プロローグ
完結しました太陽が昇らない国の物語(仮)の、第二部でございます。
調べましたところ、第四部までありました。
ぼちぼち投稿していく次第です。
どうぞよろしくお願いします。
第2部 その後の世界
◆はじめに
ある国の物語
その国には太陽が消えた時代があった
暗黒の時代に生まれた『太陽の子』は『大地の乙女』、『風の旅人』そして『清流の聖女』と力を合わせ、太陽が再び世界を照らし、輝きを取り戻した。
海も山も豊かな実りにあふれ、人々に笑顔が戻った
そして5年が経った
人々にとって平和は当たり前のものになっていた
そんな中、沈黙を守っていた「月の民」と「星の民」が動き出した
一方で、「火の民」によって見たこともないテクノロジーが生み出されている
新しい秩序が動き始めていた
再び世界のバランスが崩れてしまうのか?
太陽の子は再び旅立ちの時を迎えようとしていた
【暗 闇】
闇の中に浮かぶヒューマの顔
カッと目を見開く
巨大な炎のトカゲと対峙するヒューマ
ヒューマは炎のトカゲの頭を鷲掴みにすると、太陽の力をつかってトカゲを蒸発させる
太陽の司祭:「そこまで!」
手から太陽色の光りが出ているヒューマ
光りが徐々に静まる
太陽の司祭:「だいたい力をコントロールできるようですね」
ヒューマ:「どうなんだろう」
手をグーパーさせるヒューマ
暗闇に光りが走り、大いにあふれる
朝焼けの中に、太陽の神殿にたたずむヒューマのシルエット
◆オープニング
【空 撮】
雲の上をすべてって行く
徐々にハッキリとしていく地上の様子
最果ての村に近づいていく
【最果ての村】
ナレーション:「太陽が再び昇ってから5年
世界は急速にバランスを取り戻しつつあった
豊作、大漁、自然は以前と同じようなバランスを
取り戻し始めた。
しかし、人々は不安を隠しきれなかった
もしまた、太陽が消えてしまったら・・・」
農作業に務める村人
小麦の穂がバタバタと揺れ始める
猛烈な風が上空から吹き付ける
地上すれすれまで降りる巨大な空飛ぶ船
何が起きたのか解らず、恐慌を起こすことも忘れて凍り付く村人達
空飛ぶ船の胴体が空いて、タラップが伸びる。
女のすらりとした、レザーブーツの足がタラップを降りる。
黒のレザー&スタッドに身を包んだ女。
赤毛が炎のように見える。サングラスで表情が解らない
地上に降り立つ女。
太陽の司祭が代表して応対する。
サングラスの女:「ヒューマはいる?」
太陽の司祭:「ヒューマ?」
サングラスの女:「そう・・・ヒューマ・・・」
太陽の司祭:「いや、今はここにはいない」
サングラスの女:「そう・・・忙しいのね・・・」
立ち去ろうとするサングラスの女
太陽の司祭:「待ちなさい、ヒューマを尋ねてくる、あなたは何者だ?」
サングラスの女:「わたし?」
振り向くサングラスの女
サングラスの女:「ミラン・・・私はミランよ」
空飛ぶ船はミランを収納すると、飛び立っていく
ナレーション:「太陽が消えても生きていくためにはどうしたら
良いのだろう。
恐怖が人々を駆り立て、火の力に頼ろうとした
どうやったら火を制御できるだろう
火の力は精巧で頑丈な鉄器を生み出し、それを
大量に作るすべを作り、様々な、もとは世界に
必要なかった技術を人は得た
そのテクノロジーが世界のバランスを
崩そうとしている・・・」
読了ありがとうございました。
まだ続きます。