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07.即興小説、お題「スポーツの洞窟」


お題:スポーツの洞窟 制限時間:15分





スポーツの洞窟攻略戦


 スポーツの洞窟、ここは世界のありとあらゆるスポーツの集まった洞窟であり、最深部まで向かえばスポーツの神様の祝福を受けると言われている。

 しかし、いまだスポーツの洞窟を走破したものはいない。なぜなら、それは不可能なことだからだ。

 まず、最初にするスポーツはランダムである。バスケかもしれないし、サッカーかもしれない。野球なんて当たった日には、17対1で戦わなければならないのだ。

 だから、まずはメンバーを集める必要がある。

 世界のありとあらゆるアスリートを集め、第六次スポーツの洞窟攻略が行われた。しかし、七日七晩行われた洞窟攻略は探索者達の体力切れで終わりを迎えた。

 いくら屈強なアスリートたちでも、いつかは体力に限界はくる。絶えず勝負をしかけてくる洞窟の魔人たちに対し、アスリートは無力だった。

 ある時、スポーツの洞窟に子供が迷い込んだ。スポーツの洞窟なので、命を取られる心配はない。いつか負けて帰ってくるだろうと村の人たちはとりあえず洞窟の外で待つことにしたが、一年もの間、子供は帰ってこなかった。

 一年がたち、子供が帰ってくると、村は大騒ぎになった。

 その子供は、一年前とまったく容姿が変わっていなかったのだ。子供はおそらく、スポーツの洞窟の祝福を受けたのだと推察された。

 子供に話を伺うと、

「んとねー、洞窟に入るとね、優しいおじちゃんたちが僕と遊んでくれたんだ。いろんなことをしたんだよー、サッカーとか、マラソンとか、オセロとか」

 知恵を使ったものもあったらしい。

「それでいーっぱい遊んだ後にね、筋肉のおじちゃんが美味しい水をくれたんだ。美味しかったなー」

 つまり、スポーツの洞窟は純粋にスポーツを楽しむ人間なら突破できるらしかった。

 第七次スポーツの洞窟攻略が行われたが、あっけなく失敗した。

 スポーツの洞窟は、ショタコンだったのだ。

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