2話
並んで入学式を経て、やっと自分のクラスへと入った。
「良かったな〜俺達同じクラスで」
「あぁ、蓮と一緒だと心強いよ」
「そんな事言って〜、この前の約束すっぽかしたの怒ってるん
だからな!」
「でも、みのりと二人っきりになれただろ?」
「それは……けどよ〜みのりは…」
「そうだ、今日すぐに帰らなきゃ行けないんだ。僕は先に帰る
からみのりに言っといてくれな!」
「最近つれなくね〜?夏の花火大会は一緒に行くんだぞ?」
「分かった、分かった」
そう言ってみたが、どこまで生きていられるだろう。
それまでに思い出をいっぱい作りたいな…
佐々木みのりだけが隣のクラスになった。
3人は幼馴染みでいつもよく一緒にいた。
蓮がみのりを好きだと言うことは昔から知っている。
なのに、みのりはいつも陸に絡んでくるのだ。
いっそ、付き合って仕舞えばいいのにと思いながらも、式が終
わってホームルームが終わり次第すぐに教室を出た。
蓮に言った通り、今日は病院に通院する日だった。
電車を乗り継いで向かう。
「すいません、中村先生いますか?」
「あぁ、南雲陸くん?こっちにきてて。検査を先に済ませるわね。」
看護師に言われるまま血液を摂ると横になっているうちに投薬を行
った。
眠っているうちにすぐに終わってしまうので、あまり負担はない。
そのうちに目が覚めると中村先生がそばに立っていた。
「中村先生…?」
「おや、目が覚めたかい?」
「はい……」
「今日の結果は家に送っておくよ。今日は式だったんだって?高校
はどうだい?」
「まだ、式だけだったので…でも、幼馴染みと同じクラスだったん
です」
「そうか、それは心強いな」
「はい…」
他愛もない会話をすると時間が過ぎていた。
「今日はもういいよ。気をつけて帰るんだよ?」
「はい!」
病室を出ると何の気なしに向かった先にテラスがあった。
入院患者の憩いの場となっているらしい。
そこでどこを眺めているのか、ただ外をじっと眺めているいる少女
がいた。
幼く見えるが、どうだろう。
もしかしたら陸とたいして変わらないのかもしれない。
誰かを待っている訳でもなさそうで、それでいて寂しそうでもあった。
「誰かと待ち合わせ?」
「…誰ですか?」
ふと気になって声を掛けてしまった。
いつもなら自分から声をかけるなんて滅多にない。
なぜか、聞きたくなったのだ。
「いや、なんか寂しそうだったから…邪魔だった?」
「そんな事ない……ただ人と話すのは久しぶりなの」
「そうなんだ。僕は南雲陸。君の名前は?」
「高橋…怜奈…あ、もう戻らないと…」
「そっか…僕は友人のお見舞いで来てるんだ。だから…また話そうよ?」
「…うん」
遠くから看護師さんの声が響いてきた。
「怜奈ちゃーん。ここにいたわね!早く病室に戻るわよ!」
「はーい」
いつもここにいるのだろうか?
車椅子に座ったまま看護師さんが連れて帰ってしまったのだった。