72.プロポーズ大作戦
シオン視点
レイとちゃんと気持ちが通じ合って、レイへのスキンシップを増やした。思う存分ベタベタしている。
そして触れ合いが増えると、やっぱり早く結婚したいと思うようになる。
今度こそカッコよくプロポーズしたい!
俺は婚約の時、レイの口から言わせてしまった事に流されるように求婚したことに後悔している。
そしてどうやってプロポーズしようかと考えていた時に、母が余計なことを言った。
わかるよ。そろそろ結婚の話が出てもおかしくなかったし。
だけど、それはプロポーズした後にして欲しかった!
何となく父が気を遣って話を逸らしたが、恰好が付かない。
「シオン、ごめんなさい。あなたまだプロポーズしてなかったのね」
「いや、もたもたしているシオンが悪い。全く誰に似たんだ」
「あなたは早かったものね」
「婚約したら結婚まで決めててもおかしくはないからな」
ぐうの音も出ない。
そして俺は、殿下に協力を依頼した。
庭園でのプロポーズをやり直したかったからだ。
もちろん殿下は快諾してくれて、庭園の薔薇を使う許可までくださった。
そして当日、騎士の正装に身を包みこっそり騎士棟から抜け出した。
庭園で佇むレイは、絵のように美しい。
「レイ」
声を掛けて振り向いたレイは、驚いたようだった。
「レイ。俺は気が利かず、プロポーズですら恰好が付かない。こんな俺だけど、レイを想う気持ちは誰にも負けない。
もうレイ無しの生活は考えられない。
愛しています。
俺と結婚してください」
と跪き、定番だが薔薇の花束を差し出した。
「シオン、私の優先順位はきっと今までと変わらないと思うし危険であっても飛び込んで行ってしまうかもしれない。けれどシオンのことは誰よりも愛しているわ。
こんな私でよければ、喜んで」
とレイが答えてくれた。
受け入れてくれるとわかっていても緊張はするし、嬉しいものは嬉しい!
レイの優先順位が殿下であろうと、それは王宮騎士である俺も一部同じであるといえよう。それにそうして生きてきたレイに、それを変えて欲しいなんて思わない。だってそれがレイとして生きてきた、頑張ってきた証なのだから。
愛おしい。
レイに口付ける。
顔中に口付けたのも無理はないと思う。はにかむレイはかわいすぎる。
綺麗で可愛いって何?はあ。
レイの誕生日に結婚式をする。俺はもう待てない!
ええ?いいおっさんが成人してすぐは犯罪じゃないのかって?
後ろめたさが無いとは言えないが、成人なのだから問題は無い!そうだろう?
俺は良く我慢してると思う。こんな凶悪に可愛いのに!
といちゃいちゃしていると、メリッサからストップがかかる。
そうだった!ここは王宮だった!!
しかも騎士団の連中がいるじゃないか!!
覗いてたなー!!くそ!なぜバレたんだ!!
しかもレイの家族に、王家(陛下までいる)し親父もいるじゃないか!
しかも使用人まで見に来ている!
完全に見世物じゃないか!!
「シオン、まあいいじゃない。家族は恥ずかしいけど使用人の皆様方は憧れの眼差しよ?」
とレイに言われて見てみると、確かに皆キラキラした目で見つめ拍手している。
「きっと明日には王都全体に広まるわね。楽しみねシオン?」
と可愛い小悪魔が言う。
「まあいいか」
「シオン殿、中々大胆だね。こんなところでレイに口付けるとは」
「あら。いいじゃない!令嬢の憧れの的になるわよ」
と義父上と義母上。
「ちょっと定番すぎない?」
とルカス君。
「ちょっと!劇にする?」
と王妃様。
「劇団に声を掛けよう!」
と陛下。やめてくれ!恥ずかしい!
「シオン諦めようか」
と王太子殿下。
「姉さまが幸せそうだからいいんじゃない?」
とルイス殿下。
やめてくれ!俺じゃ止められない。
「レイ」
とレイに縋ると
「ふふ。いいんじゃない?シオンかっこよかったよ?」
とレイに微笑まれたら、別にいいか。と思えるのだから困ったものだ。
その後は皆に祝われ簡易パーティのようなものになった。
レイが楽しそうだから俺は幸せだ。




