三日月乗りの魔法兎
ボク達は
三日月の船で
たゆたいながら
時の流れを
ゆっくり進む
星の海を──
銀河の大海を──
巡りめぐって
ゆらゆらと
魔法兎は
舵を取り
二人の行く末に
花と笑顔が
咲き乱れる事を願う
四六時中
キミでいっぱいの
この心
他のモノなど
入り込む余地なんて無くて
時には
不器用になってしまうけど
春夏秋冬
愛で満たされた
この心
うつろい行く季節に
惑わされること無く
この果てしない銀河で
たった一人の
キミだけを愛してる
魔法兎はボク達に
「一つだけ、願いを叶えよう」
と言うので──
ボクはこう答えた
「世界が始まって以来
まだ誰も形容したことが無い
愛の言葉を教えて欲しい」
すると
魔法兎はボクに耳打ちをした
そして──
一等星のシャンデリアの下で
唇を重ねる
「いいかい人間?
気持ちが言葉を超えたとき
キスは最高の魔法になるんだ
だから──
お互いの気持ちが伝わって
二人共
涙が流れるのさ」
ボク達は
三日月の船で
たゆたいながら
時の流れを
ゆっくり進む
星の海を──
銀河の大海を──
巡りめぐって
ゆらゆらと