、国の成り立ちや地理、国同士の情勢など教養に関する知識を得ることが出来た。今後脱走する際に絶対に役に立つ知識を得ることが出来そうだ。


更に気付いた点がある。この体はとても記憶力がいいのだ。子供だからなのかもしれないがすぐに記憶できる。


若いっていいよねぇ。




翌日


今日は待ちに待った魔法の授業の日だ。


テンション上がりすぎて昨晩はなかなか寝付けなかった。


紹介された先生は「パレス」という名の胸の大きな魔法使いであった。元冒険者で結婚を機に冒険者を引退して、現在は俺の家庭教師をしてくれている。


容姿は青い髪に緑色の瞳をした20歳後半の人妻美女だ。


やばい・・・。ストライクだぜぇ。俺のスカウターから推定Gカップと表示されている。

元の世界なら間違いなく声を掛けていた巨乳魔法使いだった。


おっと、本性が顔に出てしまうところだった。


表情を整え、パレス先生に向って挨拶をする。


「パレス先生、私の名前はソフィアと言います。魔法のご指導よろしくお願いします」


「はい。ソフィア様私のほう色々至らぬ点があるかもしれませんが、お願いしますね」

と、優しく微笑んでくれた。


そして俺は悟った。今の自分の年齢と見た目ならあれができるはずだと。


あれとは、パレス先生の胸に向って抱きつく行為を指すのだ。


ニヘヘ。ウヒョオオ。やばいすげー柔らかいぜぇ。


幼女特権を使い短い時間だが推定Gカップを堪能したので、魔法の訓練に入ることになった。


パレス先生から魔法について説明を受け、なんとなく理解できた。


例えるなら、炎の大きさと発射速度をイメージして魔力を放出すると炎の魔法となるらしい。そして詠唱や魔法陣等も不要だそうだ。勿論、適正量を超えてイメージした魔法は発動はしないので、自身の魔力量と相談しながら魔法を使いましょうとの事。


大事なのは想像する力であると。


魔力については、元々魔法を使える人に微弱な魔力を体内に流してもらって、体で感覚を覚えろと言うことなので、実際に流してもらった。


「それではソフィア様、今から魔力を流しますね」


「お願いします」


触れられた部分がとても温かく、その部分だけ温泉に入っている様な感覚であった。魔法の才能が無い者はこの感覚すら分らないらしく、俺は魔法が使えることが確定した。


それでは、離します。


パレス先生はゆっくりと手を離してた。


「それでは、次は先ほどの感覚を自分自身で行ってみて下さい」


俺はゆっくりと目を閉じ、パレス先生に触れられた感覚と思いだし、体の中から自分の右手へゆっくりと集めてみた。

魔力が出ているかどうかを確認する為に、パレス先生に触れろということなので勿論、胸を触った。幼女特権素晴らしいです。


魔力の確認は出来ました。次は実際に魔法を使ってみましょう。との事なので


神殿の中庭へと移動した。


それでは先ほどの魔力を右手に纏って、火は危ないので流れる水をイメージして放出してみて下さい。


魔力を右手に持っていき、誰もいない方向に右手を掲げならが水鉄砲から飛び出す水をイメージしてみた。


「んんんぅ~。そいや!」


圧縮された水が右手から飛び出して、中庭の木にぶつかった。


威力はそれほどないが、魔法は発動したので安心した。


パレス先生に話を聞くと、通常初めて魔法を使ったら水がチョロチョロでるぐらいで飛び出していく事など、熟練者でないと出来ないとの事。魔力が多いのとイメージがしっかり出来ているからだと、言っている。俺は才能があるのかもしれん。


魔法が使えるならいろいろな職業に就くことができる。

これで自由の身に一歩前進したぜぇ。


その後、色々魔法を使って実験をしていたのだが、俺の得意魔法は光魔法らしく、治癒や、除霊、対象を睡眠状態にするなど聖女らしい能力のようだ。


いろいろな魔法を使って授業は終了となった。

毎日魔法を使って、魔力を使うイメージは忘れないで欲しいとの事なので毎日最低限の訓練は欠かさず行おう。

明日は護身術だ。元々体を使うのは得意でも不得意でもなく普通だったので、この幼女の体だと何もできないだろな。など考えながらベッドに潜りこんだ。




翌日の昼過ぎ


俺は今日は動きやすい服装になり、今日指導してくれる先生を待っていった

本日指導していただける先生を紹介された。「リカルド」という名のガッチリした体格の30歳前後の男性だった。


話を聞くと、貴族の三男だったリカルドは家を飛び出し、冒険者として勇名を馳せた。オリハルコン級冒険者だそうだ。


挨拶も終わり授業に入ると、俺専用の側仕えや育成計画担当者が一旦席を外しリカルド先生と現在二人きりになっている。


それじゃあ最初は準備運動から始めよう。との事なので中庭に移動して芝生の上に座った。


前屈をするように指示を受け、体を前に倒していた。


すると、妙な視線を感じるのだ。なんていうかねっとりとした視線だろうか。しかし気にせずに体操を続けた。次は開脚前屈をすうように指示を受けた。子供の体は柔らかく地面にぴったりと手を付けられた。


やはり幼女の体は素晴らしい。と、幼女の体を実感していると


私が背中を押しましょう等と言いながら、俺の体を撫でるように触わりながら背中を押し始めた。何故かハァハァと息をしているので


とても気持ち悪く鳥肌が立ってしまった。


さっきの視線でも薄々感づいてはいたのだが、この男まさかの幼女がお好きな人種のようだ。


「なにがオリハルコン冒険者だよ!ロリハルコンじゃねえか!」等と思いながら


身の危険を感じていた。


直観で「ヤラナケレバヤラレル」と感じた為、おれは昨日覚えた睡眠魔法を、ハァハァ言って油断しているロリハルコンに放ち、事なきを得た。


その後、側仕えが戻ってきたので、リカルドは具合が悪くなり倒れてしまったと伝えた。自分自身も男なのでロリハルコンの性癖は言わないでおいた。男の情けである。


今後は出来るだけ女性からの指導を受けたいとやんわりと伝え、リカルドは一日でお役御免となったのだ。

代わりの護身授業は、パレス先生が受け持ってくれることになった。魔法使いだが冒険者として活動していたので、魔法を使わない最低限の護身も出来るとのこと。


出来れば初めからそうして欲しかったよ…。




その日の夜


自室のベットの横の窓から星を見ながら考え事をしていた。


女として生きるのはとても辛く、大変な事だと感じた一日だった。今までネットリ目線で女性を見ていて御免なさい。


でも、今俺も女だから許されるはずである。自己弁護をしながらネットリ視線はやめる気はないのだ。




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