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自力で転生した少女  作者: 10bit
第3章 魔道具研究
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第14話 討伐依頼

 冷房と冷蔵庫の製作に成功した。


 冷房は紙に陣を描いただけだ。魔力を流すと冷気が出るので、必要なだけ魔力を流せばいい。実は冷凍庫の蓋でも代用できたりするが。

 冷蔵庫は冷凍庫と同じ形で、陣を少しだけ変えた。一定の温度になったら、魔力を流しても冷却しないようにしてある。実際使ってみると、一度魔力を流せば一日はぎりぎり許容出来る温度を保てるかなという程度に収まった。


 魔石は夜に魔物狩りに行ったら、大量に集めることができた。今後は魔石がネックになることはないだろう。


「冷蔵庫ってすごく便利だね。う~〜ん、このシャキシャキ感が堪らないわ。」

 最近は朝食で冷蔵保存しておいた野菜を、サラダにして食べている。買い物はいつも仕事帰りの夜に買っていたので、葉物野菜なんかは朝まで置いておくことができなかった。

 冷蔵庫と冷凍庫の活躍で食材の無駄が減り、安い時にまとめ買いが出来るようになった。料理の作り置きも出来るようになって、ミリーナさんに物凄く喜ばれる結果となった。


 さて次は何を作ろう。やはりコンピュータだろうか。馬鹿みたいに大量の陣を構築すれば魔力で動くものが作れるだろうが、一体どれだけの手間が掛かるか分からない。そもそも作る目的が…複雑な陣を構築できるようになるか。うん、気長に作ることにしよう。


 とりあえず今日も、冒険者ギルドに朝の挨拶に行くと先客が2名居た。橙色の髪をツインテールにした少女と茶色の髪をアップスタイルに編み込んだ少女だ。前者は2本の剣を腰にさし、後者は模様が入った緑色のマントを羽織っている。

 橙色の髪の少女がギルドのおじさんに話しかけた。

「レベル34のジャイアントベアらしき魔物がこっちに来たっていう話、入ってるっしょ?」

「ああ、既に3人ほど依頼を受けていってるぜ。」

「ちっ。先を越されたわね。私たちもその依頼、受けるわ。」

 茶色の髪の少女が舌打ちをし、2人が冒険者カードを出す。

「あいよ。…ってあんたらランク4か。」

「こう見えてそれなりに腕が立つんだから。甘く見ないでよね。」

「わりぃわりぃ。」

「行くわよ、シャム。」

 どうやら2人ともランク4らしい。大体冒険者ランクというのは、冒険者ランク×10のレベルの魔物を倒せる程度というので決まるらしい。なのであの2人なら余裕で倒せそうだ。


 私は2人と入れ替わりで前に出た。

「お嬢ちゃんも話を聞いてたろ?討伐依頼受けてみるか?」

「レベル34でしたよね。それなら何とかなりそうですし、依頼受けてみます。」

「あいよ。もし依頼達成できたらランク3の認定をやるぜ。本当なら何体か倒さないといけないんだが、お嬢ちゃんは採取依頼の方でかなり実績を残してるからな。」


 すると先程の茶色の髪の少女が話に割り込んできた。まだギルド内に居たらしい。

「ちょっと、ランク2のしかもこんな小さい子に依頼受諾させるわけ?採取依頼と討伐依頼って全然違うじゃない。大体この子、他種族でしょ。こんな魔物みたいなやつをギルドが信用してるなんて信じられないわ。」

「おいおい、冒険者に他種族とか関係ねぇだろ。確かにこのお嬢ちゃんはちっちゃくて弱そうに見えるが、この辺りの魔物を乱獲してる強者なんだぜ?」

「この辺って、雑魚ばっかじゃない。死んでも知らないわよ?」

「まぁそこは自己責任だからな。そこはちゃんと分かってるだろ?」

「はい、大丈夫です。」

「ふん、せいぜい死なないように気をつけることね。」

 茶色の髪の少女が私のことを心配?してくれると、2人でさっさと出て行ってしまった。


 私も向かうとしよう。先に向かっているのがあの2人を含めて5人いるので難しいかもしれないが。




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