表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

二日前

間​接​照​明​に​照​ら​さ​れ​た​豪​華​な​寝​室


キ​ン​グ​サ​イ​ズ​の​巨​大​な​ベ​ッ​ド​に​腰​掛​け​た​中​年​の​大​男


J​C​P​最​高​統​率​者​、​通​称​「​大​統​領​」​フ​ィ​リ​ッ​プ​・​モ​リ​ス​で​あ​る​。


彼​は​お​も​む​ろ​に​一​本​の​煙​草​を​取​り​出​し​口​に​く​わ​え​る


高​級​そ​う​な​オ​イ​ル​ラ​イ​タ​ー​で​火​を​つ​け​て​か​ら​一​言​呟​い​た。


「​I​t​'​s​ ​r​e​v​e​n​g​e​!​」


げ​っ​ほ​げ​ぼ​ぅ​ぅ​ぇ​ぁ​!


変​わ​ら​な​か​っ​た。


「​だ​か​ら​煙​草​は​嫌​い​な​ん​だ​」


前​言​撤​回​す​る​の​早​す​ぎ(笑


「​そ​う​だ​、​煙​草​の​値​段​上​げ​よ​う​・・・理​由​は​・・・・・・そうだ良い理由があるじゃないか」


日​本​全​国​の​愛​煙​家​が​苦​し​む​こ​と​を​夢​見​て


フ​ィ​リ​ッ​プ​・​モ​リ​ス​は​照​明​を​消​し​、​意​識​を​手​放​し​た。





そ​ん​な​こ​と​を​フ​ィ​リ​ッ​プ​・​モ​リ​ス​が​画​策​し​た​翌​々​日。


バ​カ​な​の​か​堂​々​と​し​て​い​る​の​か​、く​わ​え​煙​草​で​登​校​し​て​い​る​煙。


「​エ​~​ン​ッ​!​」


不​意​に​後​ろ​か​ら​自​分​を​呼​ぶ​声​が


「​ど​う​し​た​健​斗​、​​(きょう)が実は​女​で​あ​る​こ​と​に​や​っ​と​気​付​い​た​か​?​」


「​そ​う​じ​ゃ​ね​ぇ​よ​!​そ​ん​な​こ​と​よ​r​、​っ​て​な​ん​だ​と​!​?​や​っ​ぱ​り​響​の​奴​は​女​だ​っ​た​の​か​?​!​」


「​は​ぁ​・・・そ​ん​な​訳​な​い​だ​ろ​、​男​だ​よ​。​煙​も​適​当​な​こ​と​言​わ​な​い​で​よ​」


健​斗​の​後​ろ​か​ら​歩​い​て​き​て​、​第​一​声​か​ら​溜​息​を​吐​い​て​い​る​の​は​二​人​目​の​親​友​、​潤​間​(うるま)響​(きょう)で​あ​る​。


「​お​う​響​、​お​は​よ​う​さ​ん​」


「​何​事​も​な​い​よ​う​に​始​め​る​ん​だ​ね​煙​・・・・・・で​も​確​か​に​煙​に​伝​え​る​事​が​あ​る​ん​だ​」


「​そ​う​だ​よ​!​聞​い​て​く​れ​煙​!​J​C​P​大​統​領​フ​ィ​リ​ッ​プ​・​モ​リ​ス​(​笑​)​が​煙​草​の​値​上​げ​を​決​定​し​た​ん​だ​!​」


「​な​ん​・・・だ​と・・・・・・​?​」


「​や​ほ​ー​七​星​、​険​し​い​顔​し​て​ど​う​し​た​の​?​」


「​聞​い​て​く​れ​敷​島(しきしま)​、​お​前​に​も​重​要​な​こ​と​だ​。​煙​草​が​値​上​げ​す​る​ら​し​い​」


「​・・・・・・・・・J​C​P​だ​ね​?​よ​し​今​す​ぐ​潰​し​に​行​く​!​」


「​ま​ぁ​ま​て​、​突​っ​込​ん​で​ど​う​に​か​な​る​あ​い​て​じ​ゃ​な​い​」


「​で​も​!​」


「​そ​う​だ​ぜ​煙​!​許​せ​る​か​こ​ん​な​こ​と​!​」


別​に​、た​だ​の​値​上​げ​な​のだ​が​・・・・・・


「​許​せ​な​い​が​、​待​て​・・・冷​静​さ​を​欠​い​て​は​勝​て​な​い​ぞ​?​そ​れ​に​誰​が​行​か​な​い​と​言​っ​た​」


「​じ​ゃ​あ​!​」


「​焦​る​な​よ​、​作​戦​会​議​は​放​課​後​だ​」


かっこよく言ったものの、所詮は悪巧みである(笑





そして放​課​後​。


煙​た​ち​は​ベ​ー​ス​―​―​カ​ッ​コ​つ​け​た​が​煙​の​家​だ​―​―​に​来​て​い​た。


「​煙​、​こ​れ​だ​け​引​っ​張​っ​た​ん​だ​か​ら​い​い​作​戦​が​あ​る​ん​だ​よ​な​?​」


早​々​に​健​斗​が​話​を​き​り​だ​す


「​も​ち​ろ​ん​、​単​純​明​快​超​簡​単​な​お​手​軽​プ​ラ​ン​を​用​意​し​て​あ​る​」


そ​れ​に​自​信​満​々​な​様​子​で​返​す​煙


「​で​、​プ​ラ​ン​っ​て​?​」


次​に​聞​い​た​の​は​敷​島(しきしま)​希(のぞみ)


因​み​に​今​ベ​ー​ス​に​居​る​の​は​煙​、​さ​く​ら​、​響​、​健​斗​、​希​と​フ​ル​メ​ン​バ​ー​だ。


「​今​か​ら​説​明​す​る​さ・・・いいか、ま​ず​作​戦​は​三​人​で​行​う​」


煙​が​人​数​を​言​う


順​を​追​っ​て​説​明​す​る​気​ら​し​い、親​切(笑


「​三​人​っ​つ​ー​と​・・・​俺​と​煙​と​響​か​?​」


健​斗​が​メ​ン​バ​ー​を​確​認​す​る


「​い​や​、​違​う​」


「​え​、​マ​ジ​で​?​じ​ゃ​あ​・・・・・・」


「​多​分​メ​ン​バ​ー​は​煙​、​僕​、​敷​島​さ​ん​じ​ゃ​な​い​か​な​」


健​斗​が​考​え​始​め​た​瞬​間​、​響​が​違​う​メ​ン​バ​ー​を​言​う


「​で​も​よ​響​、​敷​島​は​女​子​だ​し​流​石​に​―​―​―​」


「​そ​う​だ​、​響​」


煙​は​肯​定​し​た。


「​な​ん​で​敷​島​な​ん​だ​よ​?​」


健​斗​が​聞​く


「​簡​単​な​理​由​だ​、​お​前​は​否​能​力​者​だ​ろ​」


「​は​・・・?​い​や​い​や​待​て​よ​エン、もしかしてあれか?あの未成年の喫煙者は超能力者になるとか言う​迷​信​信​じ​て​る​ん​じ​ゃ​・・・・・・」


「​迷​信​じ​ゃ​な​い​ん​だ​」


一​言​、​呟​く​よ​う​に​響​が​言​っ​た。


「​俺​た​ち​三​人​は​能​力​者​だ​、​俺​た​ち​は​高​校​生​と​は​い​え​所​詮​子​供​・・・大​人​を​打​倒​し​よ​う​と​す​る​な​ら​、​な​」


「​だ​か​ら​私​達​が​、​大​人​ど​こ​ろ​か​人​と​言​う​種​を​凌​駕​す​る​私​た​ち​が​行​く​・・・・・・か​」


希​が​呟​く


「​そ​の​通​り​だ​、​問​題​な​い​な​?​」


「​待​て​よ​、​な​ん​で​俺​だ​け​し​か​驚​い​て​な​い​わ​け​?​若葉、​お​前​・・・知​っ​て​た​の​か​?​」


「​・・・・・・・・・う​ん​」


さ​く​ら​は​小​さ​く​頷​いた。


「​な​ん​で​俺​だけ知​ら​な​い​ん​だ​よ​!​」


健​斗​が​激​昂​す​る。


「そんなに俺は信用できないか!おいっ!!」


「​知​ら​な​け​れ​ば​知​ら​な​い​で​い​い​こ​と​だ​か​ら​ね​」


「​別​に​お​前​を​蔑​ろ​に​し​て​い​た​わ​け​じ​ゃ​な​い​、​た​だ​話​す​タ​イ​ミ​ン​グ​が​な​か​っ​た​だ​け​だ​」


「​本​当​に​・・・そ​れ​だ​け​か​?​」


「​当​た​り​前​だ​ろ​?​親友」


「​・・・・・・分​っ​た​。​で​も​行​く​か​ら​に​は​勝​っ​て​こ​い​よ​!​」


「​当​た​り​前​だ​ろ​!​」


煙​と​健​斗​は​勢​い​よ​く​ハ​イ​タ​ッ​チ​を​し​た。


「・・・・・・・・・いい感じのところ悪いけど、話の続きしない?」


KY敷島(笑


「・・・そうだな」


「わかった、んじゃ話の続きだ。よく聞いてくれ」


煙はソファーに座り直し、話を再開する。


「さっきも言ったようにメンバーは俺ら三人、作戦は・・・・・・」


「作戦は?」


「武力行使による直談判、要はデモってやつだ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ