第15話:ライバル出現
だいぶ更新遅れました↓↓身内でいろいろあって…すみません(・ω・`)またゆっくりですが更新していきたいと思います!
「たこやき食べたい。」
「あんた、さっきも食べなかったっけ?」手に焼きそばの入ったパックを持って、太陽君はため息をついた。
今日は近くの街の夏祭りに来た。近くって言っても結構時間かかったけど。なんだかデートしてるみたいで嬉しいな。
「にしても、本当に人多いな。」どうやら人込みが苦手らしく、太陽君は苛々しながらそう言った。
「お祭りだもん。」
「だから来たくなかったんだよ。」…楽しんでるのは私だけみたい。
「あんたのわがままだから聞いたんだからな。」
「え?」
「祭なんて何年ぶりだかわかんねぇ。」りんご飴をくわえてぼけっとしてる私をほっといて、太陽君はすたすたと歩いて行った。なんか最近太陽君が嬉しいことを言ってくれる比率が上がった気がする。それとも、私が小さなことで喜んでるのかな?
すると突然、前を歩いてる太陽君が振り返った。
「やべっ。」
「えっ?」太陽君は私の腕を引っ張って、今来た道を戻ろうとする。
「えっ、何?!ちょっと…」
「太陽!なにやってんだよー。」そう呼び止められて、一歩走りかけた太陽君と私は立ち止まった。
「…お前、か、彼女?」友人らしき人がきょとんとした顔でこっちを見ている。なんか勘違いしてるみたい。
「親戚だよ。」太陽君は困った顔でそうとだけ言った。
「だよなぁ。お前が彼女作るなんてありえないよなぁ。」
太陽君の友人らしき人は、うんうんと頷きながら言う。私は太陽君の反応を見ながら、とりあえず黙っていた。
「あれっ、太陽!?」太陽君の友人らしき人の後ろから、小柄で可愛い女の子が走って来た。そばに来て太陽君と並んでる私を見るなり、女の子はきつい表情になった。
「太陽、人込み嫌いだから祭には行かないって言ってたじゃない。」
「どうせすぐ帰るよ。」
「この人に誘われたから来たの?」女の子はじろりと私を睨む。どうやら、この人私のライバルみたい。嫌だなぁ…こういう争い。
「せっかく会ったんだし、一緒にまわろうよ。」女の子はそう言って、半ば無理矢理太陽君を説得した。
あーぁ、なんでこうなっちゃうかなぁ…。