76.廻る
最終話
本日2話更新、2話目です。
前の話を読んでない方は先にそちらからお読みください。
色々と質問されたり、診察してくれた医者が
「おめでとうございます!ご懐妊です!3ヶ月ですね」
と言ったのを他人事のように聞いていた。
「「ローラ!!おめでとう!!」」
親友2人の言葉を聞いて涙がぽたりと零れ落ちた。
「・・・赤ちゃん・・・私に?」
「「そうよ!!」」
2人が自分の事のように喜び涙を流してくれる。
3年経った今も子ができていなかった。
不妊かもしれないと初めからわかってはいても、もしかしたらと希望は捨ててはいなかった。
だけど月の物の時以外は、ほぼ毎日仲良くしているのに3年経ってもできないというのはやっぱりそういうことなのかもしれないとローレライはもう子を諦めて養子をもらってもいいかもしれないと思うようになっていた。
2人とも知っていたのだ。私が石女だ、病弱で産めない体なのだと社交界で噂されていることを。
私が子を産んであげると、シオンが女性に言い寄られることがあるというのを。
もちろんシオンはそんなの相手にはしないから、そこは心配していなかったけれど元々子が出来なかったら噂はされるだろうという想像以上に、勝手に他人にあれこれ面白おかしく言われることに自分でも気付かないうちに傷ついていたのだと思う。
「あのね、ローラわたくしも妊娠していると言われたばかりなの。わたくしも3ヶ月ですって」
「ええ?!おめでとう」
「おめでとう」
また皆で泣きながら喜んだ。
マージは私に気を遣って黙っていたのだ。先ほど顔色が悪いと思ったのもつわり故だったのだろう。
そんな親友の優しさにまた涙が止まらなくなった。
そして、シオンに迎えに来てもらう事にした。
「レイ!迎えに来たよ。珍しいなレイから迎えに来てなんて・・・どうした?!泣いたのか?」
とあれだけ泣いた私の目は冷やしたところで赤いままだったようだ。
「シオン、私妊娠したの!」
と報告すると固まった。
「・・・妊娠・・・」
「3ヶ月なんだって」
「子供・・・」
と呆然と呟いていたシオンが
「やった!!!!レイ!!俺たちの子供だ!!!」
と私を抱き上げぐるぐる回しながら大喜びした。
「シュバリエ卿、妊婦をぐるぐる回してはいけませんわ。ただでさえローラは眩暈で倒れそうになったのですから」
とマージが注意と報告をした。
「はっ!!レイ!!すまない。体調は?大丈夫なのか?痛いところは?辛くないか?」
質問攻めだ。シオンもパニックになっている。
「大丈夫。今は」
「よかった。辛い時は言って。抱いて帰ろうか?」
「大丈夫!歩けるわ」
「そうか?はっ!!!義父上や義母上にも報告しないと!!!レイちょっと待ってて」
とシオンが駆けて行った。
「シュバリエ卿は相変わらず溺愛ですわね」
「本当。羨ましいぐらい」
と2人に冷かされていると、一気に部屋に駆け込んできた。家族と王族が。
全員に泣いて喜ばれた。
あの父様でさえ涙を流していた。
更にシオンがお義父様とお義母様も王宮へ呼びつけ、私とマージの懐妊パーティとなった。
そして、過保護なシオンに送り迎えをしてもらいながらたまに王宮へ出向いてマージや家族との時間をすごしたり
私の子の乳母をしてくれるメリッサと今後の話を聞いたりと穏やかな妊娠期間を過ごした。
ちなみにマージの子の乳母はアリッサだ。
アリッサは色々と王家の事情を知ってしまい今では団長の補佐役となったバートを婿に貰い、これまたメリッサと同じくマージと同時期に妊娠したのだ。
マージェリーが元気な将来国王となるであろう男の子を産んだ。
そして、時を置かずしてローレライもまた侯爵家の後継ぎとなる男の子を産んだのだ。
そしてその生まれた赤子はなぜか瓜二つだったらしいのです。
それは以前の王家とガオナー伯爵家の、そう、呪いのように。
~Fin~
これで完結となります。
おかしいなと思うところは全て、ご都合だからな(仕方ないな許してやるよ)と薄目で見てくださると助かります。
一応初めからラストは決めておりました。そこへ向かって完走できてよかったです。
ちなみに作者はレイパパが推しでした!
最後まで読んでくださった皆様ありがとうございました!
あやとり




