6話 血を吸って性格変更
フレイヤは騎士さんの血を吸い「ごちそうさま」と言って元の位置に戻ると本棚から本を取って読んでいた。
「騎士さん?」
騎士さんは無言だ、首にはフレイヤの歯型が付いている。
「おいおい・・・フレイヤやばいぞ」
俺は首を下に向けたまま動かない、まだ動ける状態ではないのだろうか?
「おい、俺の時は吸われた後すぐに復活したのに騎士さん動かないぞ」
フレイヤは本にしおりを挟んで騎士さんの髪を引っ張ると・・・
「イタタタタ!痛いって!やめてよ!」
痛みに耐えきれなかったのか気がついた騎士さんは髪を抑えて俺の顔を見ると…
「ルグネスさんこんにちは」
数分前までは怖い騎士だったのに血を吸われてから何故か優しくなっている、血を吸われた時に怖さも吸い取られたのだろうか。
「えっと…じゃあ名前を…」
名前を聞けるのは今がチャンスだ、怖い騎士さんに戻ったら「お前に教える価値は無い」とか言われそうだから。
「私の名前はメリルです、騎士なんですが防御力が誰よりも上で攻撃力は0なんですよ。」
騎士さんの事だもっとカッコイイ名前だと予想していたが「メリル」という可愛い名前だった。
「メリル、これからどうするんだ?」
俺は性格が変わったメリルに今後どうするか聞くと・・・
「勿論!ここに住みます」
何故か勝手にここに住む感じになってんだが?それはいいとして
「え〜部屋はあるけどさ鎧とかは?」
俺はゴッツイ鎧をどうするか問うとメリルは自分の鎧を見て。
「これは使うので部屋で保管ですね」
そう言ってメリルは部屋へと行った。
「てかまだどこの部屋を使えとか言ってなくね?」
勝手に話を進めて2階へと行ってしまったためどの部屋を使うのか不安だった
「俺の部屋とかないよな?」
寝るとき2階に上がったらメリルが居て「ルグネス様と同部屋がいいですわ!」とか言われると困るので俺は一応メリルの部屋に誘導することにした。
「メリル?お前の部屋だが・・・」
2階に上がると自室のドアが開いており「まさか」と思って入ると・・・
「なんでしょう?」
「何でしょう?じゃないだろここは俺の部屋だてか言い忘れたがメリルは隣の部屋だ!」
俺は自室からの撤退をメリルに命令するがメリルは
「ルグネスと同部屋がいいです!」
予想的中、なんでこんなにモテるんだ俺は!
「人のプライベートに入ってくることは死を意味するぞ?特に俺はその巨乳を触りまくるぞ・・・グヘへへ」
これは男の怖さを教えないと諦めないだろうとちょいと言いたくないことを言ったが・・・
「ルグネスと寝れたら死んでも構いません!」
メリルは顔を赤くして爆弾発言をした。
ああ・・・わかった、こいつは本当のドMだわ・・・
ということで日本の皆さん僕はお年頃の女の子と同じ部屋で寝ることになりました、助けてください。
「はぁ・・・」
ため息をついて暖炉の前で本を読んでいるメリルを見て俺はあの時を思い出す・・・
「でもお願いだ、年頃の女の子と寝るなんて日本男児が涎垂らすぐらい貴重だが、隣の部屋で寝てく・・・おわ!?」
俺はメリルに飛びつかれベットに倒れた、メリルは俺の頬に自分の顔をすりすりしてくる。
「助けてフレイヤ・・・」
俺はフレイヤに助けを求めたがその声はフレイヤに届かず、フレイヤは庭に居る虫を棒でツンツンしていた。
メリルに解放された俺は夕方までずっとテーブルに突っ伏して落ち込んでいた。
「はぁ・・・」
俺は年頃の女の子にあんなプレイをされて落ち込まない男ではない
「ルグネスどうしたの?」
フレイヤが前に座って心配そうに見ているので打ち明けることにした。
「という事なんだよ」
俺はメリルの行動についてすべて話すとわかったような言い方で「説得してくる」と言い2階に上がっていった。
「心配だなぁまあいいか」
俺はフレイヤの事だ、泣いて帰ってくると思いきや・・・
「また血を吸ってきたよ!」
血を吸って帰ってきたフレイヤは自慢げにメリルを引きずっていた。