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地図もないVRMMOで生きていきます!!  作者: 如月 潤
2章 全てのゲーマーに捧げる日常生活
4/7

3話 想像と違うバンパイア

俺はリリカと取引をした結果、家を買ってもらうことにした(まあ俺から持ち掛けた話だが)


「ほら!家の鍵よ」


家の前で渡されたのは見た目は普通の鍵で俺はリリカから受け取ると約束通り毛布を渡しリリカは「こんな奴に・・・ブツブツ」と怒りながら帰っていった。


俺の隙間風問題も解決!ゲーマーにこれまでの成績を褒め称えてほしいくらいだ。

という茶番は良いので早速俺は鍵を開けるとそこには大理石の玄関が待っていた。


「うわぁぁぁぁここが家かぁ」


廊下を抜けるとリビングがあり、そしてテーブルがあり・・・しかもリビングにキッチンと暖炉がある。


「豪華な家じゃん!」


俺は大きな家に燥ぎ乍ら部屋を探索していた、そして廊下を歩いていると怪しいドアがあり、開けてみると階段があったので行ってみた。


「上は暗いなあ・・・ん?」


2階は暗く何も見えないが少し歩くと俺は何故か暗いはずの2階の一部屋だけ日が差していることに気付く。


「嫌な予感がする」


だが行かないと意味がないと思い、勇気を出して部屋に行くとそこには十字架が描かれた棺桶があった。


「なんかあれバンパイアとか居そうなんだが?」


恐る恐る俺は棺桶に近づいて蓋を開けてみるとそこには・・・


「あれ?」


普通の女の子だ、長髪に黒ワンピースでまあ外見からバンパイアではないだろう・・・


「おっほん!お嬢さん?」


咳払いをして女の子を起こそうとするが起きない、仕方なく試しに俺はカーテンを開けて起こすことにした。


「やめて!やめてください・・・」


目が覚めたのか女の子は起き上がり、俺の手からカーテンを離させるとホッとしたようで女の子は


「えっとあなたは?・・・いやその前に私の名ね・・・フレイヤ、これでもバンパイアです」


やはり予想は当たっていた・・・バンパイアと言えばあの服装だがフレイヤの場合は黒色のワンピースにマントが付いているだけだ。


「フレイヤ」


「はい?」


「お前バンパイアじゃないだろ」


「ええ!?私バンパイアですよ!」


まあ信じてやりたいのだが俺の知っているバンパイアではないので少しガッカリしている・・・バンパイアと言えば赤い目!あれを期待していたのだがフレイヤの目は黒色だ。


「怪しいけどそういうなら質問だ、血を吸えるか?」


フレイヤは「いえ・・・その」と言ってチラチラ俺の顔を見てくる。


「でもキバついてますよ!」


フレイヤは口を大きく開けてキバを見せてきた、人間にも尖った歯が存在するのだが長さ的にも人間ではなかった、口を閉じるとキバだけ出てるんだから。


「まあそれがあるならバンパイアだろうな・・・てか太陽に当たっても大丈夫なのか?」


俺はいつの間にかカーテンを全開にしていたが、フレイヤは灰にならなかった。


「太陽光に当たったから灰になるなんてそんなの100年前の話です」


俺はその言葉に驚き吸血鬼は太陽に弱いのは嘘なのか聞くと・・・


「本当ですがちゃんと毎日人の血を飲むかトマト100%ジュースを飲むかどちらかをすれば平気です」


棺桶の中からトマトが入った筒を取り出すと人前で食べ始めた。


「トマトが主食なのか?」


俺はフレイヤに問うと首を左右に振った。


「いいえ、一日1回飲むだけで1日は持ちますので他の食べ物を食べても平気です。」


「なるほど・・・十字架は?」


バンパイアは十字架が苦手と聞くのでこいつ(フレイヤ)に聞けばなんかわかるかもと思っていた。


「十字架には結界が張られていてそれを持つ人には近づけないんです、跳ね飛ばされるので」


「なるほどなぁ・・・てかお前には謝らないとなフレイヤ」


「え?」


フレイヤは首をかしげていた。


「す・・・すまなかったバンパイアじゃないって言って」


俺は恥ずかしくてフレイヤの顔を見れなかったがフレイヤは笑っていた。


「なんで顔が赤いんですか?」


「うっせ!」


「照れ屋さんか~」


俺は心の中でこいつ(フレイヤ)と共に生きていくそう決めた・・・不要データ?閉じ込められた?それがどうした?俺は生きている、この世界で!そうフレイヤと!


「十字架持ってくるぞ!」


ここから始めよう・・・ゲーマーに捧げる日常生活を!


「やめてぇぇぇぇぇぇ!」


俺は地図のないVRMMOで生きていきます!!!!



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